酒場御行のレビュー一覧

  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    購入済み

    優しさと情に満ち溢れた物語

    とある終戦後の兵士達の遺物を遺族に届けに行くお話。
    既に終えている生を振り返り、まだ続いている生がどう終わった生を受け入れていくのかが描かれていて、人の様々な情が見られます。
    悲しさと切なさと優しさを貰える作品でした。

    #感動する #切ない #泣ける

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    2025年11月07日
  • 吸血鬼は目を閉じ、十字を切った

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『そして、遺骸は嘶く』も凄まじい作品だったが、この作品の凄まじさも半端なかった。
    正直うまく言葉にできなくて、凄いとしか言いようがないのがもどかしくある。
    ミステリでありながら、人間の綺麗な部分も醜い部分も、愛情も憎しみも、孤独も怒りも丁寧に丁寧に描かれていて、読み進めるたびに酸欠を覚えるほど。
    謎解き自体も面白いが、その感情表現が印象に強い。
    淡々と描写しておきながら、こちらに伝えてくる感情が津波のようで。
    押しつぶされないようにするには、こちらもそれなりの気力をもって立ち向かわざるを得なくて。
    いい意味で非常に疲れる読書だった。
    それだけ力強いのだ、この話。

    その感情の波を逆方向に振り切

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    2021年12月11日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    Posted by ブクログ

    少し想像しにくい部分もあったが、面白い作品だった。戦争により歪んでしまった価値観、歪になってしまった人間関係が、修復、とまではいかなくても、死者が、そして当人たちが望んだ方向に少しずつ戻っていく。

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    2021年02月13日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    Posted by ブクログ

    本当に新人作家さんが書いたの⁇


    兵士の遺品を家族に届けるお話が複数。それぞれ少しずつ絡まっている。

    戦争の惨たらしさ、残された遺族、色々な心情が丁寧に書かれていると思う。

    続きが出るのかな?



    ぜひ次の作品も読んでみたい作家さんです。

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    2020年06月18日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    キャスケットが届ける戦死者の遺品、それに関わる人たちの話のパターンが実に多種多様だった。
    ストレートに泣ける死者の遺言。
    死神なんぞに引き裂かれてたまるかと最期まで互いの想いを信じていた恋人たち。
    捻じれた父子の関係性のその先は?
    そして……キャスケットと彼の兄官の絆の物語。

    最初はキャスケットが届けた戦死者とその家族や恋人の話の方に主軸が置かれていたけれど、後半は後書きにもあったようにキャスケット自身の話へシフトしていく。
    戦時中のあることで「変わってしまった」兄官。
    死という概念がその人をその人たらしめていたものの消失だというのであれば、今の兄官は果たして生きていると言えるのか。
    そんな

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    2020年03月14日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

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    凄惨なる戦いで狙撃兵として活躍したキャスケットは、戦後遺品を遺族に届ける任に着く。
    遺品を受け取った遺族のそれまでとその後、戦死した者のその時の状況が交互に展開する。
    遺族へ手紙を届けながら文字が読めない彼は自身に届いた手紙が読めなかった。
    それを読めるようになった時、彼がどんな生い立ちだったのかが分かる。

    誰もが大きな傷を負いながら未来へ、または違う世界へと歩んでいく姿に合わせ、その生い立ちから人間味が欠落していたキャスケットが徐々に人らしくなっていく。
    でもその時には最も大切にしていた人たちがいない。それが悲しい。

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    2020年08月15日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    Posted by ブクログ

    蔑称としてのライトノベル?ヘビーノベルですよ本作は。
    主人公のベテラン兵士が、遺品を遺族に届ける亡くなった兵士4人の遺族へ遺品を届ける小説。死を遺族だけでなく、死んだ本人の両方の視線で捉えてており、登場人物達への描写が深い。

    無駄のない計算された構成、設定、描写、最高の小説。
    兵士本人だけでなく、銃後の家族を不幸に巻き込むも戦争の悲惨さを訴えつつ、亡くなった人の魂は影響を与えるというメッセージも鋭い作品であった。

    女子受けする表紙からは想像以上のできない絶対に読むべき作品。
    デーヴ・グロスマンの名作「戦争における人殺しの心理学」も参考にしているところがシブい。
    著者の作品は今後もマークせね

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    2020年04月21日
  • そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―

    Posted by ブクログ

    最初はよくある話。
    途中からオリジナル感のある話になったなと感じられた。連作短編が、最後に長編になるのがよかった。

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    2020年09月14日