檀乃歩也のレビュー一覧

  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    あぁ、これはおもしろかったなあ。。

    北斎はファミリービジネスであった、という結論。晩年の北斎の絵が繊細さを増していったのは、応為の筆によるものであろうと。

    なんだこの天才ふたり。
    こんなひとたちが本当にいたなんて。

    吉原の絵を見に、太田記念美術館に行きたい!

    応為のドラマby宮崎あおいも同時に見る。

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    2022年03月19日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    本書の主人公は、葛飾北斎の娘、葛飾応為であり、優れた助手であり、
    または、女性画を描いたら父の北斎を凌ぐと言われている。

    なぜ、黒子として父の助手で生涯を終えたのかが、本書で分かるかもしれない。
    本書を読む楽しみにしましょう。

    一部抜粋すると、
    美術研究者の久保田一洋氏が発見したのは、北斎画の中で一部応為が手を加えたか
    判別方法がある。
    それは、『指先の描き方』と『ほつれ髪』だ。
    確かに男の北斎が描くには細かい箇所で苦手な部分だったらしいが、
    そこを娘の応為が描くと繊細な女性画に変身した。

    葛飾北斎は生涯に引っ越しを90回以上したという記録もあるらしい。
    それだから、常に貧乏だったんだろ

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    2021年02月06日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    ネタバレ

     こんなに魅力的な絵を描く応為が、あえて自分の名で絵を描かなかったのか、それとも描けなかったのか。
     本書では、北斎の名のほうが売れるからとされている。
     また、江戸時代の女流絵師が「わかっていないだけで、実際には相当な数」活躍していたはず、と。封建的な男社会で、女性に期待されていたのは子供を産み育てること。とはいえ、町民の生活はカツカツだから、実際には女性たちも内職や亭主の仕事を手伝って家計を支えていたとある。忙しいにもほどがある。
     応為の絵は本当に闇が美しくて、表紙絵の「夜桜美人図」と「吉原格子先之図」が特に好き。

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    2020年10月26日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    葛飾北斎とその娘で卓越した絵師応為(辰女)の伝記。北斎が最晩年、明らかに筆が震えているのにも関わらず肉筆画の傑作を連発した裏には応為の助けが不可欠だったとみる。一方北斎の名前を使って実利を絵多分後世に名前を残すことはできず、その死も不明な応為。応為のいくつかの作品では西洋の技法を使いこなし、女性の髪の毛や指を書く技術、光と陰を表す技法では北斎を超えるものを生み出したが、構成力はワンパターンな面もあった。

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    2020年07月26日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

    匿名

    最近、注目を集めている葛飾応為をテーマにした、ミステリー小説のようなノンフィクション。元はテレビ番組だったらしい。
    北斎が遺した膨大な作品の中にある応為の影に迫る、原田マハの本のような味わいの美術ミステリーで、この手の本にありがちの科学的考察はほとんどないので読みやすい。
    バラバラの出来事が次々とつながりあって、タイトルの「北斎になりすました女」の意味が解けてくる後半のスピーディな展開は見事。
    応為と北斎の晩年を扱った終章は少し切ないけれど、スカッとした読後感もあって、後味はいい。
    残念なのは、カラーの図版がもっとあってもよかった。
    読み始めると先が気になってやめられなくなるので、時

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    2020年03月27日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    ネタバレ

    「なりすました」って、随分強い言葉だと思うのですが、この本を読み終わった時には納得でした。

    天才葛飾北斎の娘として、ずっと父の背中を見て絵と向き合ってきた応為こと栄。
    炊事洗濯掃除が嫌いで、一度結婚したもののすぐに離縁され、その後ずっと父の仕事を手伝って暮らす。

    一般的なイメージとして北斎は天才と思うのですが、実は北斎、めっちゃ勉強家。
    若かりし頃、勝川春章に弟子入りしているにもかかわらず、こっそりとほかの流派にも弟子入りして絵を学び、結局師匠にばれて破門され、一匹狼の絵師としてやっていくことになる。
    でもって、生涯絵の勉強を続けていたというのだから頭が下がる。
    もちろん西洋画だって独学で

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    2022年09月01日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    葛飾北斎の娘についての評伝。著者はテレビの構成作家。読みやすい文章。学術的な根拠は巻末の参考文献にある。引用した作品の掲載が少ないのが残念。

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    2021年01月10日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    ネタバレ

