田中宗一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まずは、自分があまりにも2010年代のポップカルチャーについていっていなかったということにショックを受け、読みながら「くそー、わかんねー」と辛くなり。。
でも、調べながら、聴きながら(アップルミュージックに感謝)読み進める楽しさに、熱心なスヌーザー読者だった頃を思い出す。お二人が純粋に、この楽しかったディケイド(横文字多かった)を共有したい!というのが伝わってくる。
と共に、アートの話だけしていたいけれどそれでは現状の「ハイコンテクスト」なポップカルチャーへの理解は深まらないのだとも。
ポリコレ、ブラックライブスマター、METOO、トランプ政権、そして気候変動など、ありとあらゆる文脈が、スピード感と連続性を持って線で語られる。
(まさか、大菩薩峠まで出てくるとは)
NHKの100分deナショナリズムの回で、大澤真幸さんが「歴史を知ることが未来に繋がる」みたいな話をしていて、タナソーも同じような話をしてた。教養、知ろうとすること、意識すること。
読みながら、ドレイクとかグライムスとか色々ダウンロードしたんだが、ストロークスの新曲カッコいいなーって、結局好きな感じっていうのは、、んー、なかなか変わらない変われない。MCUなんて一作も見た事無くて。
メインストリームで起きていることを知ると、今がわかるという文脈なら、興味も湧くし楽しめそう。そういう気持ちになれたのもこの本のおかげ。間口が広がった感。それにしても膨大なコンテンツ、お二人はいつ寝てるんだろうなとも思いました! -
Posted by ブクログ
#2010s 90年代後半から、「buzz」、00年代は「snoozer(どちらかというとタナソウより、加藤亮太くんが好きだったんだけど)」に心酔してた人間としては、まさに自分のためのギフトかと勝手に思ってしまうほど、ど真ん中。タナソウの社会状況のアナロジーの紐解きや、新書の著者らしい宇野さんの業界解説とサウスやガソリン車への溢れるエモーション。個人的にはまさに2人の影響から2016年以降トラップやGoT、MCUにどっぷりハマってたので、大項目的には過去の言及を反芻するものではあったけど、それでもこれだけのボリューム、トピックがこの判型、装丁でまとまってるのは大満足。
それにしても、二人称でブルーなトーンで書かれたタナソウの後書き。まさに「すべてのこんがらがったベッドルームのために」じゃないですか。しばらく本書の余韻から2010sを追体験する活動が続く予感。。 -
Posted by ブクログ
本気で語れる彼らの関係が羨ましい。親友とはこういう関係ではないか。
田中宗一郎はエリート主義とポピュリズムの間を揺れ動くのが魅力的なのだが、あとがきで赤裸々に記しているとおり、それを解決できないとして結局自分語りに似たリベラル的アジテーションに逃げることが多いのは残念(その強引さがが良いのだが)。宇野維正はこれも対談のラストにある通りアメリカという筋を通して、それに流されず、矛盾を見逃さない。ポリコレについての両者の立場の違いでそれが顕著だが、ここは田中宗一郎が自身が嫌悪しているポピュリズムに堕ちていると思う。まあエリート主義のポピュリズムだからある意味筋が通っているともいえるか。また、新自由主義的に一見では見える宇野維正の方が人間としての温かさを感じさせるのが不思議。
全編を通して知らなかったことをわかりやすく整理して、またその整理の仕方も立場で違いがあることをも示してくれるので、とても参考になる良い本だった。続編はないだろうが、この2人の対談は定期的に読みたい。