大瀬戸陸のレビュー一覧
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長くは続かない、穏やかな日常
藍原組との壮絶な戦いから数ヶ月。瀕死の重傷を負ったあお君も回復し、ねずみとふたりで静かな日々を取り戻していた。殺し屋という現実を抱えながらも、新しい家でささやかな幸せを築こうとしている二人の姿は、一瞬だけど確かに「普通の生活」を感じさせる。
だけど、その平穏はあまりにも脆かった。ある日訪れた、一人の少女。その存在が、再び二人を戦いの中へと引き戻していく。
今度こそ守りたかったはずの生活が崩れていく中で、ねずみとあお君は選択を迫られる。そして明かされる事実は、予想していたよりもはるかに不吉で、逃げ場のないものだった。
愛し合うほどに、深く沈んでいく二人の運命。読んでいて息が詰まるような、けれど目を逸らせない巻だった。 -
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少女は牙を剥く
あお君は試練を超え、ねずみと共に「殺し屋」としての生活を始めた。普通の幸せを諦め、それでも隣にいるために選んだ生き方だった。でも、その決意すら簡単に壊されてしまう。
仕事の途中で現れたひとりの少女、メシア。その出会いがきっかけとなり、あお君は敵対組織に奪われる。ねずみは、ただひとり彼を取り戻すため、相手の本拠地に向かう。どれだけの敵が待っていようとも、彼女は迷いなく歩を進める。その姿に、覚悟と狂気が滲んでいて背筋が冷えた。
ふたりが選んだのは、愛のために人を殺す道。だけど、その愛が純粋すぎるほど、何かが壊れていく音が静かに響く。メシアという存在も絡み始め、歪んだ関係はさらに深みにはまっていく。
ねずみの愛がどこへ向かうのか。あお君の心はどう変わるのか。不穏さがじわじわと染み込むように迫ってくる巻だった。 -
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愛と狂気が交差する
『ねずみの初恋』2巻は、「普通の幸せ」を願った二人が、その手で人を殺す決意を固めるまでの過程が、息苦しいほど丁寧に描かれています。
ヤクザに育てられた少女・ねずみと、普通の青年だったあお君。最初は不器用ながらも穏やかだった二人の関係が、「生きるため」にどんどん歪んでいくのが痛々しくて、でも目が離せませんでした。ねずみの覚悟も、あお君の変化も、どこか美しくさえあって、それがまた残酷さを際立たせています。
「愛のために人を殺す」というテーマが、ここまで説得力を持って迫ってくるとは思わなかった…ラストの「その日」を迎える場面では、手に汗を握りながら読んでいました。胸がざわつくけど、続きが気になって仕方ない、そんな2巻です。 -
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恋を夢見る少女は、暗殺者
暗殺者として生きる少女が、初めて抱く恋心を描いた物語。
誰かを想い、普通の女の子のように恋をしてみたいと願う彼女。しかし、その願いは決して叶わない。人を殺すことでしか生きられない自分と、穏やかな日常を求める気持ちの間には、越えられない境界がある。
ささやかな優しさや、甘く静かな時間の裏側に、彼女の「本当の自分」がじわじわと影を落としていく。淡い恋と冷酷な現実が並び立つ、不穏で切ない物語。 -
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ねずみちゃんというかわいい普通のJKに見える女の子が実は裏世界の住人だった…というところまでは時々ある設定かもしれませんがその女の子の、至って普通に見える男の子との恋、というのはなんだか新鮮味を感じました。なにより作品の台詞回しの間や、ねずみちゃんのキャラクターとしての雰囲気がすごくオリジナリティを持っている気がします。
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Posted by ブクログ
第17話 水遊び
碧は水を抜いた深いプールで拷問を受けていた。
雨が降っている。
全裸でドラム缶に椅子ごと縛られている。
もう用済みになったから、
メシアがチェーンソーを持って殺しにきた。
千草が見守っている。
避けて肩を切られる。
だが、ドラム缶との縄も切れた。
碧は椅子を背負ったまま逃げる。
メシアに背中を切られた。
そして、首を切られそうになり、
「この前一回見逃したから一回見逃して」と頼んでみる。
聞かない。
ねずみのことを思い出し、
最後にカップラーメン用意していたことを思い出して
お腹が鳴った。
するとメシアが手を止め、舌打ちした。
メシアはハンバーガーを持ってきて、碧の口の前に差し出した。
「食べろ。その後殺す」
中庭で大森が殺されたのが発見されたと千草に知らせが入る。
第18話 奇跡
千草によるとメシアは腹が鳴る音に似ているから雷が嫌い。
碧はメシアの手からハンバーガーを食べる。
雨が降っている。
チェーンソーを手放させるために
「傘をさしてくれないかな?」と言った。
せっかくもらったのに雨と一緒に食べるのもあれだなぁ。
メシアはイラついたのか、碧の顔にハンバーガーを押し付けた。
