滝沢カレンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分が中学生の時に書いたファンタジーを掘り起こしてきて読んでいる感覚と似ている。
当時はベストセラーになっちゃうんじゃないかと本気で思っていたくらいの自信作だったのに、文章や言葉選びの稚拙さに小っ恥ずかしくなる反面、おとなのまねをして背伸びした言い回しが愛おしくてたまらなくて。一方で、子供ならではの奇想天外な発想とかまっすぐな表現に時折ハッとさせられたりもする。
やっぱり人間は「自分には書けない」小説に惹かれる生き物なんだろうなと。大人になってもこんなにピュアな文章が書ける滝沢カレンは、改めて魅力的な人間だなと思う。好き勝手やってくれてありがとう。
好き語録(ややネタバレ):
上田さんは、極度の妄想のめり込み障害と診断され、ここで治療しているんです。ご理解できましたか?
つかみようのない切なさが胸を紐でしばってくるようだ。いっそのこと、僕を焼豚にしてくれ。そんな気分だ。
コモロウは56歳だというのに働かず、しまいには両親のおかずばかり食べては夜遊びに力を注ぐような人だ。両親はいつもおかずなしの白飯生活にうんざりしていた。
基礎のなっていないスキップ
フランス人形か、足の長いおじさんかで選べと言われたの。
「やっていい奇行とダメな奇行があるわよね」 -
Posted by ブクログ
また長らく体調を崩して、久しぶりに一冊読み切ることができました。嬉しい。それはさておき。
滝沢カレンさんが古今東西の名作のタイトルと少しの原作の情報を頼りに紡ぎ上げた物語たち。本書のタイトル通り、まさに馴染み知らずだ。
独特の言い回しの効いたカレン節は活字でも顕在で、少し読みにくい部分もあったけれど、カレンさんの自由な発想で紡ぎ上げられる物語たちがどこへ向かうのか、ワクワクしながら読み進めることができました。
カフカの変身を元にしたカレンさんの変身が本書の中で一番好きですね。あとは若きウェルテルの悩みも好みです。
各話ラストに原作のあらすじが載っていて、未読の作品も気になる仕様。
以下備忘録がてら目次をば。
馴染み知らずの(以下略)九月が永遠に続けば
妻が椎茸だったころ
変身
うろんな客
ザリガニの鳴くところ
あしながおじさん
若きウェルテルの悩み
号泣する準備はできていた
バナナフィッシュにうってつけの日
みだれ髪
蟹工船
屋根裏の散歩者
薬指の標本
わたしを離さないで
生きてるだけで、愛。 -
Posted by ブクログ
少し前にテレビで、AIで作った"明石家さんま"のデジタル・クローンを披露していて、さんまらしい会話をさせるのが難しそうでした。
その番組には滝沢カレンさんも出ていて、「さんまも難しいだろうが、滝沢カレンだともっと難しそうだ」と思いました。
カレンさんは"例え話"が面白いのですが、あまりに奇抜すぎるし、その説明が日本語として破綻しているので脳が混乱します。
外国語への翻訳AIも、デジタル・クローン作成AIも、滝沢カレン語の解読は不可能に近いでしょう。
テレビでの発言を聴いている分には問題ないのですが、文章として読み続けるとストレスがたまってきます。
一気読みなどしないことが前提のレシピ集なので成り立っている本だと言えそうです。
「食べたくなるような形に切りましょう!」とか「失敗したら、また作るとき頑張りゃいい」
のように、きっちりした作り方マニュアルでないところがいいです。
出来上がりの写真は、どれも美味しそうです。 -
Posted by ブクログ
もともとInstagramでいくつか見ていたのでこういうテイストなのはわかった上で読んだけど、これは読み手のコンディションによっては感想が大きく変わるな、と言うことを身をもって体験(笑)
普通の穏やかな気持ちのときはスイスイ読めて楽しいし、こんな発想なんだ!と感心するけど、仕事上がりのクタクタでちょっとメンタルも疲れている時にこのテンション…めちゃくちゃ疲れました。
例えて言うなら、自分が元気な時のテンション高い友だちはさらに盛り上がって最高だけど、疲れ切ってる時にやたら元気な人がまとわりついているとすごく疲れる、みたいな。
独特な文法や言い回しが多いので、それが味わいで楽しい時と、疲れて一瞬では理解できずいちいち変換しなければいけなくて頭を使う時と。
自分のメンタル次第で落差激しい感想になりました。
とはいえ、総じて楽しい内容だしとてもすきな一冊であることには変わりないですけど(笑)