山下貴宏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
セールスイネーブルメントについて体型的にまとまっており内容的にも非常にわかりやすい良書。
イネーブルメント自体に関わらなくてもマネージメントや人材育成に関わる人にはおすすめの内容。
冒頭に人材育成についての課題点 ミクロ視点→成果起点ではない、トレーニング後のフォローがない、効果検証できない/しない マクロ視点→インプット人事、プロセス現場、アウトプット営業と縦割りの構造になり個別最適化している、といった点に触れつつ、イネーブルメントの特徴を紹介。
徹底した成果起点の育成であり、どういうアウトプットを出して欲しいのか?から全てが始まる。そして効果検証が必ずセット。
その後、構造(トレーニング、コーチング、ナレッジ)と構築方法(フェーズ1〜フェーズ5)を展開。
上記はそれほど深い内容ではないが、最後にベンチャー、大企業、グローバル企業のイネーブルメント実例を載せており、そこで理解は深まる。
当たり前のことかもしれないが、まずはデータを適切に溜めること=SFA、CRMの活用徹底、営業プロセスの見直し=営業起点ではなく顧客起点で追っかける。まずはこの2つが大切になると改めて感じる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自社のプロダクトが市場の需要に合致して「毎月営業を増員しないと間に合わない!」というようなプロダクト・マーケット・フィット状態の会社向けの本と言える。
それにしても、元Salesforceの方々がデータドリブンな営業組織(営業のDX、SFA、MA、インサイドセールスなど)の文脈で活躍されるのをよく見かける。本書の山下貴宏さんの他「The Model」の福田康隆さん、「Sales Is」の今井晶也さん、上島千鶴さん、茂野明彦さんらが有名。Salesforce以外にも元KEYENCEも同じ界隈で活躍されている。その内ペイパル、P&G、リクルートみたいに「ナンチャラ・マフィア」と呼ばれるかもね。
中でも本書は「The Model」「Sales Is」と並べるとSalesforceのSFAの進化を概観することができる。「営業を科学する」系譜だ。3冊ともデータドリブンな意思決定をシステマチックにしていこうという美学というか、執念がある。それでも人間が非合理である以上、どんなにシステム化しても買い手の担当者および組織も人間なのでシステムには限界があると思う。
と、これまでは思っていたが、ChatGPT以降はこの考えが変わった。売り手も買い手もAIが自動で意思決定手前まで交渉を進める未来が見えてきたからだ。
そう考えると、仮説精度を高めるシステム開発投資し続けられるSalesforceやKEYENCEなど(あるいは元社員)から「営業AIの決定版」が登場するのかもしれない。「日本企業との交渉は面倒」と考える欧米から出る可能性も高い。当然、購買業務に特化したAIも登場してくるだろう。
自分の会社としては、そんな夢のようなサービスが出た後の展開を想定しておかないといけない。 -
Posted by ブクログ
日本でも最近、注目を集め始めているセールス・イネーブルメントについて、セールスフォース・ドットコムでセールス・イネーブルメントの豊富な実績を持つ著者がまとめた概説書。
本書を読んで、私自身はセールス・イネーブルメントについて、「新人の営業担当者の早期の戦力化や、既存担当者の生産性向上を目的とした一連の営業力強化プログラム(マニュアル、研修・トレーニング、営業支援ツール等)であり、データに基づいて効果やKPIの測定を行う」というものだと理解した。では、既存の営業力強化の取組と何が違うのか、というと、「体系化されたプログラム」で「データに基づく効果測定を行う」という点にあるだと思う。
本書ではそうしたセールス・イネーブルメントの構築プロセスが非常に丁寧に解説されている。特に、国内スタートアップ、国内中堅企業、国内大手企業、グローバル企業、という企業の類型別に、セールス・イネーブルメントの構築プロセスや重視すべきポイントがまとめられている点が実践的で良い。