パオロジョルダーノのレビュー一覧

  • コロナの時代の僕ら
    この「まさかの事態」を忘れないために。

    誰が何を言って、誰が何を言わなかったのか。すでにもうかなりのことを忘れかけている。間違いなく世界の歴史に重大な出来事として刻まれるだろう、新型コロナウイルスによる感染症の全世界的な拡大。それぞれが、それぞれの場所で、それぞれの日々を生きている。その、イタリア...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    この本は2020年2月、3月のイタリアで書かれ、4月に日本で出版された本である。
    そこから1年近くが経過し、まだ私たちはコロナの時代の渦中にいる。終息の目処さえ立っていない。

    忘れたくない、とコロナ禍の初期段階で終息後の私たちに投げかける言葉を記した著者。
    コロナ疲れなんていう言葉が生まれる私たち...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    不謹慎かもしれないが、人類史の中でこういった特殊な出来事に遭遇できたことはある意味貴重な経験だと思っている。この騒動が収まったあとに、渦中の出来事を記しているものは自分にとっても、家族にとっても価値が出るだろと思って購入。
    公的なデータを引用していたり、事実と推測はある程度分かるように明言されていた...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    冷静な科学の視点と、小説家らしい感性に訴える文章で、今の状況とどう振る舞うかを分かりやすく分析している。良い本だった。
  • コロナの時代の僕ら
    いろいろあってあんまり読書が進まずで感想文もサボってました。ということで話題になったこれ、読んでみました。作者は素粒子物理学の博士課程をでているイタリアを代表する作家さんだそうな。コロナがかなりきついタイミングのイタリアで書かれたエッセイだけどページ数も少なくてさらっと読めてしまう。内容に特に目新し...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    これが書かれた2020年4月から11月の今までの間に、それでも、かなりの進展があったのだなあと思いながら読んだ。イタリア的なものと、科学への揺るぎない信頼と。
  • 素数たちの孤独
    素数とは1とその数字以外に約数を持たない数字。つまり他の数字と共通点がないということになるだろうか。
    アリーチェは幼い頃に習っていたスキーの練習中の事故で足に傷を負い、引き摺って歩かなければならなった少女。
    マッティアは幼い頃に双子の妹を亡くしてしまった事に責任を感じている自閉症気味の少年。しかし、...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    1と自分の数字以外では割ることができない素数になぞらえた、それぞれが深い闇を抱えた男女の、運命的な出会いから、時に交わりながら歩んでいく孤独な人生譚。
    独特なトーンで進んでいく物語は、不思議な吸引力を放ち、決してハッピーではないのに、なんともスッキリとした読後感を与えてくれる。
  • コロナの時代の僕ら
    免疫が必要なのは身体システムだけじゃない。社会システムも、感染症に対する免疫が必要だ。
    リモートワークが定着し、業務システムが急速にDXを推し進め、世界は
    狭くなったと感じる人も多いだろう。しかし、僕は全く逆の視点から、世界は狭くなったと感じる。(対面営業じゃないと成約率が悪いと危惧する部長、オンラ...続きを読む
  • 素数たちの孤独
    最初の数章は、独立した短編小説のよう。物語が繋がっていくのが謎解きみたいで、知らず知らず引き込まれる。
  • 素数たちの孤独
    どうして人は誤っていることを承知で間違った選択肢を選んでしまうのでしょう。
    誰だって孤独は辛いものなのに。
  • 素数たちの孤独
    タイトルに惹かれて手にとった。読み終えて双子素数という言葉を噛み締めジンワリ。終わり方好きだなぁ。
    ハヤカワepi文庫はいい本多い。
  • 素数たちの孤独
    とにかくふたりがつらい。ずっとつらい。20年近くもつらい。それでも読まずにはいられなくて読み進むのですが途中本当に凹みました。ラストも、こうしか無いだろうな……という感じ。面白かったと言っていいのかよく分からない。とにかくすごい引力を感じる物語でした。
  • 素数たちの孤独
    なんか淡々と感情に流されずに話はすすむ
    素数なので交わることはないのだろうか
    最後がなあ、やっぱり素数だからかなあ

    結婚式の写真のエピソードは痛快
    その後のフォローはどうなったんだろうか
  • タスマニア
    気候変動やテロが身近に迫りつつあろうとも、我々はそれ以上に対処し続けなければならない実際的な今がある。
    ただ同時に、今に接しながらもそれらの問題も意識して考えていかなければならない。
  • 素数たちの孤独
    これはかなり良かった
    作者はイタリアで最も権威のある文学賞を受賞しているが量子物理学者だそうだ
    描きたいテーマがタイトルに表明されており、終わり方も、、、
  • コロナの時代の僕ら
    pp.80-81
    「科学に置ける聖なるものは真理である」(『シモーヌ・ベイユ選集III』冨原眞弓訳、みすず書房)哲学者のシモーヌ・ベイユはかつてそう書いた。しかし、複数の科学者が同じデータを分析し、同じモデルを共有し、正反対の結論に達する時、そのどれが真理だというのだろう。
    今回の流行で僕たちは科学...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    コロナ禍当初の空気感をそのまま表したエッセイ。
    二年経ってなお振り回されているし、著者の言う「忘れたくないこと」こそ忘れようとしている、と思う。
  • コロナの時代の僕ら
    コロナについて書かれたエッセイと言うことで、気になって買ってみた。筆者はイタリア在住のエッセイストと言うことで、その点も気になってはいた。

    エッセイを読み始めてまず感じた事は、コロナが始まってまだ2年しか経っていないと言うのにこれが始まった当初のことがすごく懐かしく思えたことだ。 それだけ、このエ...続きを読む
  • コロナの時代の僕ら
    「まさかの事態」が日常的になりつつある今、私たちはこれから何を考えどのように行動したらいいのか…あらためて考えさせられた。