プレジデント書籍編集チームのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
台湾のデジタル省に勤めるオードリータン氏にインタビューをしてそれを書籍化したもの。彼のことは本書がベストセラーになってから知ったが、コロナ禍から台湾を守る制度を作り、大成功を収めたという。
彼の経歴は興味深く、普通の学校が簡単すぎて中学を中退し、自分でコンピュータの勉強を始めたそうだ。高校も大学も行かなかったが、ソフトウェアやアプリを開発して脚光を浴び、スタンフォード大学から研究者として招致されたという。アメリカにいる間にいくつかのビジネスも始めたが、台湾政府から国のデジタル化や教育を改革するポジションを打診されて、地方改革の制度改革に携わる。政治家ではないが、日本でいうなら安野さんのようなポジションである。
彼の両親が教育関係であるにもかかわらず、彼に学校に行かないことを許した懐の広さや柔軟性に感心する。
本書ではデジタルに詳しくない人にもわかるようにきわめて易しい表現でいろいろ説明してくれている。難しいことを簡単な言葉で表すことができるのはまさに天才である。周囲に適合できずに生きづらかったであろう彼のやさしさがにじみ出ている。
彼のようなエンジニアが世の中をけん引してくれたら、国は良い方に向かうのであろう。 -
Posted by ブクログ
著者については、メディアで取り上げられていて気になったので読みました。
内容は、台湾でのコロナ対策、今後のAI活用、公益につなげ方などが書かれています。
コロナ対策について日本の対策は、安倍のマスクの印象でいいイメージはなかった。台湾ではデジタル技術を使い、試行錯誤しながらコロナの封じ込めを行っていた。
この時の考えでインクルージブで対応していることがとても素晴らしいと思いました。
日本の行政施策では、デジタルをうまく利用できない人は、置いていかれる施策が多くあります。しかし、著者の考え方では、まずデジタルが、うまく使えない人はどう対応するのがよいかから考えて全体の対策を練っていた。
これこそが、行政が取るべき考え方だと気づかされました。
著者のような方が、行政施策のプランナーとしていてくれると行政としては非常に助かる。
日本でもこのような考え方を持つ人たちが協力してよりよい生活になって欲しいです。
キーワード
自発的性
相互理解
共好
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Posted by ブクログ
この本はオードリータンさんの考え方が詰まっています。
渋沢栄一翁が言ってたことにも通じます。
とてもたくさんの気づきを得ることができました。
台湾と日本の考え方はとても近くてこの本はきっと日本の「公共の利益」に繋がるヒントが詰まってると思います。
「公共の利益を達成する」ことを
「自分の価値の源にする」
僕は人と比べることに達成感を求める思考があったと思います。
でも人より上手くできたことに達成感を求めるより人と協力して社会問題を解決することの方が価値があるということばに救われるように思います。
例えば中国語の勉強をしていても現時点で言えばきっとゴマンといる中国人の5歳児に及ばないと思います。
誰かに勝ちたいと闇雲に焦り続けるよりも今できることを謙虚に受け止めて一歩一歩進むことに意味があります。
自分自身の自己実現の価値を公共の利益達成にすり合わせていくことで一歩一歩自己実現と社会貢献をイコールにしていければと思います。
「デジタルはあくまでも道具にすぎず、その成否を握るカギは活用する側にある」
デジタルの活用は自分の力を何倍にも高めることができます。
AIが自分より10倍優れているならその効用を使って10倍の社会貢献をすれば良いということですね。
「青銀共創」
青年と年配者が共同でクリエイトしてイノベーションを行なっていくもの。
これは西成のあいりん地区に通じるように思います。
いろいろな社会経験をしてきた年配者の多い地区です。
ただ時代に合わないことも多いように思います。
それなら社会に合うようなアップデートをしていけば良いと思います。
一方で自由に起業したりできるようなたくさんの若者を取り込む仕掛けを作れたら。
「青銀共創」を進めていける地域なんやと思います。
「人々が協力してより多くの価値を生み出すためにはどうすればいいか」
Aクローズドなモデルだけれど見返りがある(国家や政府と国民の関係)
B知り合いのしか交換しないけれど自由に交換する(家族)
C不特定の会ったこともない人と見返りを伴って交換する(市場)
Dオープンでかつ無償の交換を行う(交換モデルX)
交換モデルXを僕なりに考えると学習ボランティアの関係なのかなと思います。
実際のところ僕が頑張って30年前の知識を思い出して受験勉強を教えても僕に減るものはなにも無いです。
ただそこには僕がシェアした知識をその子が受け取って自分の人生を切り拓いてくれるという信頼関係があるのかなと思います。
その信頼もどちらかといえば一方的なもので必ずしも日本の「公共の利益」につながらないのかもしれません。
でも僕はこのボランティアに意義を感じてるしきっと「公共の利益」に繋がってるやろなといやこれからなるんやろなと信じてます。
デジタルの場ではないですがより多くの価値を生み出す社会貢献ができてるのかなあと思います。
