辻元清美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
同い年ほぼ同期の二人の国会議員が、
対談で「女性議員」の生きざまを赤裸々に語る!
本になるくらいだから、もちろん控えめにしているのだろうけど、
ホンネが垣間見える。
自分が作った法律が作りやすいという理由だけで自民党にいる野田さんと、
総理を苦しめる質問を練り上げる自分はわれながら恐ろしい、という辻本さん。
野田さんは自民党の重鎮でありながら、選択的夫婦別姓制度への賛成を隠さないし、
女性議員を増やすためのクオーター制の実現に向けて今も動いている。
男ばかりの自民党を平然と批判する。
ここまで言ってくれるとは思わなかった。
辻本さんはそのまんま。親の介護をしながら、東京と関西の二拠点生活 -
Posted by ブクログ
2025.08.18
野田聖子と辻元清美という取り合わせがとても良い。政治的な立場はおいておいて、女性の生き方を考えるのにとても良い。
最後の鼎談でわかることは、やはり野田聖子のほうがしなやかで巧みであるということ。辻元清美はなぜあそこまで嫌われるのか、それは言いたいこと、やりたいことの言語化がヘタだから。野田聖子に比べて。「自分の思いを貫くための場所じゃなくて、人の思いを貫くための場所」このセリフはすごいと素直に感心した。「正しいことをいおうとしていた」辻元清美にはムリなセリフだとも思った。最後にこの本簡単に読めるし、若い女性に読んでほしい、政治家になるとかそういうことじゃなくて、女性の生き -
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国会の中も外も、政治家も候補者もまだまだ男社会をサバイブしていかなければならないのねと思いながら。会食、選挙活動、立法、子育て。家事と仕事を本気で両立できる仕組みとか構造じゃない。
経験の浅い女性をいきなり大臣にするのは女性を使い捨てにする発想と書いてあってなるほどなと。クォータ制が目指すところの本質って、女性たちがきちんとキャリアを積むためにその道筋をつけることなんだと学んだ。割合が少ないと「女性っぽい」政策実現に偏らざるを得ないが、30%を超えるとその傾向も収まるとのこと。
あと国会議員は代弁者で、立法によって社会に言葉を作り存在をビルトインする仕事なんだって言葉に彼女たちの誇りを感じ -
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同い年の大ベテラン女性議員、野田聖子と辻元清美の2人が語る、自身の議員生活、理想の女性議員、そして、これからの日本政治。本書出版直後に、おそらく日本初の女性総理大臣が誕生することになる。
意外なのは2人が親友同士であること。党も違うし、既婚と独身だし、同性だけにライバル心も強く、犬猿の仲である方が納得、という気がしないでもない。そんな2人を結んでいるのは、プロ立法者意識。法を作ることで日本の問題を解決しようとする同志であることだ。そして、今では彼女たちに続く女性議員のアフターケアに注力している。
が、二人が語る女性議員の生活はキツい。若い頃は男性ベテラン議員から便利屋的に扱われ、議員業をこ -
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【304冊目】2017年から2019年まで立憲民主党の国対幹事長を務めた経験をまとめた本。与野党通じて第1党の国対委員長を女性が務めたのは辻元清美さんが初めてだそうな。
「約束したことは必ず守る、できないことはいわない」というのが国対委員長の原則と教わったそうで、当時の森山自民党国対委員長とのやりとりなどが書かれている。働き方改革法案における裁量労働制導入断念までの経緯、モリカケ問題、憲法審査会問題など、安倍政権華やかなりし頃(笑)の経験談を中心にまとめられているため、安倍政権批判本と言われても仕方ないくらいの内容ではある。
とはいえ、少数野党にとって審議拒否を始めとする日程闘争が重要な手 -
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国対委員長の激務がよくわかる。メディアでの過激な発言が多かった筆者だが、調整、マネジメントというもっとも難しく責任の重い役職をこなしていたのだと知った。
国会は委員会での審議がなければ通せない法案があり、委員会の開催には野党第一党の合意が必要な場合もある。
数だけで与党が法案を通せるわけではない。そこに駆け引きがある。そういった事情が赤裸々に書かれていて単純におもしろいし勉強になる。
国対委員長の仕事はそういった非常にやりがいのある仕事なのだと初めて知った。
ただ、野党の政治家であるため、読者が知り得ない裏事情を絡めて、疑わしきを決めつけて政権批判、というより安倍批判に終始している感は否 -
Posted by ブクログ
正直言うと、この人のことはあまり好きではなかった。だいぶ前に見た国会答弁でとある政治家を追及していたが、途中までは論理立てて話をしていても最後は感情論に走ってしまっているのを見てがっかりしたことがある。
なので敢えて今回はこの人の本を読んでみようと思った。自分が見た印象はテレビで見た一つの断面でしかないのでは、と。
「反対ばかりで対案のない野党」という見方があるが、本書を読んでいると「権力の暴走を監視する」というのは大切な役割だと思えた。曖昧に済ませようとする権力者の不正を追及する勢力がないというのは恐ろしいことになる。メディアを使って世論を見方につける(これは権力側も同様)ことも必要なこ