寺沢拓敬のレビュー一覧
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ネタバレ書店にて購入(大学は早く入荷してください)。基本的に名著。こんな研究を待っていた!!業界関係者は必読の一冊となること間違いなし、が予想される。 内容については触れないで、ぼかしたレビューを書きます。基本的には大絶賛で、日本における英語教育研究史において、重要な意義ある節目を位置づける研究となることでしょう。この研究テーマを、博論、そして著書という形にまで昇華させた著者に敬意あるのみですほんま。調査の内容に関しても、著者のバックグラウンドが存分に活かされており、そこがオリジナリティとなっています(詳しくはくまなく読み込めばわかります)。よいアプローチです(バックグラウンドを活かすことのできる研究
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Posted by ブクログ
データにもとづいて、日本人と英語に関する夢のない事実を明らかにしている。
・高度の英語能力を持った日本人はごく一部しかいない。
・英語教育を受けられるか否かは、出身階層によって大きく左右される。
・日本人は、全体として、世界的に見て英語力が低いのは事実だが、最低とか、突出して低いということはない。しかし、他国では、高階層の人は英語ができ、低階層の人は英語ができないという格差が大きいが、日本人は、低階層の人でもそれなりに英語がわかるのに、高階層の人でもそれほど英語ができないという格差の乏しさが、日本人の英語ベタを目立たせる結果となっている。
・現実に、英語を使っている日本人はごくわずか。
・英語 -
Posted by ブクログ
英語に関するイメージ的な言説(英語が話せれば収入が上がるとか、就職の幅が広がるとか)は広く流通しているが、実際には日本社会ではそれほど英語が必要とはされていない。特に女性は仕事に結びついていない。早期英語教育によって英語能力は多少上がるが、それが何?という話。
2010年までの社会調査データに基づいているので、その後に急増したアジア圏からの旅行者対応などを考えると、接客などで多少でも英語を使う人は増えているかもしれない。「これまでの教育に基づく現在の状況」を分析したものであり、これからどうなるかという議論ではない。とはいえ早期教育や大学における英語オンリー教育などを積極的に導入しなければなら -
Posted by ブクログ
ネタバレ英語教育はどこに向かっているんだろう。と疑問を持って読んだ。
早期英語教育を公教育に盛り込んだところですぐに子どもが英語ペラペラになるわけではない。実生活と結びついているわけではないから。
教員の負担も増えるし研修する時間もお金もない。
だから著者は専科教員が担当するか、全廃かの案が良いとしていた。
担任て本当に忙しいし、だったら専科に教えてもらって空き時間にしたいという人が多い。だが専科は専門性はある程度あるものの、500人弱の児童を顔も名前も覚えて週1-2コマという短時間で理解しきれないまま苦しい思いをしていることもある。
個人的には教員の負担と教育効果を考えると専科制に賛成だが、それが -
Posted by ブクログ
英語が2020年度をもって小学校5年生から正式な教科として始まるに際して、そのまさに当事者の小学5年生が家族にいるものとして、その英語教育がどのような考え方を背景にデザインされてきたものなのか、その内容を確認することができた。
英語が要るのか要らないのか、ただちにその深いところには立ち入らず、評価の妥当性をどこに求めるべきかという論旨になっている。まあ、これはこれでいいだろう。
ただ、当事者として気になるのは、英語教育の質である。小学校教員にはもともと英語教育の資格がなく、現場は右往左往の混乱にあるようである。これで授業が成り立つのかという「?」は至極自然な感覚ではないだろうか。
入門