「保守」より「持守」
「持守」とは「自分の意志を堅持する、貫く」と言った意味だそうです。
僕は自分で「保守」やと思っています。
その中で僕も自分のこだわりを貫く方だと思います。
ダイエットすると決めたら同じ方法を何年も続けます。
(MAX120キロから今は75キロ)
朝起きて勉強すると決めたら何年も始発で起きて自習室に向かいます。
「伝統文化を守る」という意味で毎週土日の神社参拝は欠かさないようにしてます。
デジタル化の進展でも失ってはいけない信念はあると思っています。
要は壊していけないものは堅持しつつ進歩するために取り入れるものは取り入れることが真の「保守」なのかなと思います。
僕が外国籍の子供に学習ボランティアするのは「保守」からしたらおかしなことなのかもしれません。
でも守るべきものは守って社会貢献を進めることは僕は両立できると思います。
新しいものを排除するのではなく選択することが大切なんやと思います。
「インクルージョンや寛容の精神はイノベーションの基礎となる」
台湾と日本の考え方はとても近いんやなあと思います。
日本の神道は八百万の神という言葉に表されるように万物が神になる可能性があります。
受け入れるということはインクルージョンや寛容の精神につながります。
またいろんなものを受け入れるからこそイノベーションが起こるんやろなあと思います。
台湾と日本は思考信仰の面でも近いんやろなと思います。
「プログラミング思考」
これは単にプログラミングを書くための能力や思考ではなく
自分の持ってる(頭の内外にある)ツールを利用して物事を見る方法や複雑な問題を分析する方法を訓練することが次のステップとしてたくさんの人とチームで問題を解決する基礎になります。
大きな問題も解体と再構築をすることで問題を定義し直して専門的なツールを持つ人がそれぞれ解決していく。
こうしたことを自然にできる人を増やしていく必要があると思います。
これはプログラミングを学ぶことで実現できるんやと思います。
おそらく今後社会に出るときに実用的な思考法であると同時に資格になるのかなと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレAIについて、ドラえもんとのび太君を例えにしたり、自転車と山登りを使った説明をしたりと面白い。が、難を言えば同じような話が何度も出てきて少しくどい。この辺は編集の問題かもしれない。
デジタル社会について「デジタルが高齢者に使いにくいのなら、使いやすいように改良すればいい」ととても前向き。これはデジタルに特化したことではなく、全ての事に言えるのではないだろうか。
また、台湾の「鶏婆(ジーボー)」という言葉を紹介している。この字から鶏の麻婆豆腐のような料理を想像したのは私だけだろうか(笑)
これは食べ物ではなく、母鶏のようにおせっかいでうるさい台湾気質の事だそうで、自分に直接利害のないことでも自分事と捉えて行動を起こす、社会貢献をするということで、このような精神こそが民主主義では非常に重要な要素の一つになる、と述べている。
ご自身が手掛けてきたプロジェクトについてもいくつか紹介されている。その中で、デジタル社会に必要なのは、「自発性」「相互理解」「共好」の3つの素養と述べているが、これは私たちが生きる社会全体に言えることではないだろうか。
ちなみに「共好」とは、中国語でゴンハオと読み、共同で仕事をするという意味の「Gung Ho」を中国語化したものとのこと。
日本のデジタル庁と河野行革担当大臣についても大きな期待を寄せている旨が書かれているが、現在デジタル庁は発足はしたものの、HP上では「声を届ける」は説明だけで、「アイデアボックス」は近日公開となっている。
最後に著者が好きな詩人、レナード・コーエンの詩の一節が紹介されている。
「すべてのものにはヒビがある。そして、そこから光が差し込む。」
ヒビを見つけ、また別の誰かがそこに光を差し込む事こそが、今私たちがここに存在している理由だと締めくくっている。
あとがきに、日本ではおなじみの、お世話になった編集の誰々さん、出版社の誰々さんに~みたいな内輪話が一切書かれていないので、とても読後がよかった。 -
Posted by ブクログ
今更感がありますが、仕事でAIを使うようになってきたので、この方の本は読んでおいた方が良いだろうということでページを開きました。
AIとのかかわり方、使い方の考え方もさることながら、自分としては一番共感できたのが、数学は好きだけど計算は面倒くさいからテクノロジーに頼るという部分。
オードリータン氏と同列に語るのは流石に憚られるが、自分も数学は好きだけど、センス無さすぎて文系を選んだ人間なので、考え方さえ分かれば難しい計算はAIに任せてしまえば、仕事は大幅に捗るという体験をまさにしているところなので、AIとの関わり方については、氏の考え方を参考にしていきたいと思います。
新しい著書も早めに手に取りたいところです。 -
Posted by ブクログ
台湾の政治のスピード感や民主的な様子を見ると、日本の政治が滞留した泥水のように思えてきます。
もちろん、本書を読んで、手放しでオードリー・タン氏の手腕や台湾の政治などを手放しで礼賛することは避けるべきと思います。
