サイ・モンゴメリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
野生動物ジャーナリストによる自伝的エッセイ。犬やオウム、ぶた、クモ、エミュー、タコまで、彼女がこれまでに一緒に生活したり取材した動物から、彼女が受け取った「ギフト」について、感情豊かに描かれている。動物との触れ合いや愛情の物語というより、動物から学ぶこと、感じること、それに感謝すること。犬が飼い主の命令を聞くのは当たり前のことではなく、愛情と信頼の印であり、それに感謝できるような「良い生き物」になりたいと思う。動物から教えられ、与えられ、それに感謝する感覚。今までこういう見方をしたことがなかったが、これは動物に対する考え方が変わる衝撃の一冊。「学ぶ者の準備が整った時に良い教師が現れる」という言
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タイトルに惹かれて読んだ本。
『動物たちが教えてくれた「良い生き物」になる方法』、原題はHOW To BE A GOOD CREATURE - A Memoir in Thirteen Animals
謙虚さ、優しさに満ちていて、本当にいい感じだった。この本を読んでいて、思い出したこと。魚は「心」がないということが言われていたが、それは今では間違いだということになっている。何でも人間の視点で物事をみてしまうと、このように人間以外の生き物に対して、「劣れるものたち」という意識を持ってしまいかねない。動物たちのすごい能力は身近にいるイヌ、ネコでも照明済み。この著者のように、生き物たちは私たちが「 -
Posted by ブクログ
サイ・モンゴメリーはテンプル・グランディンの本しか読んでいなかったが、それがとても良かったし、この本のタイトルも気に入ったので読んでみた。
動物と暮らすと、愛情の幅が広がるのを感じ、彼らの心の曇りのなさに驚かされることが度々あるが、著者が書いているのもまさにそういうことだった。
動物と暮らすとお金がかかる。自由に旅行にも行けないし、一日も世話を休むことができない。
それがイヤだから、飼わないと言う人の言い分はもっともだし、無責任に飼う人は最低だ、そんなんなら最初から飼うなと思ってはいるのだが、動物と暮らすことで得られる素晴らしさは何にもかえ難く、それをどうしたら分かってもらえるだろうと常々考え -
Posted by ブクログ
ネイチャーライターのサイ・モンゴメリーがこれまでに出会った動物たちとのやり取りを綴った本。内容はもちろん良かったが、最後に挙げられている参考書の中にとても響いた言葉があった。ヘンリー・ベストン著作の紹介で、彼が述べた言葉『動物を人間の物差しで測るべきではない。わたしたちの世界よりももっと古く、完璧な世界で、わたしたちが失ってしまった、あるいは最初から与えられなかったすばらしい感覚を与えられた彼らは、完成された完璧な存在として生き、わたしたちにはけっして聞こえない声に従って生きている。彼らは人間とは異なる存在であり、劣る存在ではない。』そうだよなあと思った。