満月と近鉄

満月と近鉄

704円 (税込)

3pt

小説家を志して実家を飛び出し、生駒山麓のアパートに籠もっていた「私」は寺の参道で謎めいた女性に出会う。その女性は万巻の書物に囲まれて暮らしていたが、厳しい読み手でもあった。私は彼女に認められたい一心で小説を書き続けるが……(表題作)。斑鳩の里に現れたひとりの青年、ベトナム戦争からの帰還兵ランボーは、己を戦場へ押しやった蘇我氏への復讐を胸に秘めていた(「ランボー怒りの改新」)。奈良を舞台に繰り広げられるロマンと奇想に満ちた4篇。本書を発表したのち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。仁木英之による解説、森見登美彦との対談を収録。(『ランボー怒りの改新』改題)

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満月と近鉄 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月24日

    知らない作家。
    「ランボーと怒りの改新」を筆頭にとにかくひらめきに満ちた作品集。万城目学とは違った、垢抜けた感じがないところが逆に良い。
    とにかく一気読みした。

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月07日

    ランボー怒りの改新、ぶっ飛びすぎてて度肝を抜かれた。ナラビアンナイトも小気味よい。なまじ奈良の地理がわかるだけに、楽しさも倍増。生駒に行きたくなった。

    0

    Posted by ブクログ 2021年04月30日

    けっさく!

    奈良舞台の話を探して見つけたけど、
    こんなに貴重な本だとは…
    繋がり方と最後の締め方が好み。

    作者も自認してるし対談もしてるので、言うまでもなく森見さんワールドに近しいのだけど、
    何というか豪快な感じ。

    甘樫丘やら飛鳥寺やら、行っておいてよかったー!
    奈良公園も改めて行かねば。
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    0

    Posted by ブクログ 2021年04月04日

    謎の作家前野ひろみち氏による短編集。ランボーは歴史の知識がないとなかなか難しいが、知識不足でも十分に読ませてくれる大胆な作品。ナラビアン・ナイトは奈良を舞台に語られる物語群、そしてその構造に圧倒される。そして自伝的(?)な表題作が全ての物語を繋ぎ、ますます著者への謎は深まるばかり。さて、問題となる著...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年03月15日

    「満月と近鉄」というタイトルがまず天才。

    収録されてる4篇の振れ幅がすごい。メチャクチャやな!と思うような設定も素晴らしい力技で読ませてくれる。物語に登場する地名が気になって調べたら、作中にはない地域の伝説もまた奥深くて沼のよう。奈良の見方が変わりそうです。

    作者の正体はとても謎めいていますが、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年12月26日

    ジャンルの振れ幅が凄い。
    青春かと思ったら歴史、かと思えば説話集、さらには自叙伝。
    奈良かと思ったらベトナム、あるいは中東、やっぱり奈良。
    一見無茶苦茶、実際無茶苦茶なのだが、全てが高純度のまま混ざり合いつつ一体感を形成してる。
    読んでいてとにかくリズムが良くて引っ掛かりがない。
    もっと読みたいのだ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年09月24日

    「奈良というところは地上でもっとも月に近い場所なのかもしれない」

    その一文に、わたしはひどく共感した。
    わたし自身、奈良の空に昇る月に惹かれて、この地に住むことになったようなものだから。

    自叙伝とも自作自演ともわからないこの四作は、すべて現実と虚構の境目が曖昧模糊としている。

    阿呆だった鹿はと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月26日

    おもしろい?楽しい?満足する?
    語彙が足らずにもどかしいですが、久しぶりにいい本に会えました。

    奈良 行ってみたいなぁ

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    住んでる町の沿線がタイトルだったので購入。
    作家の前野ひろみちさんのご実家は奈良の畳屋さんで
    畳屋の後を継ぐより小説家を志した。
    その時に書かれた作品なのだろう。
    短編4作は、奈良を中心に書かれている。

    男子にありがちは日常を少し風変りに描いた「佐伯さんと男子たち」

    「ランボー怒りの改新」は少し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月21日

    4つの短編のうち、ナラビアンナイトがかなり好き。
    どのお話も頭に「?」を浮かべながらも読み進めるのが止まらない。
    どんな話だった?と聞かれても、多分全然説明できないけど、ふっと笑える小説だった。

    0

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