辻仁成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
フランスのパリで、育児に家事に仕事に奮闘するシングルファザーの辻仁成さんからの154のメッセージが綴られています。作品の内容と著者の思いは「ままならない一生に寄り添う言葉」と題する"まえがき"に、見事に述べられていると思えたので、長くなりますが、そのままここに紹介させていただきます。
『生き難い人生だが、逆を言えば、生き易い人生というものはない。60年以上、この世で生きてきたけれど、人生はまこと、山あり谷ありの連続で、山があるならまだしも谷が延々と続くこともあり、思えば、そういうぼくを支えてくれたのは、考えさせられたのは、時には導いてくれたり、目を覚まさせてくれたのは、まさに「言葉」であった -
Posted by ブクログ
『ボンジュール!辻仁成のパリごはん』という番組を拝見したことがきっかけで、にわかファンになった。『ピアニシモ』『クラウディ』『情熱と冷静のあいだ』は既読だったが、それから時が経っている。読者と言うにはおこがましい。にわかファンである。だがしかし、笑顔の良い方だな。こんな感じの方だったっけ?と感じた。そうして、番組中に紹介された、ご自身のブログの言葉たちが、すごく素敵で、他にどんな言葉を辻さんが綴っておられるのか、もっと知りたくなって読んでみたのだ。
最近の小説は拝読していないから、そちらについて好き嫌いを言う資格は、私にはない。ただ、昔、既読の作品から受けた、痛みというか引っかき傷のような苦 -
Posted by ブクログ
ミュージシャン、直木賞作家、映画監督という肩書きに愛情料理研究家が加わった辻仁成氏のweb版dancyuの連載をまとめた本。
氏の住むパリが舞台の食べるスープをテーマに、エピソードとレシピで構成されている。
ミポリンとのあいだに生まれた息子さんにゾッコンな様子や、近所の八百屋さん、レストランのシェフ、ママ友、旅先で出会った人などのエピソードは旅心をくすぐるし、普通は簡潔な表現であるべきレシピの文章も辻さん節が炸裂していて、読み物として面白い。
試してみようと思ったスープは以下の通り。
ハンガリーのグヤーシュ・スープ
ボルシチ
にんじんとクミンのスープ
冷製ギリシャ風スープ
ホワイトアス