パオロジョルダーノのレビュー一覧

  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    『素数たちの孤独』で知られる作者のエッセイ。2020年2~3月頃のイタリアの情景。翻訳が4月に出ているのですごい勢いで翻訳→出版に至ったのだろうか。こういう記録は数十年後に過去を知るために貴重な資料になりそう。

    0
    2024年08月23日
  • タスマニア

    Posted by ブクログ

    気候変動やテロが身近に迫りつつあろうとも、我々はそれ以上に対処し続けなければならない実際的な今がある。
    ただ同時に、今に接しながらもそれらの問題も意識して考えていかなければならない。

    0
    2024年01月31日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    これはかなり良かった
    作者はイタリアで最も権威のある文学賞を受賞しているが量子物理学者だそうだ
    描きたいテーマがタイトルに表明されており、終わり方も、、、

    0
    2023年10月01日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    pp.80-81
    「科学に置ける聖なるものは真理である」(『シモーヌ・ベイユ選集III』冨原眞弓訳、みすず書房)哲学者のシモーヌ・ベイユはかつてそう書いた。しかし、複数の科学者が同じデータを分析し、同じモデルを共有し、正反対の結論に達する時、そのどれが真理だというのだろう。
    今回の流行で僕たちは科学に失望した。ただ僕らは忘れているが、実は科学とは昔からそういうものだ。いやむしろ、科学とはそれ以外のかたちではありえないもので、疑問は科学にとって真理にもまして聖なるものなのだ。今の僕たちはそうしたことには関心が持てない。専門家同士が口角泡を飛ばす姿を、僕らは両親の喧嘩を眺める子どもたちのように下か

    0
    2023年09月08日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    コロナ禍当初の空気感をそのまま表したエッセイ。
    二年経ってなお振り回されているし、著者の言う「忘れたくないこと」こそ忘れようとしている、と思う。

    0
    2022年10月02日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    コロナについて書かれたエッセイと言うことで、気になって買ってみた。筆者はイタリア在住のエッセイストと言うことで、その点も気になってはいた。

    エッセイを読み始めてまず感じた事は、コロナが始まってまだ2年しか経っていないと言うのにこれが始まった当初のことがすごく懐かしく思えたことだ。 それだけ、このエッセイはコロナ当初の空気感をよく切り取って表現している。

    ただ文章全体がエモいのではなく、筆者の趣味として数学があるからか、文章にはどこか理系的というかロジカルな雰囲気を感じた。

    印象に残ったのは、人間の視点ではなくウィルスの視点で世界を見てみること。

    人間による自然破壊の結果、ウィルスが自然

    0
    2022年05月05日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    「まさかの事態」が日常的になりつつある今、私たちはこれから何を考えどのように行動したらいいのか…あらためて考えさせられた。

    0
    2022年03月12日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今まさに起きている未曾有の出来事、コロナウィルスについて科学的視点からの説明があり、混沌としたものを少し理解できたように思えた。
    またウィルスを取り巻く報道のあり方についても揶揄しており、モヤモヤしていたものが少しスッキリした。
    動物がどんどん絶滅したり、自然破壊が進む中で、唯一発展し、大移動を常にしている人類がそもそもウィルスにとっては絶好の住処であるというのは、まさに目から鱗で印象的であった。

    またコロナ禍をネガティヴばかりに見るのではなく、元に戻ってほしくないものリストを考えるなどこの機会を生かそうとしていたのは、参考にしたいと感じた。

    withコロナとなり、はや2年。
    人生で世界中

    0
    2021年11月29日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて読んでみたけど、訳者のあとがきにもあるように数学的要素を期待しすぎていたのかもしれない。
    ものすごく水を差すようなことを言うと、ファビオの料理をトイレに捨てて、あまつさえトイレを詰まらせたアリーチェをファビオはどう思ったんだろう…。私はその後のファビオがどういう言葉をアリーチェにかけたのかが一番知りたい。

    0
    2021年04月14日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    この本が出たのは、2020年4月。
    まだまだもやもや時期なのに、的確な指摘だと思う。
    コロナ禍で日常が中断された。
    時間が止まったように。
    コロナを止めるにはワクチンが必要。
    中国武漢市の市場では様々な野生動物が生きたまま、互いに密接した状態で扱われていた。異種混合は病原体が伝染しやすい。この病原体がなぜ発生したのか?つきとめることは、重要な疫学のミッション。
    秘密実験の研究室からアンプルがひとつ盗まれた説。
    万里の長城は月から見えるという噂があるが、確かに巨大だが幅がひどく狭い。月から見えるはずがない。
    フェイクニュースは広まりやすい。無数の憶測がさらに増えて不正確な思考の群れも無限に広がる

