石紀美子のレビュー一覧

  • 鉄条網の世界史

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    鉄条網の歴史を通してみる世界史の本。

    前情報もなくタイトルに対する興味だけで買って読みましたが、想像以上に深い。
    胸の悪くなるような描写もありましたが、知らないといけないことだった。読んでよかったです。
    最初は農産物や家畜の為に使われていた鉄条網が、やがて戦争の道具となり、人種や民族で人を隔離するために使われるようになることに、人の悪意というのがいかに強いかが見えるような気がします。

    鉄条網の中と外で、生態系や植生まで大きく変わってしまうというのは初めて知りました。いかに人の手が入ることが自然や動物にとって影響を及ぼすかを思い知ると辛いです。

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    2022年06月29日
  • 鉄条網の世界史

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    鉄条網なんてものは、これまで考えたこともなかったが、鉄条網を通して、農地拡大と自然の変化、戦闘の変化や強制収容所など、様々な歴史上の出来事をこれまでとは違った視点から捉えることができた。また著者は世界各国で様々な仕事をしてきたようで、その体験も組み込まれており、読み物としても面白い。

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    2020年04月14日
  • 鉄条網の世界史

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    今から8年程前に単行本が出版された時に本屋さんで見かけた記憶はあったのですが、それ以来あることを忘れていました。当時は日本史に興味があったのでそれほど惹かれなかったのかもしれません。

    今ではあらゆる歴史に興味を持つ様になったので、変わったタイトルで「鉄条網」の切り口から世界史を解説してある本なのだろうと思い、また文庫化されていたのでネットで取り寄せて読んでみました。

    鉄条網は本来は、自分の農地に野生動物が無断に入って作物を食べない様にという目的で開発されたものですが、時代を経るに連れてさまざまな使われ方がされました。この本を読んで、鉄条網に対する意識が変わったこともありますが、開発者の思い

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    2022年03月20日
  • 鉄条網の世界史

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    ○○の歴史、文化史、世界史といった本はたくさんあるけれど『鉄条網の世界史』というタイトルには、かなり虚をつかれました。いや、まあ何かしら歴史はあるだろうけど、そんな一冊の本になるほどなのか、と。

    鉄条網は元々は、家畜に花壇を荒らされるという妻の悩みに応えた夫が発明したそう。
    それが広まったのはアメリカでの西部開拓時代。時の政府の意向や法律の改正もあり、多くの入植者が西部に訪れ、農地を開拓していった時代。

    広い放牧地を囲い込むため、鉄条網のニーズが西部で増す一方、元々西部で生活をしていた、牧場主やカーボーイと、入植者たちとの対立は激化し……

    広い土地で自由に放牧をしていた元の住人と、鉄条網

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    2020年08月15日