馬部隆弘のレビュー一覧

  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    エーコの「プラハの墓地」のシオンの議定書みたいな世界の歴史を変えるみたいなのやなくて、隣村との揉め事の裁判を有利に進めるため、みたいなわりと小さい動機で偽文書を作りまくった椿井政隆。趣味と実益を兼ねて、どちらかというとやや前者より、とか最高やん。めっちゃお茶目さんやん。
    という評価とは別に、偽文書に乗っかって街おこし始めてしまって引くに引けないとか笑えるような笑えないような…それ質さなあかんとは思っても質して得になるわけでもなし憎まれるだけ損なら黙っとこ、とかそれはそれで人間っぽいなぁ。

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    2020年06月11日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    身近にいたら厄介だけど、オモロい人だったと思う。琵琶湖が近くになるので、竜の骨の件は笑った。嘘をつくときには真実を含ませるというのは常套手段。

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    2020年06月06日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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     論文作成には先行論文が欠かせない。
     論文は再現され、立証され、または反証されて証明されてから価値が出る。
     この点、理系の論文は検証されやすいのではないか。

     対して、歴史学の古文書がデタラメだったら。
     9割の真実に1割の嘘を混ぜるのが嘘つきのセオリーと聞く。
     それらしく真実を混ぜ、更に嘘を混ぜ込んだ文書を一つではなく、大量に齟齬なく嘘の体系を作り上げた江戸時代の人物がいる。

     椿井政隆、各文書に対するサイン名は多岐にわたる。

     この人物が手掛けた文書は膨大で、おもに近畿を中心にした古文書が彼によって作成された。
     村同士の争いごとが起きると、どちらかに有利に働く文書を作成した。

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    2020年05月30日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    一言でいうならば「根が深い」。
    作成者である椿井本人の巧妙かつ膨大な偽史料作成、それをさまざまな理由で「是」とした同時代や後世の人々、専門外であるや己の主張や単に気づかないという状態でこれを引用する研究者、地域振興になるから…利益になるからと無批判に利用する自治体。
    幾つもの線が絡み合って、今まで「真」として伝わった一連の文書は、これはこれで興味深すぎる事例ではあるけれど、解きほぐすには時間がかかる…。
    筆者が何度か述べているように「批判からはなんの利益も生まれない」。「東日流外~」事件でも、限られた研究者人生を偽物の追及にあてるのは割に合わないといわれたが…。
    根が深いなぁ。

    椿井文書に比

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    2023年05月05日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    現在も多くの自治体で信じられている歴史の根拠とされている「椿井文書」。その多くは近畿一円に流布されている。注意深く見れば、古文書の原則から外れた書き方だったり、書かれたとされる年号が未来であったりするという。しかし、正しい古文書の空白を埋めたりする手法で巧妙。
    このような偽古文書はそれを使って権利を主張する者、箔をつけたい者がいたこと。本来学者は怪しい古文書は研究に値しなければそれでおしまいだったが、新しい視点で研究する人もでてきたという。

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    2022年05月04日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    古文書とみると、書かれているのは真実であるように感じてしまう。記憶違いなどはあったとしても、歴史を知る上での証拠だと。
    偽文書。依頼者や作者の都合がいいように作られたものがあるというのは衝撃だった。
    何事も鵜呑みにしてはいけないということか。

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    2022年01月23日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    19世紀に椿井政隆によって偽作られた古文書や絵地図等の数々。制作の経緯や範囲を丹念に追い、正史や現代社会へに波及に警鐘を鳴らす。

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    2021年07月14日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    中々読み応えがあった。

    どのようにして偽書が、かくも世の中に受け入れられたかを見事に解き明かしてくれた。

    偽書をあたかも正史のように受け入れさせた歴史家の責任は重いが、それを町おこしや、教育に利用するのを許した行政の怠慢と責任が一番おもい。特に偽書であることが分かってからも、教育上の効果のために利用したのは言語道断。教育者を続けて良いのだろうか。良心を問いたい。

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    2020年10月09日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    日本最大級の偽文書が、なぜ人々に受け入れられたのか。そして、その結果、どのような影響をもたらしているのか。

    大半は、眠たい、歴史の授業のような退屈な内容なのだが…。

    人々がこうあってほしいという思いに根拠を与える由緒や歴史的背景を示すことで、多くの人に受け入れられてきたという。分かりやすかったり、耳障りの良いものにはご用心、というのは歴史学上の偽文書に限った話ではあるまい。
    今住んでいる枚方市の町おこしや国際交流が偽文書から端を発したもの(カモ?)というのが印象深い。人間の語り継ぐ歴史、物語であるからこそ、人間の感情や思惑が介在せざるを得ない。
    「事実」が必ずしも「真実」として語り継がれる

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    2020年09月05日
  • 椿井文書―日本最大級の偽文書

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    偽書として扱う学者が少なくなかったとはいえ、大衆に向けて告発した勇気に脱帽する。
    今後の展望として挙げられている「偽書から正史を読み取る」という活用法は面白そう。
    ただ、告発して歴史の扱い方が変わるか、というと…難しいだろうなぁ。

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    2020年05月29日