島影真奈美のレビュー一覧
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購入済み
助けられました
両親が、車で3時間のところに2人だけで住んでいます。最近になって、母が体調を崩して入院し、危篤を得てからの奇跡的回復も、家では介護無しでは生活が難しいと言われました。頼れる息子2人については、まず、両親の面倒を見ると言っていた長男は音信不通。で、次男(わたし)にそのすべてが降ってきました。本当に不安マックスで心が折れかかったときに、この本に出会い、非常に救われました。
自分がこれから経験する介護全般の全体像もなんとなくイメージすることができました。そして何より、介護に関しては、時には物事を先回しにすることの大切さや、出来ないことは無理せずケアマネさんとかの専門家を頼ることが大事なことも、勉強になりました。実父は77歳ですが、まだ認知症の気配もなく、介護申請や難病指定等の書類も、ひとりでコツコツ、ミスなく処理していたので、実父がキーパーソン、私がそれを支える、という形になっています。
私たちには子供がいないので、そろそろ不妊クリニックに通うことを考えているところも似ていて、親近感を感じました。私の考えとして、不妊クリニックは妻への負担が大きいので、介護にはあまり関与させないつもりでいます。
このような本を出版してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。 -
Posted by ブクログ
タイトルが面白そうと思って。
80歳を超えた夫の両親の発言がおかしい。認知症の疑いがあり、介護への過程を進めていく。
義父はなんとなく自覚があるものの、義母はおそらくなし。それも元教師というだけあり、知的で、自分の都合の悪い事は上手く交わし、現状をなかなか受け入れず、柔らかく否定してくる。夫の両親のプライドを傷つける事なく、介護認定を得ようと悪戦苦闘する筆者だが、相手は手強い。笑。おそらくこれが世の多くの実情なんだろうなぁと認識する。
本書は、認知に疑問を持った親への接し方や病院に連れていく方法、地域包括支援センターとの関わり方、老夫婦ふたりの閉じられた暮らしからの脱出方法、等々と、かなり勉強になった。
義理の両親には言えない心のツッコミどころが面白おかしく、そして学べる本。誰もが経験する可能性があるので(親に限らず自分も含めて)、介護初歩本としておすすめ。
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Posted by ブクログ
とても読みやすい内容でした。
認知症の当事者と、介護者との両方に寄り添った表現が多いです。
特に第2章の「スッと伝わる言いかえフレーズ」は、実際に介護している方だと、すぐにでも試せると思います。私も現在認知症の親を介護中ですが、この言いかえフレーズの中に、実際に使って介護しやすくなったものも複数ありました。
言葉ひとつでこんなにもコミュニケーションが取りやすくなるのかと感じます。
第3章の「家族の悩みQ&A」も、どれも共感できるものばかりです。
家族のもの忘れが気になり始めて、どう対応すればいいのか悩んでいる方には、是非手に取っていただきたいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ認知症というものがどういうものなのかを理解したうえで、言い換えフレーズを学べる構成となっている。
この「認知症がどういうものなのか」をわからずして、フレーズを覚えても全く意味がないし、たぶん使い間違ってしまうだろう。
相手のことを理解し、相手の立場に立って、コミュニケーションする。その心の部分ができておれば、おのずとこのような言いかえができてくるのだろうと思う。
たいていは、認知症の方のハンディを無視し、自分と対等のように接するから腹が立ち、心ない言葉を浴びせてしまう。
認知症がなければ、人生の先輩であり、バリバリと人生で成果を出してきた人たちであり、長い人生の苦労も乗り越えてきた尊敬すべき方々であるのに、認知症があるために、どういうわけか上から目線になったり、子ども扱いをしたりという態度となってしまう。
ここに紹介されているフレーズは、発想の転換などプロならではの、テクニックが含まれていると思う。
コミュニケーションの相手が、認知症の方であろうと、健常な方であろうと、その視点の転換、発想の展開による表現の仕方をしることはコミュニケーションの大きな武器となると思う。 -
Posted by ブクログ
筆者はフリーランスのライター兼編集者をしながら、大学院に通う女性。夫も同業のフリーランス。
結婚を決めた時、33歳で出産すると決めていたが、仕事の忙しさ楽しさが先行してどんどん先送り。気が付いてら夫婦で40代になっていた。
そして、夫の父母、筆者にとっては義父母に認知症の疑いが浮上する。
最初はちょっと物忘れが多いかなと思いつつ、物忘れ外来を受診してくださいといっても、やんわりと拒否され、そのままにしていたら義母の認知症がかなり進行していた(家の中に知らない女性が住み込んでいるという幻想を見るくらい)。
そして、義父にも少しその可能性が、、、。
そこから始まる義父母の介護という現実。
というか、実際には義父母を説得して、介護認定を受けさせ、さらには生活に支障をきたさないように、介護する自分たちの負荷が過剰にならないように、二人に介護サービスを受け入れさせるまでの体験談。
自分は丁度2021年から母の認知症の介護が始まった。作者の体験は自分の体験と一つ一つリンクする。