    0
    2021年03月30日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    読んだ時期にも問題があった気がしますが、余り心には残らない感じでした^^;。ただ、日本版に特別掲載されたという最後の1章は、時間軸の違いもあってなかなか良かったです☆どうやら最後の1章以外は、コロナが流行しつつも、まだ日常的な空気が漂っていた頃のローマで書かれたものとのこと。コロナ後の約1年間で感じたいろいろな事を今後の人生の糧に出来たら良いなあ♪

    0
    2021年03月08日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    この本が書かれてからすでに1年近く経っており、COVID-19の感染拡大は当時とは比べものにならないほど大きくなっている。
    このウイルスによって人と距離を保ち、家にいることを強いられる状況を無駄にせず考える時間に使おうという言葉が印象的である。

    ただ、個人的には内容がやや支離滅裂でメッセージが伝わりにくいように感じた。
    「作者あとがき」の部分こそ伝えたいことなのだろう。本書を手に取る方は必ずあとがきまで読むことを強くすすめたい。

    0
    2021年02月13日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    これはもう読むのが遅すぎた。
    日本でもイタリアの状況に追いついてしまっているから。

    元に戻る以上の日本に、したいね。
    って糸井さんが言ってたっけ。

    0
    2021年01月11日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    子供の頃の出来事がもとで
    それぞれ心と体に傷を負った
    マッティアとアリーチェ。
    思春期から大人になる過程で
    めぐりあったふたりの物語。

    もし登場人物の名前が日本風なら
    イタリアが舞台とは思えないくらい。
    繊細な子をとりまく環境って
    世界でそんなに変わらないものなのね。

    ラストをどう解釈すればいいのか困惑。
    私としては幸せになってほしいので
    ふたりも、マッティアの妹も
    再会して新しい生活が続くと信じたい。

    0
    2021年03月11日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    コロナ禍のイタリア。真っ只中に理系の作家が書いたエッセイ。理系特有の分かりづらさもあるけれど、今となっては分かっていることが多いので難なくよめる。感傷的な文も多い。
    あとがきの「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」は、ぜひ読むべき。

    0
    2020年10月21日
  • コロナの時代の僕ら

    Posted by ブクログ

    すでに薄れつつある、コロナ第一波の最中の記憶。外出自粛、ロックダウン、緊急事態宣言、休校、

    僕は忘れたくない、今回のパンデミックのそもそもの原因は、秘密の軍事実験などではなく、自然と環境に対する人間の危うい接し方、森林破壊、僕らの軽率な消費行動にこそあることを。。

    0
    2020年10月12日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めての恋愛小説。
    2人の抱えてる闇に引っ張られて少ししんどくなりながら読んだ感じがしている。
    最後の後悔しない選択が、そっちなんやなぁと思った。
    子供は時に残酷だ。結局ミケーラはどうなったの?

    0
    2020年08月30日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心に消えない傷を負った少年と少女が惹かれあう、少年は天才的な数学の才能がある、というあらすじに加えてタイトルが素数たちの孤独。うまいなと思う。高尚な解釈をする事も出来るけど、個人的には『村上春樹+森博嗣÷2』という公式で良いかなと思った。
    「孤独」とか「世界とうまくなじめない僕(私)」という世界観に加えて、数学の才能を持った少年が双子素数に二人をなぞらえ、「276088996665はアリーチェの数字」と二人の関係を数学に重ねる場面にキュンキュンした人は、絶対若かりし頃に「数字の中で、7だけが孤独ですもの」にキュンキュンした人だろうなと思う。大人になるとムズムズします。はい。この場面以外数学関係

    0
    2020年05月17日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    双子素数を題材にしており、たびたびすれ違う様はあっても隣り合うことはない。まさに双子素数が無限に循環するがごとく、物語が切なく進められていくようであった。双子素数については多くの数論学者が無限に存在するだろうと予想しているが、数学上は未だ有限か無限かは解決されていない。この問題に対し、この小説は一つの答えを出しており、それが彼ら主人公2人が出した結論なのだと考えられる。ある意味、循環を断ち切った彼らは、「素数ではないもの」になれるのかもしれない。双子素数という題材を抜きにしたら陳腐になってしまうかもしれないが、今一度孤独について考えさせられたように思う。

    0
    2014年08月09日
  • 素数たちの孤独

    Posted by ブクログ

    双子素数は悲しかった。

    孤独で寂しい。
    でも、他人と交わるのを拒絶する。
    結局ひとりぼっち。
    みんな寂しい。
    空疎。
    どこかで繋がってたらいいな。
    頭の中では誰かを想ってる。

    0
    2014年03月11日