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ルクセンブルク、アイルランド、スイス、シンガポール、アイスランド、デンマーク。「小国」にもかかわらず、生活水準などを示す「一人あたりGDP」ランキング(IMF、2023年)で世界トップ10にランクインしたこれらの国々。一方で日本は世界34位と低迷、アジア内では韓国に抜かれている。人手不足や少資源、大国の影響に晒されやすいなどの共通点がある中、世界トップの生産性と競争力を築いた6つの小国から成長戦略を学ぶ一冊。
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Posted by ブクログ
日本が沈んでいる国なのは実感しているが、具体的に他の国と比べてどの辺が沈んでいるかまでは、よく分かってなかったので、軽い気持ちで選んで読んでみた本だったが… 日本の置かれている深刻な状況にショックを受けた。そして例に挙げられている「成功した6つの小国」が日本と共通点がたくさんあるにも関わらず、日本...続きを読むよりはるかに豊かであることにもショックを受けた。 国が、誰かが何とかしてくれるだろうと思っていても、まずは日本人全員が今のこの最悪な状況を知るべき。
まず初めに日本が経済的な衰退局面にあることから、このような内容の書物が必要になったこと、これがそもそも嘆かわしいことである。そして、いつも何かを参考にしなければ、つまり模倣の視点を取り入れなければ次へ進めないのかという悲観的な側面がある。本書はこの事実を認識したうえで読まなければ、そもそもの読み方を...続きを読む間違う一冊だと言えるだろう。 この前提で、本書に書かれている各小国の取り組みはそのひとつひとつが最適解を求める要素として確かに参考にはなるだろう、ただ、日本経済にこれらをあてはめた場合に全体最適に至るかどうかは、本書を読み進めていく中で疑問を感じる。これらの小国が日本の都道府県レベルの規模であって、効率性をどこまでも高める視座があるところ、日本のような人口規模のところではどうしてもムダの規模も大きい。 これらの中では、デンマークの入替自由な取り組みとこれをカバーできる社会態勢が、日本としてもひとつ社会実装できる要素があるように思えた。 それでも比較論はなかなか難しい。
日本語に市場を守られていた時代は去り、日本語に制約がビジネス展開を限定的にしているとも思える時代になったと感じているが、さらに決して小さな国土とも言えずかつ少ないとも言えない人口を抱える非効率性が、より稼ぐ力の弱さになっているのではないかと考えていた。本書で取り上げられた国々は、成長政策の実現のため...続きを読むに、柔軟にかつ一定の割り切りをしてきたものと感じた。国民ひとりひとりが自己の責任を果たすために努力していかないと、国際競争力の観点から大変なことになりそうな気もします。
2023年一人あたりGDP世界トップ10から、ルクセンブルク、アイルランド、スイス、シンガポール、アイスランド、デンマークについて書かれた本。 (その他はノルウェー、アメリカ、カタール、マカオ、日本は34位) これらの国が、実は、一人あたりGDPが極めて高いことを初めて認識した。
1990年の日本の1年間の平均労働時間は2031時間だった。アメリカは1764時間、イギリスは1618時間。 この時の一人当たり名目GDPはアメリカ、イギリスを上回っていた。 しかし今は、日本1558時間、アメリカ1731時間、イギリス1367時間で一人当たり名目GDPもアメリカ、イギリスを下回って...続きを読むしまった。
日本が経済的に停滞しているのは生産性の低さにつきると思い知らされる。ルクセンブルグやアイルランド、スイス、シンガポール、アイスランド、デンマーク、といった本書で取り上げられている「稼ぐ小国」の例は参考になるものの、施策には思い切った政治判断ができるリーダーが必要だし、痛みを経験する国民も少なくないと...続きを読む想像する。特に日本のような中途半端に人口が多い国が、国民の意識を変える改革をすると全員が無傷でいられるわけがない。そこが改革の難しいところだろう。日本の人口は減る。将来的に小国になることを睨んで、小国ゆえの稼ぎ方ができるマインドを今から熟成させておくべきなのだろうか。
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「稼ぐ小国」の戦略~世界で沈む日本が成功した6つの国に学べること~
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関山健
鹿島平和研究所
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