手塚和彰のレビュー一覧

  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    あとからなら何とでも……あの時こうしていれば防げたのではないか、組織のこの部分が予防の妨げとなったのではないか、と言える。警察組織の縦割りである部分は、平時において有効でも未曾有の事態に耐えきれなかったことがよく分かるが、さりとて、大きな組織が分業を欠いて回るわけもなく、なんとも難しい気持ちで読んだ。余談だが、まーた神奈川県警は……と思ってしまうフシもあった。

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    2025年08月02日
  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    村上春樹「アンダーグラウンド」「約束された場所で」は刊行直後に読んで印象に残っている。「約束された場所で」はなぜオウム心理教を深く信じてしまった人たちがいたのかという疑問に信者の心の面から迫ったインタビューだったが、本書はオウム事件の捜査に当たった警察組織の責任者として、なぜオウムの暴走を防ぐことができなかったのかという視点でのインタビューだった。
    たらればにしかならないが、全国各地で前兆となるような事件がいくつも起きていたのに、それだけでは事件化できないと各県警察が及び腰の対応であったことに歯痒さを感じた。もっと早くオウムに対して踏み込んだ対応をしてくれていれば多数の犠牲者が出ることはなかっ

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    2026年01月18日
  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    未曽有のテロである地下鉄サリン事件から30年が経過した中にあって、オウム真理教関係事件の捜査の中心にいた当時の警察庁刑事局長であった垣見隆氏が、松本サリン事件、地下鉄サリン事件、警察庁長官狙撃事件などの一連の事件への警察の捜査の状況や課題について、当時の資料やメモも踏まえ、詳細に証言した一種のオーラルヒストリー。その中で、警察はオウム真理教とサリンの関係を事前につかんでいたにもかかわらず、なぜ地下鉄サリン事件を防ぐことができなかったのかという点についても迫っている。
    本書は、社会に大きな影響を与えたオウム真理教関係事件の捜査の「当事者中の当事者」である当時の警察庁刑事局長が、警察はオウム真理教

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    2025年05月03日
  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    オウム操作の最高責任者であった垣見隆のオーラルヒストリー。本文に名前は記載されていないが、4名が参加している。

    本書のタイトルに明瞭な解答がされるわけではないが、不明瞭だからこそ本書のような内容になったともいえる。要因は、警察の機構、文化、メディア、信仰の自由への配慮、さまざまである。垣見は國松長官狙撃事件以後に更迭、失脚するのだが、これも事件対応だけでなく警察内での軋轢があったようである。

    内部のごたごたはとにかく、対応に関しては非常に評価がむずかしいようである。少なくとも垣見個人の責任に帰せるようなものではないだろう。
    警察機構は、トップダウンといえばトップダウンなのだが、指示系統の仕

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    2025年04月05日
  • クーデターの技術

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     「クーデター」と聞くと、時の政権に不満を持つ者が(とりわけ軍部)、武力行使して政権を掌握するというイメージがある。確かに物理的な力で政府を打倒するのが基本的なパターンであるが、一方で別の手法で政府を乗っ取るパターンもある。本書では、近代以降に発生したヨーロッパ諸国のクーデターを紹介する。
     先ほど物理的な力以外のクーデターが存在することに言及したが、それは国家の既存のインフラ(鉄道や通信手段など)を掌握するという手法であり、その典型がレーニンによる社会主義政権の樹立である。著者によると、ボリシェヴィキによるクーデターは、トロツキーの戦略のおかげで成功したと指摘する。また臨時政府の首相ケレンス

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    2024年06月02日
  • クーデターの技術

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    こうも続けざまに権力掌握の話を読んでいると、カンタンに体制を変えられるようなそんな気がしてしまう。
    こうして僕は毎日が革命前夜のような気がして、いつでも情勢を見誤ってしまう。

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    2019年09月30日
  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    最後は「わからない」で締めくくられているけど、麻原が考えていたことを理解できる人間はいないだろうから、神格化に結びつけるようなのはやめた方がいいのでは。

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    2025年11月09日
  • 地下鉄サリン事件はなぜ防げなかったのか 元警察庁刑事局長 30年後の証言

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    ネタバレ

    松本サリン事件の動機を知らずに生きてきていた事実にショックを受けながら読んだ。
    尋問事項が良いというか聞きたいことを聞いてもらえている感があった。坂本弁護士の属性が最初のうちは捜査に影響していたと思うという答えに,やっぱりかと怒りに震える(さらに最初だけじゃないんじゃないかと言いたくなる)。影響はなかったと答えられても,そんなわけなかろうと怒りに震えただろうけど。
    垣見さんは優秀な人なんだろうと思う。
    ロクヨンとか横山秀夫さんの小説の世界が本当にあるんだなという感想をもった。

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    2025年06月18日