【目次】
はじめに①:本書ができるまでの経緯と刊行の目的(斉藤章佳)
はじめに②:性犯罪加害者臨床において包括的性教育を実施して見えてくるもの(櫻井裕子)
第1章
今日から性の「言語化」を始めよう
「語り」を奪われがちな性加害者たち
「男らしさの呪い」が「語り」を遠ざける
親の「聞く力」の重要性
どんな話でも否定しないで、口を挟まずに聞く
最初は子どもが下品な言葉で性を表現しても構わない
知識を伝えられなくても、子どもと性を語れれば十分!
子どもが日常で「本当の自分」を見つけられる手助けをする
親の過剰な性的嫌悪が子どもに与える影響
性欲にブレーキを掛けられるようになって思春期を迎えるという事実
性欲を感じることを不安にさせない
性欲、勃起、射精の思い込み
性欲よりも「支配欲」が危険
性加害の犯罪性を薄めるような社会の風潮
「歪み」を歪みとして捉えられる力を育む
特別COLUMN:賞味期限切れのサンドイッチ
第2章
AVとの付き合い方を考える
子どもが性を学ぶツールはほぼAVという現実
はじめて見たAVの衝撃で人生が変わってしまった性加害者の話
ポルノを見る前に男の子に伝えていきたいこと
AVで新たな「条件づけ」が生成される可能性も
スマホが劇的に変えた子どもたちをめぐるポルノの環境
私たちのセックスはAVに影響を受けている
AVを見て感じる「男根コンプレックス」
女性の膣について理解できるとコンプレックスから解放される
女子もAVの影響を受けている
「男らしさ」「女らしさ」から脱して生きる
第3章
ソロプレイ(マスターベーション)を大切にする
性依存症者に必ず自慰行為の回数を聞く理由
ソロプレイそのものではなく,「強迫的な自慰行為」が問題
性依存症患者に「オナ禁」をすすめた結果
自分の自慰行為を言語化する
ソロプレイについて子どもたちに最低限伝えたいこと
子どものソロプレイが不安な保護者の方へ
ソロプレイの原点
第4章
「人間関係」の距離感をつかむ
性について突き詰めていくと「人間関係」と「家族」に行き着く
人との触れあいを「気持ち悪い」と感じる性加害者
加害者家族に多い「母子密着で父親不在」というモデル
まずは親が自分の人生を大事にすること
子ども時代に必要なことを経験することの重要性
子ども時代に自然に「自助グループ」を経験しておく
女性の月経を理解できる男子を育てる
第5章
セックスを自己決定する力をつける
セックスに対する男女の認識の違いを知る
セックスしてよい基準はどこにある?
失敗してもよいというメッセージも必要
「不幸にしないための性教育」ではなく「幸せになるための性教育」を!
「ゼロトレランス」と「ハームリダクション」
第6章
誤った「男らしさ」を手放す――父から息子たちの手紙
おわりに