前野ひろみちのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ランボー怒りの改新」というタイトルが気になって気になって仕方なかった小説をようやく読めました。
面白かったです。色々なタイプのお話たち。
「ランボー怒りの改新」は勿論、「満月と近鉄」もしみじみよかった。
ランボーは大化の改新とどう混ざるのと思いましたが、破綻しそうで破綻してなくて凄かったです。なんであの頃の宮廷人が銃器で武装してるのかとか蘇我入鹿がロケットランチャーぶっぱなすとか突っ込んではならない。。楽しみました。
満月と近鉄は盛り上がった淡い恋?に切なくなりました。
無粋ですが、やっぱり前野ひろみち=森見登美彦だと思います。そしてもっと読みたいなぁ。 -
Posted by ブクログ
「奈良版『阪急電車』かしらん?」と気になり購入。
奈良を舞台にした短編小説集で、有川浩氏の『阪急電車』とはまた違った構成。「摩訶不思議」のワードがよく当てはまる文章は、さながら森見登美彦氏や万城目学氏作品のよう。実際巻末には、森見氏と著者の対談が掲載されている。
「佐伯さんと男子たち1993」
鹿せんべいを持ち歩いては鹿達に与えている不思議美少女 佐伯さんと彼女に想いを寄せる男子3人組の淡い(!?)青春群像劇。
「アホになっていく」彼らの悲願達成を応援するか、「やめとき」と身を引くのを推奨するか、2パターンに分かれそうだな笑
「ランボー怒りの改新」
飛鳥時代の大化の改新を米映画の『ランボー -
Posted by ブクログ
奈良を舞台に、奇想と幻想、そして不思議なエネルギーに満ちた物語が繰り広げられる短編集。
収録作品は4編。いずれもかなり毛色が違います。最初に収録されているのは「佐伯さんと男子たち1993」
佐伯さんという女の子と、彼女に憧れる男子中学生三人のドタバタを描いた短編。人間や物事に対する見方や、ユーモアな語り口や皮肉。また地元感満載の舞台設定に関西弁。そして不思議な佐伯さんの存在など、どことなく森見登美彦さんを思わせる作品。
男子三人組のまたとないアホっぷりの可笑しさと、佐伯さんの雰囲気がとても好ましかった。
2編目は「ランボー怒りの改新」
ベトナム戦争帰りの兵士ランボーがやってきたのは、中大兄