鹿島平和研究所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本が経済的に停滞しているのは生産性の低さにつきると思い知らされる。ルクセンブルグやアイルランド、スイス、シンガポール、アイスランド、デンマーク、といった本書で取り上げられている「稼ぐ小国」の例は参考になるものの、施策には思い切った政治判断ができるリーダーが必要だし、痛みを経験する国民も少なくないと想像する。特に日本のような中途半端に人口が多い国が、国民の意識を変える改革をすると全員が無傷でいられるわけがない。そこが改革の難しいところだろう。日本の人口は減る。将来的に小国になることを睨んで、小国ゆえの稼ぎ方ができるマインドを今から熟成させておくべきなのだろうか。
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Posted by ブクログ
まず初めに日本が経済的な衰退局面にあることから、このような内容の書物が必要になったこと、これがそもそも嘆かわしいことである。そして、いつも何かを参考にしなければ、つまり模倣の視点を取り入れなければ次へ進めないのかという悲観的な側面がある。本書はこの事実を認識したうえで読まなければ、そもそもの読み方を間違う一冊だと言えるだろう。
この前提で、本書に書かれている各小国の取り組みはそのひとつひとつが最適解を求める要素として確かに参考にはなるだろう、ただ、日本経済にこれらをあてはめた場合に全体最適に至るかどうかは、本書を読み進めていく中で疑問を感じる。これらの小国が日本の都道府県レベルの規模であって -
Posted by ブクログ
これからの日本に関して、素晴らしい考えをお持ちの方々が、素晴らしい論を提唱している。論者の中でも矛盾がある場合があるし、全く反対の意見の人もいる。しかし、こんな時代だからこそ様々な意見を様々な角度や規模から論じ、せめぎ合わせる必要がある。新型コロナに関しては、厚労大臣と経済再生大臣がバチバチやるような。
この中の一人でも、この中の一つにでも政府が耳を傾ければ良いのにと思う。どうしたら、政治家たちの耳に届くのだろうか。
日々の報道等を見ていて思うのは、日本人は本当に日本ばかり見ている。経済にしても、医療にしても、他のことも、もっと報道し、考えるきっかけ・材料を提供すべきである。