古賀太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本の美術館という施設が、世界的に見ると悪い意味で異例という事実を、「そこまで厳しく言わないで!!もうやめて!お願い!!」と耳を塞ぎたくなる(目を瞑りたくなる)くらいまで語ってほしいドMの方がいました、どうぞこちらの本を手にお取りくださいませ。
ムチが止まりませんよ笑
でも本当に、美術館によく行く人、たまに行く人、これから行ってみたいと考えている人みんなに読んでほしい!!!
これはぜっったいに知っておいた方が良い現実。
古賀太さん、自分が嫌われるかもしれない、悪者になるかもしれないというリスクを背負って、この本を書いてくれてありがとうございます。
そして日本の美術館に希望を捨てずに、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ連休中に優雅にクラシックを聴きながら芸術に触れてみるかと手に取ったが、本の題名の通り、美術展の不都合な事情というか、日本の常識は世界の非常識ということが分かり、かつ、自分も有名展示会は見に行っていたので、マスコミに踊らされていたのがよく分かった、という本。
美術館は確かに●●美術館展と称した、イベント的なものしか行っておらず、ビジネスパーソンとして、アートも知らないと恥ずかしいとか意識高い系を、無意識に気取っていた自分が恥ずかしい。常設展示などで質の良い近代美術にも触れないといけないかな、と反省したものの、尖った・現在に物議を醸す近代美術にあまり惹かれないことも改めて認識したので、ま、いっか、 -
Posted by ブクログ
最近の美術展の異常なほどの混雑・行列。それに集い話題の展覧会に行ったことをSNSに投稿するファッション美術好きに辟易してるへそ曲がりの私。
(というわたしは美術を専門に学んでも、仕事にしてるわけでもない。
この私こそがファッション美術好きかもしれない。)
美術館には小さい頃から親に連れて行って貰っていた。
混雑のイメージがなかったので最近の展覧会の行列も、というか日本中に溢れる飲食店、限定品を求める行列が異質に思えてとにかく嫌いだ。
なにを思って並んでいるのやら。
一昨年イギリス、大英博物館、ナショナルギャラリーその他さまざまなミュージアムを訪れた。
どこも夏休みということで混雑はしていた -
Posted by ブクログ
とても腹落ちした内容だった。
日本は美術展だけが人気でいつも混んでいる。
美術館・博物館の入場者数では日本はトップ10には入らない。
海外は常設展を見に行くが、日本は企画展を見に行く
日本の美術展はマスコミ主催である
主催の名前は最初が主導
テレビの主催よりは新聞社主催の方が工夫はされている
美術館展は比較的やりやすい、個展は相当難易度が高いのでお金で解決している
美術館展は所詮倉庫の物を見ているようなもの、そこに人がごった返してゆっくりと作品を鑑賞出来ない
海外に日本美術を出す時は逆にお金を負担してあげているという矛盾(国際交流基金)
マスコミ系は国立新美術館に行き、次に国立西洋美術館に -
Posted by ブクログ
長年、美術館通いをしていると書かれていることが「やっぱりね」と分かってくる。
だから読後感は買うほどのことはないなと。美術館、美術展に興味のある者には一読を勧めたい。
賛同したい点は多々あるが特に館長天下り問題と学芸員の低待遇問題。
しっかりした常設展はもっと鑑賞すべき。だから常設展のない新美術館は箱モノ行政の典型ではないか。
企画展は、国内でまとめて鑑賞できて日本語の解説などの便宜もある。歌劇の来日公演同様、ある程度高額なのは仕方ないとも思う。ただ〇〇美術館展は現地が改修とか閉館していれば別だが、まず大物は来ない。そりゃあ現地に目玉がなかったらねぇ。実際に欧州で「只今、日本に旅行中」と張 -
Posted by ブクログ
マスコミ(新聞社·マスコミ)主導の企画展が中心の日本の美術館は世界的にみて特異であり、もっと魅力のある常設展を作ったり学芸員主導のオリジナリティのある企画展を沢山やるべきという主張が繰り返しなされる。
確かに自分が美術館や博物館に行きたいなと思うきっかけは有名な作家や美術館の展示を広告で見る時が多いし、広い大衆にも美術館·博物館に足を運んでもらい、文化に親しみを持ってもらうという点では意味があると思う。筆者の言うとおり売上至上主義が行きすぎて落ち着いた空間でじっくりと一つ一つの作品と向き合うことができない現状はおかしいとは思うが。
味のある展示をやっている美術館などはいつか行ってみたいな、と -
Posted by ブクログ
美術展のからくりを知りたい方には有用。はっきりとは
知らないまでもまあそんな仕組みかなあと思う程度の内容であった、しかしそれでも一点でも見たい作品があるなら見に行くだろうし、少しでも良心的本当に見たい人が見られるお値段で開催してほしいしお金に余裕がある大人は料金もグッズ購入も可能であろうからやはり大学生までに幅広く安いチケット代または無料で美術館博物館特別展示など見て欲しいと願う。
自分が若い頃に比べたらキュレーターさんのセンスも素敵な館も多い情報も溢れてる、でも若い頃見た刺激はなかなか忘れ難いものだ、、などと感無量に。本書内容とはあまり関係ないかもだが。
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Posted by ブクログ
そう言う話が一番知りたい笑
でもその分、知れば知るほど心がざわつく覚悟はしておかないといけない。
企画展をド派手に宣伝&どどーんと集客率を上げるのは日本くらいだと聞いていたけど、とりわけマスコミ主催のものは予め企画内容が決められており開催先の学芸員の出る幕はほぼ無しとは奇妙すぎる。
その学芸員も海外と比べたら立場が弱い(その割にポストが空かない)というのも聞いていたけど、学芸員どころか観客の見る目まで育たない。こんな調子で何が芸術鑑賞だと筆者の嘆きが怒りに変換されて伝わってくる。(「踊らされている」側だから尚更)
内情がお粗末すぎて「筆者の主観?」と思うこともしばしば。でも朝日新