首藤若菜のレビュー一覧

  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    物流危機は終わらない
    ー暮らしを支える労働のゆくえ
    首藤若菜氏による著作。
    2018年12月20日第1刷発行。
    著者は1973年東京都生まれ。
    1996年大妻女子大学社会情報学部卒。
    2001年日本女子大学大学院人間生活学研究科博士課程単位取得退学。
    2002年「ブルーカラー職種における男女混合職化の研究」で学術博士。
    2000年山形大学人文学部講師、2006年助教授、
    2007年日本女子大学家政学部講師、2010年准教授、
    2011年立教大学経済学部准教授をへて、2018年教授
    夫は中北浩爾。労働経済学。
    現在、立教大学経済学部教授
    著書
    『統合される男女の職場』
    (勁草書房、2003年、社

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    2021年12月10日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    ●日々の生活を快適に過ごすためには物流の存在は欠かせない。 今や送料無料が当たり前に根付いているが、なぜそんなことが可能なのか。それはドライバーたちの過剰労働として転嫁されているからだ。本書は物流業界が抱える問題を鋭く指摘したものとなっている。

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    2020年04月25日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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     総務省の労働力調査での男性の年間就業時間は2232時間、長時間労働が問題になっている教員は2459時間、トラックドライバーは2684時間(いずれも2017年)。政府が進めている働き方改革の時間外労働の上限規制も、運送業は建設業ととともに、「5年後の施行」と猶予期間が設けられるとともに「年960時間」、一般労働者よりも240時間長く設定されている。「荷主に対する指導の徹底と取引環境の改善が必要」とのトラック協会等の意向が踏まえられたもの。長時間労働はトラック業界の常識も一般の非常識。賃金もかつての相対的な優位性は、もはやなく、若年層の成り手がなくなりつつある。
     ドライバーの仕事は、本来貨物を

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    2020年03月28日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    「私たちが得ている「安さ」や「早さ」が、働く者の長時間労働や過労死と引き換えに存在するならば、それは果たして社会的公正に適うのか?」こういった問題意識を持たなくては働く人の環境は変わらないと思いました。

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    2019年02月23日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    物流危機が叫ばれる昨今。
    本書では、なぜそのような危機に陥っているのか構造的に解明している。

    事業者のみが悪いわけではなく
    荷主のみに責務があるわけでもない。
    我々一般消費者もその負のスパイラルに加担している、ということを訴えかけるメッセージが
    構造を解き明かしていく中で随所に現れる。

    物流に限らず、過当競争に陥り表面上のサービスが向上し、かつ価格が下落するという現象の先には破局しかない。
    他人事とせず社会の一員として問題と向き合うべき、そう考えさせられる。

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    2019年08月14日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    今や社会問題である物流危機。「即日・無料配達」といった利便の陰には、働けど働けど暮らしは一向に良くならない労働者(トラックドライバー)の実態があった。サービスといえば無料のことだと理解されがちな日本では、労働者が質の高い仕事(サービス)を提供すればするほど生産性は上がらない。サービスに正当な商品価値を与えるにはどうしたら良いか。著者は、賃金は運賃と異なり、独禁法で規制されず、一企業を越えた産業全体での引き上げ(賃金カルテル)が可能であり、社会的連帯を強化し、今ある労働のあり方を見直す必要があると主張する。

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    2019年02月20日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    学生の卒論参考資料として入手したが、自分自身の参考になりそう。
    労働環境という切り口はありそうでこれまでなかったかも知れない。
    しかし、最も重要なポイントを押さえているのではとも思う。

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    2019年02月01日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    よく聞くけど知らなかった問題。本書を読んで問題の所在がよく分かった。最近の本だと思ったら2017年発行だった。この本で指摘している問題をさいきんのTVでも取り上げていて唖然としている。

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    2024年02月11日
  • 雇用か賃金か 日本の選択

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    人員整理の対象は、日本では中高年から、アメリカは若年層から。レイオフ制度と関連している。
    雇用調整速度には、社旗制度が影響する。解雇規制、雇用調整助成金、調整を遅らせる合理性。企業特有に技能を必要とする職種は遅い。
    欧米の労働組合は先任権制度がある。勤続年数の短い社員からレイオフされる。

    コロナで、整備や貨物は余剰にならなかったが、客室乗務員や地上職員が余剰になった。
    ANAの場合
    雇調金と補填で100%の支払いをして休業させた。同時に役員報酬、管理職賃金もカット。
    パイロットの採用は継続。教育訓練に時間がかかる。
    一時金の大幅カット。同時に融資制度もつくった。
    定昇は実施。社内資格制度への

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    2022年11月17日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    どのようにして現在のような物流危機が生じているかの経緯がよくわかったが、一方で今後どうなりそうかについてはあまり示唆が得られなかった

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    2019年08月18日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    物流危機に関する主に労務面からの解説になっている。
    小規模会社が多く、荷主との力関係で料金があげられず、そのしわ寄せがドライバーの賃金に来ているようだ。
    小規模会社では労組もなく、賃上げは難しい。産別労組でない日本では、非正規中心のサービス産業では労組もなく、雇用者側の言いなりになるしかない。
    日本では生産性が低いと言われるが、その解決には料金の引き上げによる賃金の改善が必要で、日本人の作業性が低いわけでは決してない。
    要はサービスに見合ったお金を払っていないことが問題で、高級レストラン並みのサービスを要求するなら、それなりの金を払うことが必要。ファミレスの値段なら、それなりのサービスしか受け

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    2019年06月20日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    労使関係の専門家が、現在の「物流危機」をもたらした原因を労働の観点から明らかにしている。ドライバーの過酷な労働環境や運送会社の苦労を再認識した。

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    2019年03月17日
  • 物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ

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    公開されている統計データを基に物流業界で働く人が置かれている状況が分かってよかった。もう一歩、例えばデータを年代別に見るとか、インタビュー結果を入れるとか、著者独自の切り込んだ分析があると良かった。

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    2019年03月10日