ドニー・アイカーのレビュー一覧

  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    〈雪崩、吹雪、殺人、放射線被曝、脱獄囚の攻撃、衝撃波または爆発によるショック死、放射性廃棄物による死、UFO、宇宙人、狂暴な熊、異常な冬な竜巻などなど。強烈な密造酒を飲んで、ただちに失明したせいだという説まである。(中略)自称懐疑主義者ですら、この複雑な謎を解明して科学的に説明しようとして、陰謀論や偽情報の網の目にからめとられている。〉

     一九五九年初めの冬、ウラル工科大学の学生とOBによって作られた雪山登山のグループが、出発して十日後の夜に、〈なにかが起こって〉メンバー全員がテントを飛び出し、十キロ半ほど離れた場所でほとんどが服も着ずに異様な状態で死んでいた。リーダーの名前を取って、今では公式に、〈ディアトロフ峠〉とも呼ばれている場所。あそこで、あの日、何が起こったのかを追っていくノンフィクションです。

     数多の陰謀論まで飛び出る事件を調べ直す著者が、丁寧に様々な可能性を排除していきながら、もっとも可能性が高いと思われる考えにたどり着くまでが描かれています。超常現象の可能性を排除する、という姿勢を取りながらも、それを選ぶのはすべてを検討したうえで一番最後だ、と完全に否定はしていないところに真摯さを強く感じました。

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    2025年06月22日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    生存している遺族・関係者への取材、公開されている当時の捜査資料、現地での体験を基に陰謀論に塗れた怪事件の真相に迫る傑作。
    遭難者の日記や写真を基に語られるトレッキング旅行の生き生きとした描写は青春小説のようでもある。

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    2025年01月28日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    初っ端から、ゾゾっとする不可解な9人の遭難者達の発見時の状況。何故?

    ラスト、著者の戦略、シャーロック・ホームズの原則消去法で一つづつ否定されていく...




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    2024年10月08日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    実際に起こった事件に基づいているため、読み進めるうちに強烈な臨場感に引き込まれました。まるでその場にいるかのような緊張感と恐怖が伝わってきます。事件の不可解さや登場人物たちの恐怖がリアルに描かれており、途中で中だるみもなく、一気に読み終えることができました。

    また、物語が最後に向けて徐々に謎が解かれていく様子が非常に巧みに構成されており、最終的にしっかりとした結論が示されるのが良かったです。読後には、事件の謎に対する納得感と、余韻が心に残りました。

    不気味さや謎解きの要素が好きな方には、ぜひおすすめしたい一冊です。

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    2024年08月15日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    やはり映画作家だからなのか、構成がとてもうまくてパーティーの行程を追体験するような感覚になる。資料写真も多く、彼らの人となりの描写も詳細で、アルバムを見ながら話を聞いているよう。
    パーティの行程と当時の捜索の様子と現代の調査が入れ替わり立ち替わり語られていく。著者の生活や、アメリカンジョークというか、ふきんし…陽気さが滲むので、凄惨さの割には暗く沈み込まない。
    結末は冒頭に記されているのだが、旅は始まりから不穏。大学生の中に大人が闖入。何と言っても放射性物質の検出が否が応でも国家的な背景を感じさせる。おまけに多数の光球の目撃情報、現地の少数民族、不可解な軍の態度。怪しみだしたらどうとでも言えてしまう。確かなのは9人の若者が無惨な亡くなり方をしていたという事実だけ。
    陰謀論からムー的推理からあらゆる推測が産まれていたにも関わらず、彼らの行程を季節を合わせて実際になぞった人はアメリカ人であるドニーだけだった。これが一番偉いと思う。産まれたばかりの息子を置いていってはいるが。
    結果と憶測ばかりの情報から真実を取り出す篩は、現場。『サガレン』でも感じた感動をまた得られて嬉しい。現代でなければ分からなかった犯人。自然の脅威を改めて感じた。
    極限状態での正体不明の轟音と苦痛。どんなにか恐ろしかっただろう。図らずもイヴァノフの「未知の不可抗力」という表現がこの事故を最もよく表していた。分からないなりに見抜いていたのはさすが捜査官の眼だと思う。

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    2024年04月10日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    1959年1月、ロシア西部ウラル山脈の一帯で起きた遭難事故の真相を地道な調査で解き明かしたドキュメンタリー。ディアトロフ峠事件と呼ばれている。真冬のウラル山脈に学生登山部9名が入山後消息を断つ。1ヶ月後全員の死亡が確認された。その死に様が異様で凄惨なであったため、未解決遭難怪死事件として知られるようになる。氷点下の雪山のテントから1キロ以上離れた場所で発見された死体は、衣服や靴はなく、頭蓋骨折したものや、舌を喪失したもの、遺体から異常な濃度の放射能が検出されていた。最終事故報告書には「未知の不可抗力によって死亡」との記載で終わっている。ソビエト連邦時代に起こった未解決事件をアメリカ人である著者が真相を描いた傑作ノンフィクション。
    当時の学生がたどった状況を資料から読み解くパート、捜索隊がたどった状況を読み解くパート、現代著者が現場を訪れ調査をしていくパートが、交互に配置され真相を解明していくスタイル。
    以下真相にも触れます。