碧が「雨がやんだら食べるからっ」と大きな声を出すと
一瞬だけ雨が止み光がさした。
雲の隙間だ。
タイミングに大笑いする碧とメシア。
大森が殺された場所には監視カメラがあった。
千草の命令で藍原組のひとりの新沼がデータを確認している。
映像でねずみを確認したときには、
背後にねずみが近づいていた。
第19話 遭遇
千草とメシアの出会い。
千草と大森は
組の金持って女と飛んだ相島という男の家に来ていた。
風呂場に監禁され餓死寸前だったのがメシア。
餓死寸前にも関わらず
メシアは中指を立て「かってにはいってくんな、ころすぞ」と言った。
新沼がデータをチェックしている部屋は吹き抜けの階段の先にあった。
上から山下(藍原組のひとり)の死体が落ちてきた。
ねずみが優雅に階段を降りてくる。
状況がのみこめない藍原組。
ねずみは一階にいる藍原組の人数を数える。
12人。
12人の男達は大きな声を出しながら、
刃物を持ってねずみに向かって階段を登ってきた。
第20話 神様
ねずみが次々と殺していく。
藍原組の下っ端からの視点。
そいつもねずみの顔をはっきり見た次の瞬間、空中を舞っていた。
刺されて落ちたのだ。
そして死んだ。
千草はメシアを呼んでくると言い残して、去った。
第21話 救済
ねずみはその場にいたものを全員殺した。
死体の数は40は超えているように見える。
返り血を浴びている。
マリア像、藍原組のひとりが身につけていた十字架が映し出される。
サッカーボールと男の子の幻覚。
雨は止んでいた。
千草ともう一人、メシアのところに着いた。
メシアは碧の首を絞めていた。
メシアは千草に
チェーンソーを使え
と言われるが
「こいつはアタシが直接救ってやることにした」と答えた。
アタシが救われるためには、
ただ導かれてるだけじゃだめだと最近わかってきた。
千草は「全部終わったら、なんでも食べたいもの食べに行こう。
メシアはわしが幸せにしたる」と言った。
それがメシアを働かせたいからなのか、
他の感情があるのかわからない。
(私にはわからない、読み取れないと言う意味です)
碧は呻いている。
上から千草は早く上がってこいと言う。
どいつもこいつもうるさいと、
メシアは碧に唇を付けた。
目が点になる千草。
同時に隣にいた人物がねずみに殺された。
ねずみはメシアと碧が唇をくっつけているのが見えた。
ねずみ「ふぇっ…?」
第22話 救世主
子どもの落書きのような世界。
魚が空を泳いでいる。幼いメシアがそこにいた。
そこは「尊い死を迎えたものだけが訪れることができる
死後の世界。楽園、エデン」だ
と空飛ぶクジラがメシアに言った。
メシアはそこに来れたことを喜んだ。
しかし、まだ早かったみたい。
と、千草たちに発見された場面に戻ってしまう。
くじらの声が聞こえてきた。
「大丈夫、君はまたこの場所に導かれる。
それまでは間違えちゃだめだよ」
『救世主』という表題にちょうどねずみの姿がかさなる。
ねずみがメシアの救世主なのか。
ねずみは碧とメシアのそばに降りた。
チェーンソーで向かってくるメシアを蹴り飛ばした。
メシアは建物の中までふっ飛ばされた。
10メートルは飛んだのではないか。
ねずみは着ていたワンピースを碧にわたし、
自分は下着姿になった。
碧にこれ(ワンピース)を着て安全なところにいるように言った。
腹を蹴られたメシアは
「いつか必ずそのときはやってくる」というくじらの声を思い出していた。
まじか…
と、とても嬉しそうな顔をする。
やはり、メシアの救いは『死』なのか。
ねずみとメシアの一騎打ちが始まる。
第23話 ねえ
ねずみが殺したたくさんの死体をみて佇む碧。
ワンピースを着た後ろ姿だから、表情は見えない。
メシアがチェーンソーでねずみに襲いかかる。
「おかえし」だと蹴りを入れた。
ふたりはガラスと突き破り戦いの場は再びプールになった。
ねずみがメシアに馬乗りになる。
メシアの目にはねずみの背後の空の遥か遠くにエデンの魚が見えた。
ねずみはメシアに「ねぇ…さっきちゅーして…た?」と聞いた。
メシアはチロチロと舌を動かし煽った。
ねずみが動揺したのか、メシアの反撃。
手首が折れるほどねずみを殴り、今度はメシアがねずみに馬乗りになった。
ナイフでねずみの喉元を狙う。
生死が関わっているのにねずみは「ちゅーしたことを許さない」と言って、
ナイフを持つ手を押さえ起き上がろうとする。
第24話 エンジェルベイビー
再びメシアが室内にふっ飛ばされた。
冷蔵庫にはメシアの名前が書かれたハンバーガーが
たくさん入っていてその中の一つを食べる。
隣に千種が体育座りをしてメシアを心配そうに見つめている。
メシアは笑顔でピースした。
千草に「じゃまするなよ」と言った。
碧はナイフを持って建物の外を歩いている。
傷がかなりひどいようだ。
途中ねずみに会い顔の傷の心配し、声をかける。
ねずみは目が合わせられない。
ねずみが建物に入るとメシアが上から襲ってきた。
死体を踏みつけながら激しく戦うふたり。
メシアは首をきられ、再び空の下に飛ばされたとき、
空の近いところにエデンのクジラたちが見えた。
笑うメシア。
ねずみはトドメを刺しにむかう。
しかし、碧を人質にした千草がねずみに声をかけた。
「メシアからはなれろ」