平野雄吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ウィシュマさんがなぜ亡くなったのか、どうして収容中も亡くなられた後も。こんなに非人道的な対応しか入管も政府(法務省?)もできないのか、入管の職員の人たちは、きっと日常は「ふつうの人」だろうに、どうして聞くだけでもあまりにも辛い、むごすぎる言動・行動をとってしまうのか、とれてしまうのだろうということが、どうしてもわからずに、何かわかるかもしれないと思い、手にした1冊。
ウィシュマさんが特別なのではなく、氷山の一角。今も入管で現在進行形で日常茶飯事的に苦しんでいる人、困っている人、絶望している人がいる可能性がとても高い、いやほぼ確実であることがわかった。
窓もない、自由時間も、することもほぼな -
Posted by ブクログ
ウィシュマさんの事件が気になって読んでみたが、それが一部の不良職員による特異な事件でないことがよく分かった。収容者を虐待したり、裁量権を行使することによって木っ端役人がチンケなプライドを保っているのか。おまけに司法機関全体がグル。胸糞悪いな。『美しい国、日本』のリアルな姿がここにある。
しかし根深い外国人差別と北朝鮮並みの人権意識しかない国にどうして難民申請するかな。心あるジャーナリストは海外に向けて正しい情報を発信してほしいよ。こんな糞みたいな国を目指してはいけないと。
その結果として近い将来人口が減りすぎて社会が維持できなくなった時に、世界から見放されて誰も日本を目指さないことになるが、そ -
Posted by ブクログ
ネタバレルポ 入管
~絶望の外国人収容施設
著者:平野雄吾(共同通信記者)
発行:2020年10月10日
ちくま新書
入管職員が外国人を無理やり押さえつけて怪我を負わせ訴訟になったというニュースを耳にするが、残念なことにこの本を読むとそんなのは序の口と言わざるを得ないことが分かる。死亡したケースもあるが、入管側が問題なしとするだけであり、被害者遺族は訴訟や刑事告訴をするすべすら知らない。それと、他の先進国ではありえないような、まるで刑務所みたいな収容施設に長期間閉じ込め、家族と引き離し、時に拷問に近いようなことをして精神的に追い詰めていく。帰国すれば政治的な迫害を受けて殺される、日本に居れば入管の