    初めて目にする「カルマン渦」「超低周波音」という言葉。特殊な地形で、ある条件が重なると発生する自然現象なのだそうだ。記憶の片隅に置いておき、気象現象について興味を持った時に深掘りしたい。
    カルマン渦列:ハンガリーの物理学者セオドア・フォン・カルマンにちなんで名付けられた現象。液体にも気体にも適用される流体力学分野の現象。

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    2024年02月04日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ドニー・アイカー『死に山 世界一不気味な遭難事件《ディアトロフ峠事件》の真相』河出文庫。

    1週間の海外出張で、なかなか読書が捗らなかった。4日も掛かってようやく読み終えた。

    テレビなどでも紹介された『ディアトロフ峠事件』の真相に迫るノンフィクションである。

    遭難した9人の若者たちの視点と事故現場と遺体を発見した捜索隊の視点、事件の真相を明らかにしようと関係者へのヒアリングを行い、事件現場まで赴いた著者の視点とが交互に描かれる。

    旧ソ連時代の状況や様々な制約の中で、過酷なトレッキングに挑戦した若者たちの様子、事故後の混乱などがリアルに描かれる。


    冷戦下のソ連、1959年にウラル山脈でウラル工科大学の学生を中心とした9人の若者が犠牲になった謎多き遭難事件。当時はKGBによる情報統制や様々な憶測により『未知の不可抗力』として片付けられた。

    著者は50年以上前に起きたこの事件を明らかにしようと多くの関係者へのヒアリングを行い、事故現場の調査に向かう。

    そして、明らかになった事故の真相とは……

    定価1,210円
    ★★★★★

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    2023年10月20日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    雪山において若者が異常行動で全滅する。謎に包まれたディアトロフ峠事件の調査とその経緯・筆者なりの結論を出すまでの過程を主観的目線を通して読み進めていく。
    最終的な結論については検証しようもないので話1/4程度に聞くことにするのですが、ロシアでこういった調査を行うことの独特さ、ならびに当時・現在国の様子を垣間見える本として読む価値は十分にあると考えます。

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    2026年02月14日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    うわー、面白かった。
    最初からぐいぐいと読ませる。
    あまりにも不可解すぎる話に引き込まれた。
    現代の作者が謎を追う章と、亡くなった学生の当時の話と交互に話が進むので、妙にリアルだった。
    謎がとけるのか、彼らがなぜあんな死に方をしなければならなかったか、なぜ安全なテントから出てしまったのか気になって気になって仕方がなった。
    結果は本書での答えが正しいのかはわからないけど、なるほどとなんだかとても不幸な事故と思って切なかった。

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    2024年11月04日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    これで解決されたような口ぶりのレビューも多いが、あくまで帰結しているのは「可能性の一つ」でしかない。

    「カルマン渦」「超低周波音」が発生した可能性はあるかもしれないが、本当にそれが起きたのかは、また別だ。最後の一枚に写りこんでいた「光球」が何だったのかもはっきりしていない。

    私はたっぷり…というほどではないが、冬山登山の経験はある。
    厳冬期の八ヶ岳、初冬の鹿島槍ヶ岳など、かなりの暴風と山鳴りに一晩中悩まされたこともある。そういったことから色々と疑問に思う。
    ・カルマン渦や超低周波音が起きたとしても、トレッキングの経験豊富なパーティが、たった一晩の数時間の出来事で発狂したようにテントを飛び出すだろうか? 欧米で超低周波音の公害が問題視されているが、それは中長期的な影響による健康被害でたった一晩で起きたものによる…ということはない。
    私も誰もいない場所でテントを張り、風速が強まった深夜、あるわけのないブーンという機械音が聞こえて、なんだろう?と外を確認したことがある。だがパニックになって飛び出すことはなかった。おそらく風のうねりからそういう音に聞こえてしまったわけだが、彼らもそういう経験はあったのではないだろうか?
    ・カルマン渦でテントが潰れた説もあるが、テントを中から切り裂いたためその後の降雪でテンションがかからなくなったからではないだろうか。雪山をやる人なら、幕営地を掘り下げて雪の壁を作り、風よけとすることは普通。そのためテントが半ば埋もれていたのはうなずける。また、この状況で低周波音がテントに響くのだろうか?雪にぶつかり吸収されはしないだろうか?
    ・当時のブーツは履きにくく、また時間がかかる形状だったのだろうか?
    慌てて飛び出すにしても、雪山で靴を履かないで飛び出すことなど登山経験のあるものなら到底信じられないことだ。靴はテント内に整然と並んでいたというから、靴をひっつかんでいく、またはつかもうとする努力すらしてないのが気になる。

