【感想・ネタバレ】国対委員長のレビュー

あらすじ

官邸から立法府をまもれ――。元自民党副総裁・山崎拓氏との特別対談収録。国会運営は、与野党の「国会対策委員会」(国対)という法的根拠のないシステムに依存している。事実上、与党と最大野党の、二人の国対委員長が特別な権限を持っているが、未だその実態については古い五五年体制の談合政治のようなイメージでしか捉えられていない。二〇一七年一〇月、史上初の野党第一党の女性国対委員長となった著者が野党をとりまとめ、時に与党と手を組んでも食い止めようとしたものは何だったのか。公文書の改竄・隠蔽が続き、官邸による「国会無力化計画」が進行したこの間の舞台裏を初めて明かす。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

野党の仕事、ってあまりイメージが浮かばない。故に何もしてない、サボってる、反対ばかり。のような感覚が植え込まれているのもあったのでこの本でその一端を知れたことは非常にためになった

言い方は悪いが市井の人々が政治に興味を持たなくてもキチンと進んでいく世の中であれば良い。たださすがにこれだけ納得がいかない事が続き、それに対して誠実に真実を話そうとする姿勢すらも感じられないと感心も持たざるを得ない。

そういう意味でも与党でもジャーナリストでもなく野党側から見た国会。という意味でこの本はとても面白かった

0
2020年10月16日

Posted by ブクログ

今の自民党政権のおかしさをあらためて感じる。知らないことも多々あり勉強になった。辻元さんにはまた国会へ戻ってもらいたい。

0
2022年01月22日

Posted by ブクログ

 結局、今の与党に馴染めないのは、耳に痛いことを受け止められない未熟さ。
 この度のワクチンのことだってそうだが、内輪話にかまけて、本当の交渉が出来ないというところ。
 Globalな世界にソンタクは望めないのだが。

0
2021年03月09日

Posted by ブクログ

【304冊目】2017年から2019年まで立憲民主党の国対幹事長を務めた経験をまとめた本。与野党通じて第1党の国対委員長を女性が務めたのは辻元清美さんが初めてだそうな。

「約束したことは必ず守る、できないことはいわない」というのが国対委員長の原則と教わったそうで、当時の森山自民党国対委員長とのやりとりなどが書かれている。働き方改革法案における裁量労働制導入断念までの経緯、モリカケ問題、憲法審査会問題など、安倍政権華やかなりし頃(笑)の経験談を中心にまとめられているため、安倍政権批判本と言われても仕方ないくらいの内容ではある。

とはいえ、少数野党にとって審議拒否を始めとする日程闘争が重要な手札だという言い分はよく分かったし、野党側から見るとこう見えるよね、ということを知るための手掛かりにはなるかな。

最後、山﨑拓さんとの対談で山﨑さんが、かつて国対委員長は幹事長の次という位置付けだったのに、今や党の七役にも入っていない。けれど、実際の国会運営は国対委員長に丸投げされていて、国対委員長は大切な仕事であることに変わりないとおっしゃってたけど、本当かな?党役員人事で国対委員長は必ず報道されてると思うので、今や軽視されるポストになったというわけではないと思うんだけど…

0
2022年12月24日

Posted by ブクログ

国対委員長の激務がよくわかる。メディアでの過激な発言が多かった筆者だが、調整、マネジメントというもっとも難しく責任の重い役職をこなしていたのだと知った。

国会は委員会での審議がなければ通せない法案があり、委員会の開催には野党第一党の合意が必要な場合もある。

数だけで与党が法案を通せるわけではない。そこに駆け引きがある。そういった事情が赤裸々に書かれていて単純におもしろいし勉強になる。
国対委員長の仕事はそういった非常にやりがいのある仕事なのだと初めて知った。

ただ、野党の政治家であるため、読者が知り得ない裏事情を絡めて、疑わしきを決めつけて政権批判、というより安倍批判に終始している感は否めない。落選もこの本の影響があるだろう。

0
2022年01月16日

Posted by ブクログ

正直言うと、この人のことはあまり好きではなかった。だいぶ前に見た国会答弁でとある政治家を追及していたが、途中までは論理立てて話をしていても最後は感情論に走ってしまっているのを見てがっかりしたことがある。

なので敢えて今回はこの人の本を読んでみようと思った。自分が見た印象はテレビで見た一つの断面でしかないのでは、と。

「反対ばかりで対案のない野党」という見方があるが、本書を読んでいると「権力の暴走を監視する」というのは大切な役割だと思えた。曖昧に済ませようとする権力者の不正を追及する勢力がないというのは恐ろしいことになる。メディアを使って世論を見方につける(これは権力側も同様)ことも必要なことだ。

と、せっかく感心することもあったのに、最後の方はほぼ安倍首相(当時)への感情的な攻撃論調で締め括られており、「やっぱり」で残念な内容だった。不正の追及は大いに結構だが、日本のこの先の展望のようなものはほぼ語られず「減点主義」の政治家にしか映らなかったのが残念。

0
2021年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「国対委員長」、この書名だから手に取った。
 本書を通じて国対委員長の仕事を理解するとともに、辻元氏の、国民のために、権力に対峙する立法府としての役割や野党の役割と真摯に向き合い行動する姿勢に触れることができた。
 国会の機能や政策をめぐる与野党の動き、特に若い人に読んでもらいたい一冊だ。
 公文書の隠蔽・改ざん、数字のウソ、官邸からの圧力、官邸主導人事など安倍政権の一強独裁、異常政権の一端も垣間見える。やれやれ…。

0
2021年05月09日

「ノンフィクション」ランキング