ニコ・ウォーカーのレビュー一覧

  • チェリー

    Posted by ブクログ

    著者がイラク戦争から復員後、PTSDとなり、銀行その他の強盗による服役中に書いたという本書。冒頭、主人公はクスリを買うお金欲しさに強盗を働いている。話は遡り、主人公がクスリのせいで大学を中退し陸軍に入隊、数ヶ月の訓練後イラクへ派遣、一年後復員するも、次第に薬物中毒となり、やがて銀行強盗に手を染めていく…これ、私小説やん!と思うのだが、著者によると『フィクションであり、実際に起こった事は1つもない』のだそう。主人公のクズっぷりは相当だが、死が日常にある戦場で見たものや、クスリに依存していく様子は、とんでもなく惹きつけられた。
    著者は今月、仮出所するとのこと。

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    2020年11月15日
  • チェリー

    Posted by ブクログ

    獄中作家だというから、極悪なやつかなー極悪苦手だなーとちょっと及び腰であったが、犯罪版サリンジャー『ライ麦』のようであった。作中にも『シーモア』が出てきたからもしやサリンジャー好きなのかな。ズブズブ加減はブコウスキーのようでもあった。ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』やトレスポなども思い出した。堕ちていくピュア。これをどう映画にするんだろうか。

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    2020年03月16日
  • チェリー

    Posted by ブクログ

    最初に「著者告知」として、
    「これはフィクションです。
    ほんとに起きたことは一つもないです。
    人物は一人もほんとにはいないです。」
    とある。
    別に特別なことを書いてあるわけじゃないのに、なんだかそこはかとなくおかしみがある文章。人柄がにじみ出ている感じ? 原文を読んでないけど、きっと名訳!
    で、本文に入るわけだけど、新兵(=チェリー)としてイラクに派遣された部分を読んで、告知は真逆で、「きっと大部分が本当のことなんだろうな」と思った。

    読んでいて、虚しさが伝わってきた。
    「何か意味のあることをしに来てるんじゃなくて、爆弾で怪我するか殺されるかするのが目的で、毎日時間をむだにするのが目的で、こ

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    2020年11月07日
  • チェリー

    Posted by ブクログ

    銀行で「アッティカ!アッティカ!アッティカ!」と言う場面。つい最近観たアルパチーノの「狼たちの午後」を思い出した。

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    2020年04月08日