認知症の初期の人たちは認知症である事を認めないし、うまく取り繕って、本人をあまり知らない人たちには気づかれないように行動できる。
そうそう、そういうのが大変だよなと思う。
介護は誰かがキーマンとなって、介護士、訪問看護師、地域包括スタッフの人たちなどに希望を伝え、先方からの提案に対する判断を行わなければならない一方で、キーマンになるとそういう全部が来るので、親戚からも「まかせた!」みたいに言われてしまう。
そう、僕はまさにキーマンでした。カミさんは支援してくれましたが、やはり義母なので、僕に対する遠慮あるし、僕にとっては実母なので自分が決めないといけないと思っていた。
兄は基本的に僕にお任せモードだった。
この辺りの思いも合い通じるものがあった。
そして、本書では要介護1〜3までの記録。
うちの場合も母は要介護3になったのが4月だった。
そういう点でも経験内容が似ている。
同調できる部分の多い内容でした。 -
Posted by ブクログ
✕の言い方と、言い換えた◯の具体的な声掛けが紹介されている。
できないことを責めたり、なぜできないのか聞いても逆効果なのはわかってるので、自分はほとんど◯の言い方だった。
無理にやらせるのではなくて、自分から自然にやりたくなるように考えて声をかけている。
それは子育ての時と一緒なので、子育ての経験が介護にもとても役に立っている。
【過去の苦労話を繰り返す】
✕何度も聞いたから!
◯そうだったんだね。大変だったね(共感する)
母は一語一句全く同じ話を毎日する。
◯の言葉を言ったら更に長いバージョンになって止まらなくなる。
理想ではわかるけど、毎日のことだから◯の言い方はできないな。
話し始めの言葉で「あの話ね」とわかるので、「◯◯の話は聞いたよ」と止めて違う話をするようにしている。
【普段は親の面倒を見てない弟夫婦がたまにやってきて、無責任にあれこれ言ってくるので腹が立ちます。これまで親と積上げてきたものが台無しになるような感覚です。】
まさにうちとほぼ同じだ。
ということは、こういう兄弟のもめごとは割と多いのかもしれない。うちだけじゃないんだとだいぶ気が楽になった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作、かなりためになりました。
内容は端的にいうと、阪大名誉教授による認知症患者への声掛け言いかえフレーズ集、かな。
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推薦の言葉を書いている池田さんの言葉に「認知症を受け入れる」訓練をしようというのがありました。
そもそも認知症というのは脳の病気だと。老化が不可逆的で、死も避けられないもの、としてそれを受け入れねばならないということなら、認知症も然り。私はそう解しました。そしてそのトーンで言いかえ小ネタパラフレーズが続いていきます。
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多くのフレーズは、事実を述べて諭すことを×とし、認知症患者の印象に沿う発言を〇とします。
例えば、うちの父親は過食なのですが、そういう患者への声掛けとして
×:さっき食べたばっかりでしょ
〇:お茶でも入れようか
という例示となっていました。
本書の良きところは、認知症患者のその認知機能は低下していても、感情ははっきりと残っている、ということを述べている点。
患者は周囲の認知がしづらいので何を怒られているのか分からないけど、その怒られていることに腹を立てる、ということです。この言いかえですと、お茶を入れる→食べたことを認知させる(食後のお茶)、という方向性です。
ゆえに、患者の感情を逆撫でではなく、「順撫で」しようというのが骨子だと思います。
もちろん、過食の場合はそれをよりはっきり認知してもらうために食器をそのままにしておく等のテクニックも例示されております。
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でですが、これってビジネスでもつかそうな気がしました。
特に、すぐになんちゃらハラスメントと呼ばれる日本社会においては応用が利きそうに感じました。
例えばCase4「できないことをできると言い張る(電気製品とかリモコンとか)」の例。
×:しっかりしてよ!
〇:押す順番に番号をつけておいたよ
認知症患者の心「ボタンがたくさんあって覚えられないけど、できないところを見られたくない」
誤解を恐れずに言えば、職場でのOJTなどはかくのごとくになるべきなのかもしれません。つまりみんなきっちりやりたいのにできなくて悩んでいる、という前提です。
私はそこまでempathyが備わっていないので、唯一の部下にも一つミスをしたらwhy, why, whyと結構詰めてしまいます(だってメモも取らないしミスを繰り返すんだもん)。これが日本人だったら私の禅問答みたいな会話は訴えられているかもしれません。。。
ただ、本書のような心持ちで部下に接するのならば(もちろんempathyしっかりが前提)、部下育成も良い方向に行くようなきがします。
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ということで、認知症患者の家族向けのパラフレーズ集でした。
私の我儘も父親が汗水流して稼いだ金のおかげでした。あと彼の命が何年続くか分かりませんが、彼が穏やかに過ごせるよう、親元への訪問頻度を増したいと思います。
本書は折々再読し、家内にも読んでもらう予定です。