高橋祥友のレビュー一覧
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1938年10月31日、アメリカで流れたラジオドラマから端を発したパニック騒動。H・G・ウェルズ『宇宙戦争』を基にしたラジオ劇を聞き、火星人の侵略によって大きな被害、多数の死者が出たという話を信じた人が少なからずたくさんいたという。
・放送がラジオ劇であると判断するカギは「批判力」。
・批判力が高い=教育レベルが高いという一定の相関はあるものの、今回のパニック騒動では完全に相関するわけではない。同じ教育レベルであっても、信じた人/信じない人が同じく存在した。
・その場で批判力が発揮されるか否かは、その人のパーソナリティも大きく関係する。パーソナリティ=危険な状況に直面した際の暗示への感受性。被 -
Posted by ブクログ
著者はソシオパスであるという。つねに刺激を求め、勝ちたいと思う気持ちが強く、恐怖心を覚えることがなかった。自分がまわりから普通に(あるいは魅力的に)見えるようにつねに演技し、まわりを誘惑し、巧みに操ってきた。良心や後悔がなく、力を行使することが好きで、人を破滅させてきた。ソシオパスである著者がまだほんの子どものころから何を考え、どう行動してきたのか。本書にはこれらが豊富に、ただし淡々とした文章で綴られている。
本書の書き方はかなり淡々としたもので(たぶん意図的に)、抑揚を感じさせない。その文章からは著者が普通の人々(「共感性に富む人」)と同じような感情を持っていないのではないかと思えてくるか -
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ソシオパスと診断された著者が、仮名で世に送り出したノンフィクションに近い自伝。
個人を特定されないよう加筆されているため、完全なノンフィクションではありません。
幼児時代から三十代現在までの人生の歩みを、「正常」とされる人とは違った目線で綴っています。
ウェブサイトからメールを送信することで秘密にする約束で本名を明かすとしていましたが、著者は個人情報を漏らされてしまいました。
これにより、失業だけでなく生活においても制限が生じることになりました。
犯罪者ではいない人間が、ソシオパス・サイコパスであるだけでこのような扱いを受けることは「正常」なのでしょうか。
この分野の科学的研究が完成していない -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
私を助けてください!年間3万人を超える自殺者。
その10~20倍は未遂者がいる。
自殺心理の第一人者が25年あまりにわたって取り組んできた衝撃的な未遂の実態を明かし、立ち直るための精神療法を紹介する。
[ 目次 ]
第1章 私が出会った未遂者たち
第2章 自殺未遂の実態
第3章 浮き彫りになる家族の病理
第4章 死の後に起こること
第5章 精神科医に何ができるか
第6章 「死にたい」が「生きたい」に変わるとき
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒 -
Posted by ブクログ
年間3万人を超える自殺者。その10~20倍は未遂者がいる。しかし「死にたい」という気持ちが100%固まっている人はほとんどいない。彼らは最後まで「死にたい」と「生きたい」という気持ちの間を揺れ動いているという。
この本では、自殺までに追い込まれていく人の心理を解き明かしている。また「自殺しかない」という考えにとらわれているのは自分だけではないと説き、立ち直った数々の例も挙げている。自殺を考える人に読んでもらいたい……という思いからだ。そして、自殺に及ぶ前の段階で、どのような手立てを取ったらよいかも書かれ、自殺を考える家族や愛する人にどのように接したらよいかもアドバイスしている。 -
Posted by ブクログ
なんでこんな本が家にあるんだろう・・・。確かに病んでた時期もあったけど。
そうだ!思い出した!!・・・大学の授業で、教科書として購入したんだ。
自殺は、自分を殺すということだけにとどまらない。自殺、あるいは自殺未遂であっても。「自分が死んでもだれも悲しまない」そんな風に言う人がいるかもしれない。悲しまないかどうかはわからないが、周りにかなりの衝撃を与えることは確実だ。悲しみだけでなく、驚き、ショック、怒り、寂しさなどさまざまな負の感情が沸き起こるだろう。自殺は、当事者だけでなく、家族、友達、恋人、同僚など様々な人に悪影響を及ぼす。
自殺という行為に至る前に、精神科を受診する勇気をもちたい