高木凛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前『ナツコ 沖縄密貿易の女王』(奥野修司著、文春文庫)という本を読んだときに、この本のことも知ったはず。ようやく読めた。
敏子もナツコも戦前・戦中もたくましく、さらに戦後の混乱期をたくましく生きた、まさに女傑というべき人たち。こういう女性を輩出するっていうところがいかにも沖縄っぽい感じがする。
もっと、言動の端々まで沖縄独立を訴えていたのかと思っていたけどそうではなく、いわば市民運動的な言動でそれを訴える人ではなく、自ら沖縄に自活できる産業を興そうと頑ななまでに頑張った人だったという印象。
著者はルポ作家とかいうわけでないせいか、文章にはちょっとこなれていない感じのところもあるけど、敏子の奔 -
Posted by ブクログ
1915年沖縄県糸満市生まれ。9歳で魚売りを始め、10代で南洋にわたっては黒檀のステッキなどを仕入れてくるようになる。19歳で結婚。やがて戦争がはじまり鹿児島に疎開するが、戦後まもなく福岡で漁業団を結成し、海の女王と呼ばれるようになる。しかし4年後、敏子の得意とする沖縄式漁法は禁止され失業。
その後、家を担保に入れてシンガポールの華僑と手を組み、水産会社を立ち上げるも、華僑の手口にやられ、再び失業。シンガポールで無一文になってしまう。
しかしここでくたばらないのが照屋敏子。シンガポールから持ち帰ったワニ皮バッグ3点をもとに商売をはじめ、「クロコデールストア」を設立。43歳。それが大当たりし