滝沢カレンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ある日目が覚めたら、自分がベッドになっていた」、「眼鏡からコンタクトレンズにかえるタイミングを悩む少年」。
カフカの『変身』や、ゲーテの『若きウェルテルの悩み』など、お馴染みの名作小説を、滝沢カレンがタイトルと少しのヒントをもとに、「馴染み知らず」に変身させた15話の物語。
タレント・ファッションモデルとして活躍する滝沢カレンさんが、ウェブサイト「好書好日」に連載していた「滝沢カレンの物語の一歩先へ」に、書下ろしの『ザリガニの鳴くところ』を加えて再構成した短編集です。
小林多喜二の『蟹工船』、エドワード・ゴーリーの『うろんな客』など、読書好きな方であれば馴染みのある15の物語を、タイトルなどをもとに全く新しいお話へ生まれ変わらせたもの。
おとぎ話のような雰囲気のものもあれば、ちょっとSF、ホラーめいた話もあったりはしますけど、全体的には自由でカラッと、さっぱりしたお話が多く気分もスッキリします。カレンさんらしい独特な言い回しも独創的。不思議な世界観を一冊で存分に楽しめます。
個人的に気に入った話をいくつか。
『妻が椎茸だったころ』喪失からの再生の物語で、個人的には収録作内で一番の癒し物語。『若きウェルテルの悩み』は若者の自意識が書かれていて好きです。私も学生時代同じような事で悩んだことがある。『ザリガニの鳴くところ』これはファンタジーっぽいボーイ・ミーツ・ガール。独特な世界観が大好き。
実は今あげた3作、どれも着想元の話の方を読んだ事が無いので、出来るだけ早めに読めたらいいな……。 -
Posted by ブクログ
9月に本書が大賞を獲り、直前までドッキリを疑っていた滝沢カレンがホントに獲ったのだと確信して号泣したという記事を読んで、予約した。3か月かかった。レシピ本大賞をとるだけあって、とっても新鮮な刺激をくれる本だった。
レシピ本の定型を外し、文、イラスト、完成写真で構成され、文は「撮影現場でそのまま書き、言葉が沸き上がっているさま」がそのまま本になったらしい。分量表示は一切無い。その面白さは、ひとつの料理をピックアップして此処に紹介すれば忽ち理解されるのだけど、いかんせん、レビューが長くなりすぎる。
不思議なことに、「ほぼほぼ」失敗なく作れそうだという文章になっている。そもそも、自分がつくる毎日の料理は一切分量を計らないわけだから、ホントに料理が好きな滝沢カレンがいつもの感じで作ってゆけば、美味しいものが出来て当たり前なのだろう。
コロナ禍で、手軽で時短料理が求められてきたトレンドが変化したらしい。「いつもはしないけど、ちょっと料理してみようかしら。でもハードルは低い方がいい」。という初心者が、おそらくターゲット。
「一体いつまでたったら仲良くなれるんだかというほど、毎回泣かせにかかる玉ねぎのみじん切り」、(中華丼の具は)「まぁこんくらいで口に運びたいなと「個人差♪個人差♪」とつぶやきながら切っていただいたらいいと思います」と、とってもイメージ湧く描き方。少し手間はかかるし、(100g 100円以上の肉は買わないという信条を持つ)私にはハードルの高い肉がしょっちゅう出てくるけど(←この基準は書いてみてちょっと異常だと気がついた)、「サバの味噌煮」「中華丼」「しゅうまい」「肉じゃが」「ドレスオムライス」など、作ってみたい。いつも今日は作るぞーと一日中思っていたのに、直前5分でやはりテレビが始まるから野菜炒めでいいや、と心変わりしてきた日々にサヨナラ‥‥できるかな。 -
Posted by ブクログ
これはレシピ本です。作り方が載っています。
でも、こんなに抽象的、感覚的なレシピ本は初めてです!
