秋田麻早子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ絵の特徴
それがどのような効果をもたらしているか
例外のパラメーター探すのも良い
①色づかい
色調(茶色っぽい、パステルカラーなど)
色の多さ
特に18世紀以前は鮮やかな絵の具は高級品だっ
た
②明暗のコントラスト
強めか弱めか
ハイキーとロウキー
隣り合う色が対象的でもコントラストでき、輪郭
を表現できる(白黒にしたときに失われる情報量
が多い)
③輪郭
はっきり、くっきり、中間
中間…筆触分割(小さい単位に分解し補色を点々
と並べる)、途切れ途切れの線など
前景と後景で違う場合も
④形
やわらかい(丸い)、かたい(四角い)
人間の形や、服のひだや皺
省略やデフォルメしているか
形の個別化はあるか
同じ形をしたところがないか(ポーズなども)
⑤筆触
残す、残さない、ところどころ残す
(筆触がないほど硬い冷たい静止になる)
短め、長め
絵の具の硬さの状態
光のきらめきの描写
⑥主役
集中か分散(風景の一部に捉えたり)
準主役がいたりもする
⑦構造線(⑤と連動)
水平垂直(→平面,静止)
S字(→優美)
対角線(→奥行き,動き)
三角形もある
理性派(くっきりしっかり集中)ピカソなど
肖像画、神話画
読む楽しみがある
古典に習ったもの
閉じた形式(=画枠意識)
感性派(ふわふわぼんやり動き)モネなど
事件や未知のもの
古典を打ち破るもの
開いた形式(=画枠無視)
中世(4世紀~)
漫画みたいな。キャンバスでなく板。ジョット
テンペラ画…卵黄を材料とする絵の具。
16世紀前半「ルネサンス(=古典)」
素描派(=フィレンツェ派,理性派)のラファエロは
彩度が高いカラーブロック。主流ではなかった
が、色彩派(=ヴェネツィア派,感性派)のティツァ
ーノは理想化された身体、穏やかなポーズが特
徴。
16世紀後半「マニエリスム」
奇想的で癖が強く、主役が2人。ポントルノは絡
まっている感じでティントレットは力強い人体表
現。エリートのみが好んだ。
17世紀「バロック(感性派)」
光と闇のコントラストが強く、分かりやすく派
手。迫力がすごい。カラヴァッジョやルーベンス
など。絵の社会的地位が高まる。
18世紀前半「ロココ(感性派)」
パステルカラーで可愛らしい。
ワトーやブーシェ。
18世紀後半「新古典主義(理性派)」
濃い。ダヴィッド。
19世紀前半「ロマン主義(感性)」
ドラクロワ
20世紀まで
「キュビズム(ピカソ)」と「印象派(モネ)」光と色
額縁や建物の構造(光の刺し方、だまし絵)にも
額縁には窓のように実際に存在しているかのよう錯覚させる効果がある
アクセントはどこか
レイヤーの技術
テンペラ画、フレスコ画、油絵 -
Posted by ブクログ
しっかりめの最高の入門書!
分かりやすく伝えようという思いがすごく伝わるし、実際かなり分かりやすい。
絵画と文章がちゃんとつながるようにレイアウトされていて、ストレスゼロで読めた。
何ページ参照、とかって、そのページをパラパラ探さないといけないから、実はとてもストレスだったのよね…。この本はほぼそれがなく、前ページですでに紹介された絵画も、また別ページで再掲までしてくれて、本当に読み手のことを考えてる。関わった方々の愛を感じる一冊。最高に読みやすかった。
印象派が好きなので、モネとルノワールの違いの解説に大興奮。時代ごとのレイアウトの工夫には脱帽です。そこまで考えられていたとは…ただ配置してるんじゃなかったんだ…。
卵使ってるのは、臭わないのか気になった…。 -
Posted by ブクログ
いくつかの本を読んできたが、それでもやっぱり西洋絵画の見方がわからず、今まで漠然と眺めていた。本書で紹介された「7つ道具」は、正に求めていた答えであった気がする。「(絵画が)視覚的な表現であるかぎり、スタイルを観察することはつねに大事なスタート地点なのです」という筆者の主張には大いに合意であり、そのスタイルの観察方法の手順をしめしてくれた。十分に習得するには、少し慣れないといけないかもしれないが、それでも大いに役に立つと思う。
「7つ道具」の紹介ののち、「理性派」「感性派」を大別しながら、時代の変遷を追ってくれたのも、とても楽しく、分かりやすかった。
「名画とは、問かければ問いかけるほど、豊かな情報があふれ出してくるもの」であり、名画の凄さは「情報の埋蔵量」にあり、と書かれていた。自分も少しでも名画の凄さを分かるようになっていきたい。
西洋絵画の見方についての、圧倒的に良い解説本だったと思う。 -
Posted by ブクログ
理性派と感性派の二項対立からの絵画史の腑分けは参考になる。
安定した時代は感性派、激動の時代は理性派というのも頷けるが、例をもう少し集めてみたい気もする。
いまは激動の時代だろう。安定したもの、変わらないものを求めたくなるのか。
エビデンス主義は理性派?壮大なスケールを求めるのは感性派?小さなモノ、かわいいもの、家族を求めるのは理性派?古典を求める心象は理性派?
危機の時代に自分、そしてその家族の保護にしか目が向かなくなるのは、自然なことだ。社会的鬱状態といえようか。絵画も歴史をつくるようなものより、心の安寧を求めるものになる。
この時代の芸術とは。社会の方向性を示すのでなく、安らぎを与えるものか。ロマンではなく確実さをもたらすものか。この時代だけでなく、歴史に意義を持つ芸術は?時代によって評価される芸術が変わることも本書の大事なテーマだった。額縁を見るのも面白い。
下塗り=インプリマトゥーラは伝統的な技法なんですね。酒井駒子はここに黒を塗る。
順境も逆境も確信ある言葉は欲しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレオモロ~!
そうそう、こういう美術本が読みたかった!!
絵画を大まかに「理性派」と「感性派」に分け、それが時代とともにどのように変遷していったのかを語った超名著。
美術本は何冊か読んでいたけど、こういう風に体系的にまとめてくれるのがめちゃ助かるな。
時代に影響を受けずに完結する美術作品というのはおそらく無くて、自由奔放に思える現代美術ですらそれまでの美術史の積み重ねを前提に語っている。つまり究極の内輪向けでもあると。
だから『にせもの美術史』で語られたように、最もバレない贋作の作り方は「文明の作品をすべて偽造する」となるのだと腑に落ちた。影響を受けた時代そのものを作ることができたらそりゃバレないよね……。 -
Posted by ブクログ
4.5 -
前著同様この方の本は、ただ読んで終わりではなく、次の日から絵の見方・考え方を実際に変えてくれるという意味で素晴らしい本。
前回は絵の構造だったが、今回は構造だけでなく絵の色彩や明暗、輪郭・形、筆触、主役、構造線という7つの観点に焦点を当てている。第2-3章で各時代ごとのこの特徴や、何故次の時代の特徴に移っていったかという背景まで説明があり、そこが特に勉強になった。
あとは当時の画材や絵の具、額縁にそれぞれ1章ずつ割かれており、非常にニッチながら大事な絵の要素として、とても勉強になった。
総じて明日美術館に行ってみたいと思わせる本だった