    幕営するときは雪崩が起きないかどうかをまず最初に考える。また、メンバーの多くが死亡したのは午後8時前後とのこと。雪崩は日中、太陽によって暖められて融雪する事により起きることが殆どなので、夜に氷点下で雪が締まった状態て、雪崩がくる!とパニックになることがあるだろうか?
    しかも、夕食は6-7時の間で、ルステムの遺体から見つかった時計は8時45分を指していたことから、テントを飛び出したときに、まだ就寝していなかった可能性が高い。覚醒していた状態で、不穏な音を察知すれば、まず周囲を確認するのでは…。

    この本では言及されていないが、ディアトロフの腕時計は午前5時31分で止まっており、彼はテントの方に向かって倒れていたということが判明している。当時の時計の精度はわからないが、彼は存命時間が一番長かっただろうと思う。
    となると、もしかしてテントに近い順に倒れていた彼とジーナは、先に飛び出したメンバーを追うかどうか迷っていて、遅れて探しに出たのだろうか? しかし、それであればブーツを履く余裕はあったはずなのだ。

    また、気になるのは遺体発見のときの損傷の状態がはっきり書かれていないことだ。
    リュダだけ舌が無くなっていたのは、彼女の口だけ開いていたからなのか?

    空中に飛んだ「光球」の光線で、飛行物体が墜落してくる?と驚き、飛び出したというシチュエーションも考えられるかもしれない。
    面白いのは、唯一途中離脱したユーディンが「当局による脅しで殺された」と考えていることだ。当時の社会や政治を肌で知っている人がそのように感じているのなら、その線は消さないほうがいいのかもしれない。
    この本を読んで、私の中ではますます疑問が膨らんでしまった。

    とはいえ当時のソ連の様子や、ソ連の大学生の意外ともいえる情熱さ、マンシ族などなど知らないことが多く、筆者の体験を追体験できて、内容は面白かった。

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    2024年03月03日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    嗚呼、雪山…
    雪山に、憧れている。とてつもなく。なんというか、本当に恋焦がれている。雪の降らない場所に住み、山登り…高尾山、登山って言っても、いいのかな…という、このわたくし、わたくしは…雪山に…とてつもなく…恋慕の情を抱いている…。それは、そう…これもすべて…………闇の左手…嗚呼、惑星"冬"…

    という不純な動機で読み始めた本書。先に読んだ家族がニヨニヨしながら、読んだ?読んだ?と待っていた。やっと、読み終わりました。(一ヶ月くらいダラダラ,寝しなに読んでいた)なんとまあ…。

    アンタははやく、孤高の人を読みなさい。と言われたので、雪山読書を計画中。

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    2024年01月22日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    時系列が遭難時、捜索時、作者による調査時(現代)が交互に書かれていくが、描写がうまく引き込まれる内容。最近山岳遭難に興味があり、この事件のことも気にはなっていたが、そういう理由だったのかと結論もなるほど!と思え一読してよかったという感じ。

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    2024年01月17日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    「死に山」という強烈なインパクトのあるタイトルと、ノンフィクション、未解決事件、という3点で購入を即決。

    「ディアトロフ峠事件」
    本書を読むまで恥ずかしながら存じ上げなかった事件だったが、Wikipediaやあらすじだけをかいつまんだだけでも実に興味深い事件。
    いろんな場所でささやかれてる数多の説を、一つずつ検証しながら、筆者は実際にその死に山の現場まで行ってしまう。

    事件が起きたのはロシア(旧ソ連)であるが、なにかに取り憑かれたように真相に迫っていく筆者はアメリカ人という面白さがまずある。
    なぜアメリカ人の君がこの事件を?と何度も聞かれるし言葉の壁ももちろんあるが、彼自身も、わからないが駆り立てられる、という衝動だけで挑んでいく。その過程を見せてもらえるだけで、かなりのドキドキハラハラ感がある。

    ただ実際は、内容自体に浮き沈みが激しいものではなく、淡々と筆者が見た事実や見解が述べられている現代の章と、ディアトロフ一行の日記や写真や周囲への聞き込みを頼りに、当時を現実に近いかたちで足取りを追う章と、が交互になっていている構成。
    半世紀ほど前の未解決事件がすっと解決するわけももちろんないが、一瞬で今世と半世紀前へ行ったり来たりし、歴史の旅をしているようでさくさくと読み進められた。