テレビで紹介されていて、中身をチラリと目にする機会があって良かったです。そうでなければ、おそらく手に取ることはなかったであろう本です。
こんなに楽しい料理本があったなんて。
お料理初心者さんには…いえ、センスのある方なら全然大丈夫。でも、少なくとも、レシピ本を見て、少々ってどのくらい?何ミリリットルなの?ひとつまみってどのくらいなのー!??ってな具合に曖昧な分量が味見で判断できなかった頃の、新米主婦だった私(当然若い頃に家の台所の手伝いなどしてこなかった)では、途方に暮れるような内容です。
このレシピは読み物です。
わたしは、絵本、またはエッセイを読むような感覚でした。
文章はとても独創的。
飾らない、まんまの文章なのでしょう。いや、伝えるのに工夫はされているでしょうが、でもまぁ、本当に、独特。カレンの世界。
『やれやれとボッタリくつろぐ鶏肉たちに、お醤油とお酒を全員に気づかれるくらいの量かけ流します』
こんな感じです。
『空っぽのフライパンに、水二口で飲むくらいの量と、お酒一口飲むくらいの量を入れます(飲まないでください)』
こんなです。
いや。なんという感覚的。でも家庭で食べる料理、自分が食べるものってこうやって作って慣れたら良いのだと思います。
何より楽しい。読むだけでも良い。でも読んだら食べたくなる!なんなら作りたくなる!
そんな本でした。なんて良い料理本。
珍しく長くなりました。
料理の本を読んで気付けば笑顔になってしまったもので、つい、レビューに熱がこもってしまった次第です…。
今日は、なにを作ろうかな! -
Posted by ブクログ
一応ジャンルは料理としましたが、私はこれを短編集として楽しみました。
巻末にそれぞれのレシピについてタイトル(料理名)と共に登場人物(本来それは材料と呼ぶ)と書かれていたので自分のスタンスは間違ってなかったなと確信しました。
それにしても本当に独創的?な言葉遣い、言い回し、表現力。料理のレシピを読んでこれほど大爆笑することはこれまでも、そしてこれからもないと思います。
これだけ独創的?でありながらきちんと料理を作り上げられるであろう必要最低限の情報が盛り込まれており、言いたいことも適格に伝わってくることにさらに驚かされます。
テレビを見ていても時々思うことですが、カレンさんは実は地頭の良い人なのだなということ。
辛い時や、お腹が空いてるけどあんまり作りたくない時に眺めたら元気をもらえそう。
カレンさんの望み通り?「台所の片隅にでも置き去りにして」おきたい一冊です。
追記
こちらの本の出版社であるサンクチュアリ出版の広報部の小さなチラシが入ってました。
そこには「サンクチュアリ出版の本だから買いたい」と思ってもらえるような本を作りたい、と広報部の人の思いが綴られていました。
十数年も前ですが、自死で家族を喪った人の手記だったかインタビューだったかサンクチュアリ出版からの本で、当時はそういう本をあまり見かけたことがなかったし出版社もまだ新しかったような記憶があるので「チャレンジングだな」と感じた覚えがあります。その後も意外なテーマや新しい視点の本を見かけることが多くて個人的に注目している出版社でした。
カレンさんのこの一冊も、著者だけでなく出版社に
とってもチャレンジングな一冊だったかも、と思いました。やはり注目の出版社です。 -
購入済み
ファンじゃなくても楽しめる
「『塩少々』なんて書き方では曖昧過ぎてわからない」
料理初心者がレシピ本を見た感想としてよく聞く話だが、この本はそんなレベルをはるかに超える。
「早足で来てサクッと帰宅するくらいの量でお願いします」と言われて「はいはい。これくらい入れればいいんだね」と納得できる人はいるのだろうか。私は何を想像すればいいのかすらわからない。
普段タレント本を買うことはないし、そもそもタレント滝沢カレンのファンでもないのだが、試し読みしてみたら面白かったので思わず買ってしまった。あまりに独特な表現、ストーリーテリングなので、意味を理解してツッコみながら読もうとするとすぐに疲れてしまう。一日数作品ずつゆっくり読んで、のんびり楽しむのがよさそう。