     葛飾応為、近年の小説やドラマ等メディアに登場することが多い(ここダジャレです)。生没年は不詳で、現存する絵も十数点しかない。この葛飾北斎の娘お栄の謎を追った作品。父北斎の創作に深く関り、文中の言葉を借りると「最高のアシスタント」だったと。北斎の代作もしていたらしい。

     ミステリーぽっくて、読んでいて面白い。ただ、もう少し文中に登場する「絵」を掲載してもらいたい。そうすると、「絵」に対する説明がわかりやすくなる。この辺は、いろいろ大人の事情がありそうですが。

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    2020年12月01日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    ネタバレ

    絵画ミステリー?ノンフィクション?
    ジャンル分けが難しいけど、とにかく面白い。
    学術書という訳ではないので、憶測で書いてる部分も少なからずあるのかな?とは思う。
    でもあの当時の90歳って相当の高齢な訳だから、誰かが晩年の北斎の絵を手伝ってた可能性は高い訳で、それが応為だとして全くおかしくない。いつの間にか手伝いの量が多くなって、影武者の様に描いていた可能性だって大いにあるよね。
    応為はどういう気持ちだったのか。ただ絵を描ければそれで嬉しかったのかな。
    話も面白いけど、応為の作品がどれも素敵な事に感動した。女の人特有の繊細さ、光と影のコントラストが素晴らしい。一度生で見てみたいな。

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    2020年07月26日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    葛飾応為、本名、栄。生没年不詳の謎に満ちた、女絵師。
    葛飾北斎の娘である彼女の生涯を探る、ノンフィクション。
    序章 闇に消えた女  第1章 北斎の幽霊  第2章 応為誕生
    第3章 光と影を描く  第4章 シーボルトのコレクション
    第5章 長崎から来た男  第6章 北斎になりすました女
    第7章 秘密の仕事    第8章 応為、夜を描く
    終章 応為はどこに消えたのか
    参考文献・・・書籍・雑誌・論文、ウェブサイト、テレビ番組、史料
    カラー口絵他、モノクロも含め適宜、絵の画像有り。
    葛飾北斎の娘、応為とは?
    知名度抜群の父・葛飾北斎の生涯の影に隠れた存在。
    『葛飾北斎伝』の他、乏しい数の書状や文書、記

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    2020年06月14日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    3.8。殆ど知ってる事ばかりだったが文章が上手く、面白く読み進めた。
    ちなみに文中では「北斎と応為」の著者が出てきたり「眩」が話題として出てきたが、私の思う応為さんのイメージは山本昌代の「応為坦坦録」がしっくりくる。

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    2023年01月14日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    TV番組で葛飾応為の特集をしているのを見た
    とても面白くて興味深かった
    その時に紹介されていた「夜桜美人図」
    その美しさにはっとした

    レンブラントの「夜警」のような
    谷崎潤一郎の「陰影礼賛」のような
    光と影の美しさ
    その美しさが忘れられずそのあと見に行ってしまった

    謎多き、応為の人生
    それを掘り進めていった本

    北斎の光としての仕事
    応為の陰としての仕事

    なぜ彼女は北斎の陰にいたのか?
    本書はそんな謎にも触れている

    謎多き北斎と応為
    北斎の作品のいくつかは応為が描いたのではないかと
    推測されるという

    たしかにそう言われてみれば繊細な部分だったり
    色彩や構図など北斎ぽくない画もある…

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    2020年12月02日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    北斎の娘である応為の絵を追うドキュメンタリー。
    応為は北斎のゴーストライター、あるいは共同制作者、あるいはアシスタントとして、北斎の名前で絵を描き続けた。
    どういう経緯でそんなことになっちゃってるのか、応為はどういう思いで描き続けたのだろうか。一つ一つ具体の絵をみながら彼女の(ほとんど残っていない)足跡を辿っていく。少しづつ応為の様相が見えてくるのは本格派の推理小説のようだ。
    大変読みやすかった。

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    2020年08月03日
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝

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    朝井まかての『眩(くらら)』を読んでいた時に本屋でたまたま出会ったのがこの本。
    今月発売されたばかりの新刊で、自分にとってはあまりにタイムリーなので迷わす購入。
    葛飾北斎の娘である女絵師、葛飾応為のノンフィクション。彼女の作として知られる絵は少なく、その背景に関する伝聞や文献も僅かなゆえ謎の絵師である。残された事実から推察をまとめたこの本は、ミステリーの謎解き要素満載である。
    オランダ出島のお抱え絵師の川原慶賀の『妓楼格子先図』と彼女の代表作である『吉原格子先之図』の瓜二つの構図の背景にあるものとは!読んで納得。

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    2020年03月20日