柏木一惠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いままで存在を漠然とは知りながらもそのままにしていたソーシャルワーカーというものに最近になって興味・関心をもつようになり、知るための最初の一冊として読んでみた。読後感として、本書がソーシャルワーカーあるいはソーシャルワークを知る1冊目になったのはとてもよかったと思う。
そもそものところでは、ソーシャルワーカーの仕事の具体が事例などと一緒に紹介されることで仕事のイメージがつけば御の字くらいの期待だったんだけど、資格上の「社会福祉士」や「精神保健福祉士」と本来のソーシャルワーカーは違い、そもそもソーシャルワーカーとは社会に働きかける人たちであり、社会を変革させていくことに骨頂があるのだと知った。そ -
Posted by ブクログ
格差社会の現代日本において、多様性と包摂が求められている。「一人ひとりのおかれた状況を理解し、家族や地域も含めた関係者たちの作った環境を受け止め、変えていく、自らの意思を十分に表現できない人たちの暮らし、そして権利を徹底して保証する、そんな仕組みづくりがいま求められている」。その中で大きな役割を果たすのがソーシャルワーカーである。本書はソーシャルワーカーとは何か、日本の資格制度で歪んできたソーシャルワーカーの理論や教育、特に「社会変革」の観点が欠如してしまったことが大きな問題あることを指摘する。社会福祉士や精神保健福祉士と国家資格はできたが、その事によって本来のソーシャルワーカーの働きが見失わ
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Posted by ブクログ
《人を雑に扱う社会を「革命」する》
国家資格である「社会福祉士」を英語で"Social Worker(SW)"、「精神保健福祉士」を"Psychiatric Social Worker(PSW)"と訳しカッコ内を略称として使用する。
では2つの資格を持つものは「ソーシャルワーカー」なのか?
「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」での「ソーシャルワーカー」から『物申す』を引いたものが社会福祉士である。
カリキュラムには政府の都合が良い仕事だけ覚えて仕事しろという意図があり『物申す』が省かれている。
『物申す』ことこそがソーシャルワーカーには必要であ -
Posted by ブクログ
仕事柄、初心に帰ろうと思い読みました。
精神保健福祉士資格化の経緯とその裏の秘話を知ってじゃあ自分には何が出来るだろう、と考えさせられた…
4章は一番読みやすく心に染みました。
もちろんそうだよねって分かってはいるけど
現場にたつとその場の流れとか、権威とか、雰囲気にまみれてあたりまえを押し付けてる感覚になる時もあったり。
いやほんとソーシャルワークの価値、倫理って言われるけど完璧にこなすことなんて難しいし
それもストレスになるのでは。
ソーシャルワーカーとして疑問を持てる人になりたい。けど人として空気読まないといけないとかそういう圧に立ち向かうのも難しい。
色々ぐるぐる考えながら読みま