坂本勝のレビュー一覧
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こうしてみると、まるで「ファンタジー」なんである。スペクタクルである。
「八俣のオロチ」など、冒険活劇映画に出来そうである。(実はある?)「十戒」が映画として充分に成立するのだから、古事記もいけそうである。
「古事記」のダイジェストと、それを生みだした古代人の世界観について、わかりやすく解説している。
創世の話、アマテラス、黄泉の国、兄のホデリと弟のホヲリの話など、考えてみると、ほとんどの話を知っている。何かの折に読んだり聞いたりしていたのだなあ。
上巻は冒険活劇として充分に面白い。
中・下巻になると、活劇色は減って、トーンが変わる。「歴史」、それも客観的な記録としての歴史ではなく、「古 -
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日本という国の成り立ちはいつからなのか。その根源的な問いに答えるために神の時代の物語は紡がれ、それは変わることのない絶対的過去とされた。本書は古事記の概要、人間と自然との交わりを日本書紀、風土記から読み解く日本神話の入門書である。
君が代で「さざれ石のいわおとなりて」は「巌となりて」であり「岩音」ではない、というのはとりみきの石神伝説で知っていたが、じゃあ巌ってなんだよ!って疑問を持ったのは相当昔の話。
この本で、巌は「岩穂」つまり、岩の先のこと。つまり「さざれ石の岩穂となりて」という言葉になり、まあ長い間ってことだ。ようやっと疑問解消。
古来の人間と自然との接し方が、神話の中でもどの