    なにかわからいある種呪いのようなもので調べ尽くした筆者がたどり着いた真相は、一見、拍子抜けするようなものなのだが、納得感も、かなりあるように思う。
    最終報告書がそもそも「未知の不可抗力によって死亡」とされてしまったこの怪奇な事件を、不気味な遭難事故、で片付けず、噂話やオカルトだけでもりあがらず、これだけ手を尽くして、調べ尽くした人がどれだけいるのだろうか。

    ラストの章の、
    筆者の真相をもとに書かれた、ディアトロフ一行の最後の一日の描写が、そうであってほしいと思うような、そしてこの事件に真摯に向き合った筆者から彼らへの敬意も垣間見える描かれ方になっていて、とてもよかった。

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    2024年01月06日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    「ディアトロフ峠事件」。1959年、冷戦下のソビエトで起こった未解決遭難怪死事件。氷点下の雪山、テントから離れた地点で登山チーム9名の遺体が発見された。皆衣服や靴を脱ぎ、頭蓋骨や肋骨を骨折する重傷。遺体からは高濃度の放射能が検出。最終報告書には、「未知の不可抗力によって死亡」と記された。
    ディアトロフ峠事件の全貌と真相を描くノンフィクション。


    若く、友情と幸福に満ちていた経験豊富なトレッカーたちは、なぜ遭難し異常な状況で死亡することとなったのか?
    おそらく世界でも1,2を争うほど有名な遭難事故、「ディアトロフ峠事件」の真相に迫るノンフィクション小説です。
    正確には、遭難したトレッカーたちの様子、その後出された捜索隊たちの様子、事件の取材をする作者の記録が代わる代わる語られる形式ですので、厳密にノンフィクションとは言い難いのかもしれませんが、事件当時のトレッカーたちの様子なども日誌や病気で途中で引き返したグループ唯一の生存者の話などをもとにして推定・補完したものとなっています。

    旅の途中でトレッカーたちが撮った写真が何枚も載っており、それがまた普通の仲良し大学生グループのように笑いあったりはしゃいだりしている写真ばかりなのが悲しい。あったこともないのに、彼らの間に確かにある友情が見えるようです。

    実際に事件が起こった現地に行ったり、関係者から話を聞いたりとかなり詳細に調べている印象ですし、作者さんがその結果出した一応の結論(真相)も語られていますが、それでも実際の所真実がどうだったのかは分かりません。事実、本作(の単行本)出版後の2021年に、小規模な表層雪崩が事件の原因だとする論文もでています。
    それでも、明らかになった情報や出された結論が、少しでも遺族の方の心のよすがになればと願わずにいられませんでした。

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    2023年12月05日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    1959年2月、ソ連で起きた学生たちの謎の冬山遭難事件。冬山のトレッキングには慣れている9人の学生が遭難した。全員がテントの外で、暖かい衣服や靴も履かずにバラバラな場所で遺体で見つかった。直接の死因は低体温症がほとんどなのだが、なぜベテランの学生たちが冬山の戸外で防寒もせずにいたのか…?
    2012年、米国人の作者は、この事件の真相を求めて舞台となったロシアの山を訪れる。

    学生たちが冬山の夜にテントの外へ飛び出した原因は、事件当時ではわからなかった気象現象が原因だった。まさに、事実は小説より奇なり、であった。

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    2025年06月07日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    前半は登場人物たちの名前が長くなかなか覚えられず読み進められなかったが、後半からぐいぐいと惹きつけられていった。丁寧に丹念に取材された結果、導かれた一つの説。9人の行動がありありと目に浮かぶ描写。

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    2024年06月10日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ディアトロフ峠事件の真相に迫るドキュメンタリー。
    何故、9人のトラッカーはマイナス30度の山中でテントを捨て、服もまともに着けず靴も履かずに死んでいたのか。
    軍による陰謀説が囁かれる中、著者は科学的に原因を調べる。3.7

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    2024年04月29日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    単行本が出たときから気になっていて、やっと読めた。
    気になりだしたらとことん調べずにはいられない人の手による誠実な記録でありました。
    旧ソ連というだけで、何やら陰謀めいたものを勝手に想像していたことを反省。

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    2024年04月21日
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

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    ネタバレ

    写真が時折掲載されてることもあり、リアリティがあった。現代の大学生と変わらない、ありのままの様子も伝わってきて、現実に起こったことなんだと改めて感じた。
    事故の原因として著書が結論付けていることは、すっと腑に落ちたわけではなかったが、不可抗力で本当どうにもならないことが起こることも現実にあるのだと感じた。
    多くのご遺族が事故の真実を知ることなく、この世を去られてしまったということが辛い。

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    2024年01月14日