パオロジョルダーノのレビュー一覧

  • コロナの時代の僕ら
    今まさに起きている未曾有の出来事、コロナウィルスについて科学的視点からの説明があり、混沌としたものを少し理解できたように思えた。
    またウィルスを取り巻く報道のあり方についても揶揄しており、モヤモヤしていたものが少しスッキリした。
    動物がどんどん絶滅したり、自然破壊が進む中で、唯一発展し、大移動を常に...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    タイトルに惹かれて読んでみたけど、訳者のあとがきにもあるように数学的要素を期待しすぎていたのかもしれない。
    ものすごく水を差すようなことを言うと、ファビオの料理をトイレに捨てて、あまつさえトイレを詰まらせたアリーチェをファビオはどう思ったんだろう…。私はその後のファビオがどういう言葉をアリーチェにか...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    この本が出たのは、2020年4月。
    まだまだもやもや時期なのに、的確な指摘だと思う。
    コロナ禍で日常が中断された。
    時間が止まったように。
    コロナを止めるにはワクチンが必要。
    中国武漢市の市場では様々な野生動物が生きたまま、互いに密接した状態で扱われていた。異種混合は病原体が伝染しやすい。この病原体...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    読んだ時期にも問題があった気がしますが、余り心には残らない感じでした^^;。ただ、日本版に特別掲載されたという最後の1章は、時間軸の違いもあってなかなか良かったです☆どうやら最後の1章以外は、コロナが流行しつつも、まだ日常的な空気が漂っていた頃のローマで書かれたものとのこと。コロナ後の約1年間で感じ...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    この本が書かれてからすでに1年近く経っており、COVID-19の感染拡大は当時とは比べものにならないほど大きくなっている。
    このウイルスによって人と距離を保ち、家にいることを強いられる状況を無駄にせず考える時間に使おうという言葉が印象的である。

    ただ、個人的には内容がやや支離滅裂でメッセージが伝わ...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    これはもう読むのが遅すぎた。
    日本でもイタリアの状況に追いついてしまっているから。

    元に戻る以上の日本に、したいね。
    って糸井さんが言ってたっけ。
  • 素数たちの孤独
    子供の頃の出来事がもとで
    それぞれ心と体に傷を負った
    マッティアとアリーチェ。
    思春期から大人になる過程で
    めぐりあったふたりの物語。

    もし登場人物の名前が日本風なら
    イタリアが舞台とは思えないくらい。
    繊細な子をとりまく環境って
    世界でそんなに変わらないものなのね。

    ラストをどう解釈すればいい...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    コロナ禍のイタリア。真っ只中に理系の作家が書いたエッセイ。理系特有の分かりづらさもあるけれど、今となっては分かっていることが多いので難なくよめる。感傷的な文も多い。
    あとがきの「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」は、ぜひ読むべき。
  • コロナの時代の僕ら
    すでに薄れつつある、コロナ第一波の最中の記憶。外出自粛、ロックダウン、緊急事態宣言、休校、

    僕は忘れたくない、今回のパンデミックのそもそもの原因は、秘密の軍事実験などではなく、自然と環境に対する人間の危うい接し方、森林破壊、僕らの軽率な消費行動にこそあることを。。
  • 素数たちの孤独
    初めての恋愛小説。
    2人の抱えてる闇に引っ張られて少ししんどくなりながら読んだ感じがしている。
    最後の後悔しない選択が、そっちなんやなぁと思った。
    子供は時に残酷だ。結局ミケーラはどうなったの?
  • 素数たちの孤独
    心に消えない傷を負った少年と少女が惹かれあう、少年は天才的な数学の才能がある、というあらすじに加えてタイトルが素数たちの孤独。うまいなと思う。高尚な解釈をする事も出来るけど、個人的には『村上春樹+森博嗣÷2』という公式で良いかなと思った。
    「孤独」とか「世界とうまくなじめない僕(私)」という世界観に...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    双子素数を題材にしており、たびたびすれ違う様はあっても隣り合うことはない。まさに双子素数が無限に循環するがごとく、物語が切なく進められていくようであった。双子素数については多くの数論学者が無限に存在するだろうと予想しているが、数学上は未だ有限か無限かは解決されていない。この問題に対し、この小説は一つ...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    双子素数は悲しかった。

    孤独で寂しい。
    でも、他人と交わるのを拒絶する。
    結局ひとりぼっち。
    みんな寂しい。
    空疎。
    どこかで繋がってたらいいな。
    頭の中では誰かを想ってる。
  • 素数たちの孤独
    小説の内容はともかく、イタリア人の書く、イタリア人が主人公の小説ということで興味深かった。
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    スキー中の事故で足に癒せない傷を負ったアリーチェ。けたハズレの数学の才能を持ちながら、孤独の殻に閉じこもるマッティア。この少女と少年の出会いは必然だった。ふたりは理由もわからず惹かれあい、喧嘩をしなが...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    イタリアでベストセラーとなったという帯に目がとまり、読んでみた。
    翻訳作品だからかどうかわからないが、どこか表面をさらさらと滑るような本で、エピソードは色々あったが、いまいち入り込めなかった。
    「結果の重み」というキーワードは印象に残った。
  • 素数たちの孤独
    過去の出来事による心の重しから、
    あまりに自分自身になり過ぎて、
    他人、世界とのかかわりに不器用なアリーチェとマッティア。
    あまりに世界を状態として捉えすぎていて、
    そもそも、かかわりの必要さえ自律的には感じないかもしれない
    マッティア。

    マッティアが何かあるごとに内に内に向かっていくのに
    アリー...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    心に癒えない傷を負った少年と少女が出会い、惹かれあい、すれ違い続ける。もどかしくも繊細な描写に、ひりひりと胸が痛くなる。果たして二人の道は交わることがあるのか。ラストは決して明るくないし、つらい現実が代わることはないけれど、ひとかけらの希望は残る。