しかし、日本のデジタルに関しては、ビジネスの面でも政治の面でも、先進国の中では圧倒的に他国に後れをとっていると感じられてなりません。
本書を読んで我が国を振り返り、政治状況等を見ていても、デジタルをよりよく活用しよう、使える技術として人々の生活や幸せに活用しようという機運が薄いと感じられてなりません。
デジタルも使い方によっては多くの人を救うことできるし、多くの人を幸せにすることもできる。
それを学べたことはよかったと思いますし、すでにデジタルとは切っても切れない世界で生きる以上、そういったデジタルとの付き合い方を頭に置いていきたいと思います。 -
Posted by ブクログ
2024-047
オードリー・タンについては、非常に若くして閣僚になったことや、シリコンバレーで仕事をしていたことを知っていたので、物凄く緻密で、ガツガツした人をイメージしていました。
しかしながら、本書を読んだ限りの感触ではありますが、その思考は案外取っ散らかっていて、非論理的な部分も多く、でも、温かみや思いやりのある人物、という印象に変わりました。
また、デジタル系の人、というイメージも強かったのですが、確かにデジタル系に強い人ではあるものの、それ以上に目的を大切にしている人で、デジタルはあくまでも手段に過ぎない、という考えの持ち主であることもわかりました。
ちなみに、比喩を使った説明がちょいちょい出てくるのですが、それらについては、いただけないというか、ピントが合っていないものが多い印象です…。
とはいえ、未来志向で共同意識が高く、個を大切にしつつ、かつ、インクルージョンを大切にする氏の姿勢は、誰もが見習うべきだと思います。
こういう人を増やしていくのが教育の役割なんでしょうね、きっと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2024.05
ビジネスや人生の教科書!
以下は、気になることをメモ
台湾のマスク対策のベースは全民保健制度
政府の保険が民間保険と比べても遜色なく信頼されているのは、全民健康保険争議審議会で話し合われるあらゆるプロセスが原稿の一言一句まで透明化されており、どのような作業が進んでいるかも公開されているため
透明性による政府と人の相互の信頼関係によるもの
台湾のコロナ対策
fast fun fair 素早く公平に楽しく
AIはあくまで人間を補助するツール
私とコンピュータの関係は、ジョブズ
精神的な自転車に例えた。
あなたが何をしたいかがあり、自分の代わりに道具を走らせれば良いではない
他人の話を聞くことにより新たな視点獲得できる
①自分自身の生活という角度から物事を見る制限を取り払える
②個人的な経験や背景から述べられたことを通じて、世界はこのような視点でも解釈できると理解できる
未来を学習できる
クリティカルシンキングは父の教え
証拠に基づき論理的かつ偏りなくとらえるとともに推論過程を意識的に吟味する反省点な思考法、物事をクリアに捉えるための思考法
クリエイティブシンキングは母の教え
既存の型や分類にとらわれずに自分の方向性を見つけていく
交換モデルx
ひまわり学生運動
選挙の一票の重さ
インターネットは少人数の声をひろうツール
傾聴の民主主義
イノベーションを進めるほどクリエイティブになる
日本のRESAS
何を勉強したらいいのかわからないのであれば。まだ勉強しないほうが良い
デジタル社会で求められる3素養
自発性、相互理解、共好
能動的に考え、耳を傾け、共通の価値を探し出す
アート教育、アート思考、デザイン思考は、デジタル時代に必須の思考法。既存の可能性にとらわれないようにするため
プログラムには、母国語を自在に使うことが大事
すべてのものにはヒビがある。そしてそこから光が差し込む
不正義に怒りや焦りを感じるなら、建設的なエネルギーに変えて、自問自答してほしい
2度とおこらぬために私は社会に対して何ができるか考えてほしい
怒りは、建設的なエネルギーになり、
前向きな未来の原型を作る道にとまり、
あなたがみつくたビビに他の人が参加し
そこから光が差し込みます
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Posted by ブクログ
オードリー・タンさんの冷静に物事をを見る視点、行動力は素晴らしいです。
「『イノベーションとは、より弱い存在の人たちに優先して提供されるべき』ものであり、それこそが誰も置き去りにしない『インクルージョン』です。私たちの社会には、多種多様な人たちが生きていることを忘れてはいけません。」という視点。
使いにくい、わかりにくい、不便だ、といった問題提起があったときに、すぐに「ではどうすればいい?」と考え解決に向けて対応できるところ。
台湾では「地方創生」と言う言葉を中国語に翻訳せずに使っているということです。
同じ漢字を使う国、文字だけでも伝わることがあるのが嬉しく、お互いのいいところを伝え合って、日本もどんどん若い力でより良い方向に進んでいって欲しいなと思います。
プログラミング思考。
マイノリティの視点。
不正義などに対する怒りを、誰かを攻撃したり何かを非難したりせずに建設的なエネルギーにしていくこと。
この世界は完璧ではない、だからこそ欠陥や問題点を見つけ、それに対して真摯に取り組むこと。
オードリー・タンさんのメッセージは温かくて心に響きます。