鈴木隆美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近ジェンダーや環境の性格形成への影響、その時代変化など知りたいと思ってたので、恋愛制度の変化というより、価値観の違いに興味をもって読んだ。図書室で発掘。
やはり時代、場所によって恋愛、また結婚の制度は様々であり、その「型」にはまって人間は生きている。
恋愛=結婚ではないし、恋愛に肉体的欲望を結びつけなかったり、過去に同性愛が推奨されたりした世界もあった。
戦国時代なのか、貴族社会なのか、政策によって求められる人々の考え方は変わる。
私の価値観は今私が生きている現代日本の「型」である。
他の時代や国の価値観を否定しても、それは自分がその世界に生きていたら当たり前の価値観である。
身近な人々の -
Posted by ブクログ
今の日本の恋愛制度がいかに西欧の過去の恋愛観に影響され、そのごった煮になっているかということを歴史的に辿った本。
「ロマンティックラブ」「浮気はいけない」「レディーファースト」といった概念は江戸時代までの日本では見られず、明治以降に西欧から輸入された中世宮廷恋愛やロマン主義的な価値観に影響されたものだ。
それまでの日本は「農村では盆踊りで乱交」「夜這いでできた誰の子かわからん」「できた子どもを村のみんなで育てる」「村にはおばさんが性の指南役をしていて、若者の筆下ろしを手伝う習慣がある」みたいなことが当たり前で、明治以降の文明開花によって「なんて野蛮な。なんて恥ずかしい。これはヨーロッパの人 -
Posted by ブクログ
恋愛・セックスの文学史。ってな感じ。類書がないのでとてもえらい。
まあこうなるだろうな、っていう並び。オウィディウスやカペラーヌスの内容とか新書レベルで紹介してるのははじめてちゃうかな。どれくらい本気なのかわからんけど、がんばってほしい。小谷野先生とかに対してはリファレンスするべきじゃないかな。文献リストは項目ごとの脚注みたいな形で、リストはなくて見通しがわるい。でもこれでかなりこの分野の理解が進むね。偉い。
検討中。うしろの方はすこし問題があるように思う。
というか、なんでもかんでも「似たようなもの」になってしまう。それでいいのだろうか。