セバスチャン・マラビーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
特に第9章、第13章が最高に面白かった。
ハンズオン支援を一切やらなくなり、あくまで創業者のために投資を行うスタイルがピーター・ティールのファウンダーズ・ファンド。
資本構成の見直しから経営の執行・監督まで幅広く関与し、創業者ではなく会社のためのバリューアップとは全く真逆にスタイルが2000年代に出てきた後、
少しだけアンドリーセン・ホロウィッツにより揺り戻しが起こり、会社のためのバリューアップに力点が置かれるようになった。
よく「VCはバリューアップできるものなんて何もない」という人もいるが、そういう人はまずこの本を読むべき。歴代の著名VCがいかにしてスタートアップを助けてきたがわかる -
Posted by ブクログ
シリコンバレーのローカルビジネス(しかし、波及効果はグローバルに)だったVCが東海岸やロシア系ヘッジファンド系を巻き込み、ファイスブックを始め若き起業家の隆起を招き、中国の別の生態系を生み出し、巨大な潮流を生み出した。結果、ウィーワークやウーバーの暴走を生み、今やAIとシリコンを武器とした国家間競争につながる。VCに対しては未だに賛否両論はあれど終章にあるような善の効果が圧倒的に高いと個人的には考える。例えばモデルナはフラッグシップ・パイオニアリング社が資金提供しなければ存在していなかった可能性が高く、COVID-19の終息は更に長引いた可能性が高い。高速に猛省と猛進を繰り返しながらVCの役割
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Posted by ブクログ
ベンチャーキャピタル興隆期。アーサー・ロック氏から始まりフェアチャイルド・セミコンダクター社から「8人の反逆者」を救出した「解放の資本」としての役割。そして「The Power Law(べき乗)」の本領が発揮されると巻き起こった「資本への反乱」。いまやシリコンバレーひいてはグローバル・スタートアップ業界におけるVCの役割は疑いようもないが、そこに至るまでの変遷が非常に興味深い。VCのネットワーキング力と、それに「NO」を突きつける超グロースの若手起業家たち。行きつ戻りつ螺旋でゆっくりと業界は力を増して拡大していく。孫正義氏が非常識で型破りながら無視し難い要注意人物として登場するのは同じ日本人と
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