クラフト・エヴィング商會のレビュー一覧
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吉田篤弘さんが、お茶の水のデザイン学校に通っていて、学校に行かずに落第し、「朝、出席の返事だけして教室を抜け出すと、明治大学の裏の差かをおりて神保町に通って」いたとは! 三年くらい毎日。朝から夕方まで神保町の古本屋買いでひたすら古本を見ていて、それが結果としてデザイン学校に通うより役に立ったかもしれないという。面白い!
「どんなたたずまいの本がいい本なのか、というのを少しずつ覚えっていったんです。何千何万という数の古本に実際に手で触れて、内容そのものだけじゃなく、どんなふうに編集されているのか、文字組みとか目次とか奥付のつくりとかそうしたことを手で触れて覚えていったわけです。」
「たぶん、買えなかったから真剣に覚えたんですよ。」
「この出版社から出ている本は、どれもたたずまいがいいなぁ」とか、「この装幀化がデザインしている本は間違いない」というようなことを、すべて神保町の古本屋買いで学びました。毎日、学校をサボって。」
p125
●その都度、「楽しくつくってきた」としか言いようがなくて。
〇自分たちが楽しんでつくっていることが、読者にーーここは子供たちと言った方がいいのかな?ーー子供たちに伝わったらいいんだけど、とまずはそう思います。
●「子供たちに何かひとつ伝えるとしたら」に対する自分たちの答えは、「本をつくることの楽しさ、面白さ」に尽きるでしょう。
〇それを子供たちに伝えるためには、まずもって、自分たちが本当に楽しんでいるのか?面白いと思っているのか?ですよね。 -
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クラフト・エヴィング商會がデザインした本が499冊になったことを記念して500冊目に発行された。本の顔である装丁について、デザインについて、精鋭たちの対談形式で進んでいく。ピックアップされた表紙の一覧は圧巻!!本文を全部読んだ後で表紙を見てみると思わずほう……と嘆息してしまう。
三章:リボンをかけた小箱をプレゼントするように
「ノイズ」と「ほつれ」と「にじみ」
プリマー新書は一律ではなく、子供たちにリボンをかけた小箱をひとつひとつプレゼントするようにつくりたいと思ったんです。で、その小箱の色とか形とかリボンの長さや柄といったものは、みな違っている方がいい。(p100) -
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ちくまプリマー新書、記念すべき500巻目です。この本は、クラフト・エヴィング商會のお二人の対談とプリマー新書の装幀セレクションでした。ファンである読者の私には、たまらない一冊でした。
◯が吉田浩美さん、●が吉田篤弘さんで、おしゃべりをそばで聞いているような感じの本でした。
似ているところが多いからか、お二人の仲のよさとお互いをリスペクトしている感じが伝わってきました。装幀の仕事の仕方や、お二人がクラフト・エヴィング商會になるまでのこととか、とても興味深く読みました。デザインの仕事をする楽しさが、文面から溢れていました。
プリマー新書の装幀集は、カバーのデザイン128点。お二人がセレクトしたものでした。見ているだけで楽しい気分になれました。出来たら500点全部並べてほしかったです。
20年かかって500冊。「それを楽しく作ってきた」と言えるお二人は、これからもまだまだたくさんのアイデアがわいてくるんだろうなと思いました。
500冊目のこの本の装幀は、「ただいま装丁中」という言葉どおりのものです。こういうところが、読者の私は大好きです。そして「すぐそこの未来」で、またお二人の作品に会いたいです。 -
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ネタバレちくまプリマー新書はクラフト・エヴィング商會が一手に担っていたのですね。
なんてことないデザインと言ってしまうと失礼なのだが、どれも極めてシンプル。
一見こういうデザインなら自分でも出来るんじゃ!?と勘違いしてしまいそうだが、このミニマルな意匠の中に詰め込まれたこだわりとユーモアと心地よさの結晶はそう簡単に創り出せるものではない。
吉田ご夫妻の2人語りでお二人の仕事の仕方だったり、向き合い方を紹介するという設定なのだが、いつの間にか片方がもう片方をインタビューしているみたいな体になっていて、それがある瞬間するっと入れ替わって一瞬どっちが語っているのか分からなくなるという不思議な読み心地だった。
普通ならもう1人インタヴュアーのパートを入れるところ。
自分も極めて近しい身内で手の内分かっているはずなのに、インタビューしちゃっているという空々しい他人事感も吉田ワールド的と感じた。
将来の仕事に迷える娘への刺激としてこんな仕事もあるよとのメッセージで買ってきてみたが、残念ながら「ふーん、て感じだった」と言われてしまった。
うーん、確かに吉田ご夫妻の考えていることとか、クラフト・エヴィング商會の来歴という意味では面白かったが、装幀家の仕事としては文字だけであまりイメージが湧かないかも。
工程毎の写真とかまで見せてくれるともっと興味深かったかもしれない。
後半の実際のちくまプリマー新書の装幀120選と其々のデザインに対する解説は、ごく寸評であるにも関わらず、すごく想いが乗っていて、え、こんなちょっとした説明があるだけで違った見え方になるのかという驚きがあった。
実は伝わり難いということなのか、奥深さと捉えれば良いものなのか、ただ単に自分の解釈能力の問題なのか。。
娘にはあんまり伝わらなかったけど、自分的には装幀ってやっぱり面白いなーと改めて思った。 -
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「ちくまプリマー新書500巻記念」発刊おめでとうございます! 創刊から20年にわたり装幀を手がけた吉田夫妻(クラフト・エヴィング商會)に敬意を表します。珍しく『#東京アパート』と並行して読みました。いや〜いい仕事をしてますねぇ、の一言に尽きます。
プリマー新書の200,300,400冊目の節目が吉田篤弘さん作品だったので、500冊目もそうだろうと思ってましたが、内容はよい意味で想定外(装幀ではない)でした。なにしろお二人の装幀に関する紙上トークショウなのですから…。
これがまた新鮮で面白かったです。●が吉田篤弘さん、◯が吉田浩美さんで、ページ上部で交互に続きます。そして、クラフト・エヴィング商會のあゆみからまるまる装幀の話。途中に厳選のプリマー新書の表紙(カバー・デザイン)128点がカラーで紹介されていています。見事です。
デザインの発想やセンスなど、手の内に奥深さを感じました。また、対話の端々から吉田夫妻の阿吽の呼吸で、言葉がなくても(いや、書いてますが)意思疎通ができている雰囲気が漂います。YAへの入門書として未来への扉をデザインしている自負をひしひしと感じました。
奥様と四六時中一緒ってどうなのかな?などと、邪推するのも野暮でした。夫婦でありビジネスパートナーでもある素晴らしい関係性は天晴れです。 -
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クラフト・エヴィング商會のお二人は、これまで「ちくまプリマー新書」500冊のカバーデザインを作ってきたが、その中からご両人が選択した128点が掲載されている。
せっかくなので500冊全部見たかったですが、セレクトした128点のアイデアづくりの様子が聞けます。
そして500冊目の本書の装幀の話になります。
いくつかのアイデアがあって、本書の試作デザインも見ることができますが結局こうなっています。
これは「自分たちの本」だからできたという説明に納得できます。
一冊全部が、吉田篤弘さんと吉田浩美さんの会話という形式になっていて、テンポが良くてスイスイ読めました。