ミシェル・クオのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者とかつての教え子パトリックが「読書」を通して、他社理解、自己理解を深めていく記録である。
著者が文中において引用される文献から、彼女の膨大な読書量や知力が垣間見れる。また、強い信念と行動力には頭が下がるが、彼女を突き動かしているものは、アジア系アメリカ人という出自にヒントがある。
黒人差別だけでなく、黄色人種の差別もさらりと触れており、アメリカにおける人種差別の根深い問題を軸に、著者は他者理解の難しさ、理想と現実のギャップを綺麗事を並べることなく、素直に語っている。
唯一救われるのは、静かな環境とたくさんの本、大人の少しの導きがあれば知的成長は誰にでも約束されるということを証明してく