檀乃歩也のレビュー一覧

  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    あぁ、これはおもしろかったなあ。。

    北斎はファミリービジネスであった、という結論。晩年の北斎の絵が繊細さを増していったのは、応為の筆によるものであろうと。

    なんだこの天才ふたり。
    こんなひとたちが本当にいたなんて。

    吉原の絵を見に、太田記念美術館に行きたい!

    応為のドラマby宮崎あおいも同時...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    本書の主人公は、葛飾北斎の娘、葛飾応為であり、優れた助手であり、
    または、女性画を描いたら父の北斎を凌ぐと言われている。

    なぜ、黒子として父の助手で生涯を終えたのかが、本書で分かるかもしれない。
    本書を読む楽しみにしましょう。

    一部抜粋すると、
    美術研究者の久保田一洋氏が発見したのは、北斎画の中...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
     こんなに魅力的な絵を描く応為が、あえて自分の名で絵を描かなかったのか、それとも描けなかったのか。
     本書では、北斎の名のほうが売れるからとされている。
     また、江戸時代の女流絵師が「わかっていないだけで、実際には相当な数」活躍していたはず、と。封建的な男社会で、女性に期待されていたのは子供を産み育...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    葛飾北斎とその娘で卓越した絵師応為(辰女)の伝記。北斎が最晩年、明らかに筆が震えているのにも関わらず肉筆画の傑作を連発した裏には応為の助けが不可欠だったとみる。一方北斎の名前を使って実利を絵多分後世に名前を残すことはできず、その死も不明な応為。応為のいくつかの作品では西洋の技法を使いこなし、女性の髪...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    最近、注目を集めている葛飾応為をテーマにした、ミステリー小説のようなノンフィクション。元はテレビ番組だったらしい。
    北斎が遺した膨大な作品の中にある応為の影に迫る、原田マハの本のような味わいの美術ミステリーで、この手の本にありがちの科学的考察はほとんどないので読みやすい。
    バラバラの出来事が次々...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    「なりすました」って、随分強い言葉だと思うのですが、この本を読み終わった時には納得でした。

    天才葛飾北斎の娘として、ずっと父の背中を見て絵と向き合ってきた応為こと栄。
    炊事洗濯掃除が嫌いで、一度結婚したもののすぐに離縁され、その後ずっと父の仕事を手伝って暮らす。

    一般的なイメージとして北斎は天才...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    葛飾北斎の娘についての評伝。著者はテレビの構成作家。読みやすい文章。学術的な根拠は巻末の参考文献にある。引用した作品の掲載が少ないのが残念。
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
     葛飾応為、近年の小説やドラマ等メディアに登場することが多い(ここダジャレです)。生没年は不詳で、現存する絵も十数点しかない。この葛飾北斎の娘お栄の謎を追った作品。父北斎の創作に深く関り、文中の言葉を借りると「最高のアシスタント」だったと。北斎の代作もしていたらしい。

     ミステリーぽっくて、読んで...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    絵画ミステリー?ノンフィクション?
    ジャンル分けが難しいけど、とにかく面白い。
    学術書という訳ではないので、憶測で書いてる部分も少なからずあるのかな?とは思う。
    でもあの当時の90歳って相当の高齢な訳だから、誰かが晩年の北斎の絵を手伝ってた可能性は高い訳で、それが応為だとして全くおかしくない。いつの...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    葛飾応為、本名、栄。生没年不詳の謎に満ちた、女絵師。
    葛飾北斎の娘である彼女の生涯を探る、ノンフィクション。
    序章 闇に消えた女  第1章 北斎の幽霊  第2章 応為誕生
    第3章 光と影を描く  第4章 シーボルトのコレクション
    第5章 長崎から来た男  第6章 北斎になりすました女
    第7章 秘密の...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    3.8。殆ど知ってる事ばかりだったが文章が上手く、面白く読み進めた。
    ちなみに文中では「北斎と応為」の著者が出てきたり「眩」が話題として出てきたが、私の思う応為さんのイメージは山本昌代の「応為坦坦録」がしっくりくる。
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    TV番組で葛飾応為の特集をしているのを見た
    とても面白くて興味深かった
    その時に紹介されていた「夜桜美人図」
    その美しさにはっとした

    レンブラントの「夜警」のような
    谷崎潤一郎の「陰影礼賛」のような
    光と影の美しさ
    その美しさが忘れられずそのあと見に行ってしまった

    謎多き、応為の人生
    それを掘り...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    北斎の娘である応為の絵を追うドキュメンタリー。
    応為は北斎のゴーストライター、あるいは共同制作者、あるいはアシスタントとして、北斎の名前で絵を描き続けた。
    どういう経緯でそんなことになっちゃってるのか、応為はどういう思いで描き続けたのだろうか。一つ一つ具体の絵をみながら彼女の(ほとんど残っていない)...続きを読む
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    朝井まかての『眩(くらら)』を読んでいた時に本屋でたまたま出会ったのがこの本。
    今月発売されたばかりの新刊で、自分にとってはあまりにタイムリーなので迷わす購入。
    葛飾北斎の娘である女絵師、葛飾応為のノンフィクション。彼女の作として知られる絵は少なく、その背景に関する伝聞や文献も僅かなゆえ謎の絵師であ...続きを読む