キッシンジャーは1923年、ドイツ生まれ。
ハーバード大学で教鞭を執った後、1969年、ニクソン大統領の国家安全保障問題担当大統領補佐官に任命され、1973 年には国務長官に就任。ソ連や中国などとの数々の重大な交渉に関わった。
キッシンジャーの交渉事例から、例えば、次のような教訓を引き出すことがで
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・ズームアウトとズームインを繰り返す:
自らの戦略の確認(ズームアウト)と、面前の相手の観察(ズームイン)を繰り返しながら、目指す方向に向けて交渉を進める。
・基本的前提を何度も見直す:
交渉のテーマなどについての基本的前提が正しいかどうか、何度も検討、確認する。
・交渉のテーマに精通する:
交渉の分野について十分な知識を持つ。または、その分野に精通した人をチームに加える。
・長期的な視点に立つ:
将来に多大な利益をもたらす合意を達成するために、長期的な視野に立って戦略を考える。
・広角的な見方を取り入れる:
交渉相手だけでなく、広く他の関係者や問題を見渡し、取り込むべき相手や問題を見極める。
・現実主義になる:
合意を得るために最低限必要な条件が整っているかどうか、慎重に評価する。
・交渉の要素を不変と見なさない:
交渉の状況を有利に変えるために、関係者や要素を加えたり除外したりする。
・戦略的に考え、臨機応変に行動する:
交渉の状況に変化が生じた時は、戦略を見直し、臨機応変に行動する。
・表現力を磨く:
言葉を巧みに組み立てたり、あえて曖昧にしたりするなど、状況に応じて表現方法を変える。