「分断社会を超えて」の副題に興味を惹かれて読んだが、「分断」のとらえ方が各論者ごとに違っているか、その定義がないので、全体として統一感がなかった。
また、題名も「資本主義と倫理」となっているが、内容は経済学者が、経済学を好きなゆえに、経済学には限界もあって他の学問分野と協調して倫理も含めて再構築しないといけないけど、やっぱり経済学自体は有用だよね、という確認を遠回しにしてるだけな気もする。
それでも、契約関係から信任関係へという岩井論文や、「幸福」に関して社会関係的資本の必要性を説く内田論文は、参考になった。