雪下まゆのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ゾンビになっても未来は明るい。人間の時より元気な体になるし、宇宙飛行士にだってなれる。
ゾンビ誕生から「歴史完成」に至る、人間とゾンビの宇宙興亡千年史。
ゾンビの存在が公的に認められた世界での、人とゾンビの群像劇です。ライトノベルレーベルと侮れない、かなりがっつりSF興亡史。
ゾンビの存在の発生から月・火星への入植、ゾンビの名称は「新人類」と改められ、人口の過半数を突破していく。そしてその歴史の果ては……。
人間もゾンビもロボットも、存在の形は違えどみんな自由のため、幸せのため一生懸命生きている。
命の儚さと美しさを感じるいい話でした。
それぞれの話にいつの話、誰の話かが明記してあるとは -
Posted by ブクログ
ホラーと思いきや、SFやった…しかも壮大な…⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝スゲェ
ある日、人間が突如ゾンビ化し、世界中に徐々にゾンビ化が蔓延していく様を人間側の視点、ゾンビ側の視点という多様な視点から描いていく物語。
ゾンビ=ホラーと思い付くのが一般的だが、今回はまさかのSF大作、実に千年以上の歴史に綴られた人類とゾンビの繁栄と衰退を描いた歴史的巨編
SFというと難しいイメージだが、本作は至って読みやすいし、頁数もそこまで無い気軽に読める物語になっている。しかし読み終わった後は、こんな大作を書いているならもっと!もっと!細かな部分など読みたくなってウズウズした読後感でしたわ! -
Posted by ブクログ
ラノベなのだが、SFテイスト満載のショートショート連作短編集。というか、これはレイ・ブラッドベリの『火星人年代記』のゾンビ版とでも言うべき作品である。西暦2100年代から3100年代までが描かれる。
吸血鬼が人類を圧倒し、多数派になるという作品は、過去にいくつかあったが、ゾンビが多数派になるという物語は初めてではないか。
なかなか設定はが凝っており、ゾンビは人間を喰らうわけではなく、食糧は腐った食品である。したがって、チーズや納豆などの「発酵」食品は食べることができるのだ。バレンタインデイーには「チョコ」の替りに「チーズ」を送るようになる。そして、その特性から宇宙開発(月面、火星)に -
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Posted by ブクログ
恋愛感情を持たない女子高生の物語。
主人公の聖良が冷静というか、悪い意味ではなく温度のない語り口なので読みやすかったです。
地の文は癖がなくサラッとしているので読みやすかったです。ただ欲しいところに欲しい説明をちりばめてくれているので、説明不足感はありませんでした。
恋愛感情を持たない聖良だからこそ「恋とは?」という問いを痛いくらい真剣に掘り下げています。
たしかになんとなく恋って世間ではイメージが完成されており、その解釈の違いは論じても、改めて恋そのものを考えることはなかったかも、と思い新鮮でした。
恋を考えようとするとき、そばに自分に対して好意を持っている青井の存在はおあつらえむきなんです -
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