牧野邦昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
太平洋戦争開戦の可否を、経済・国力の観点から調査した秋丸機関を主人公として書かれている。報告書の内容が曖昧な表現であったため、開戦しても勝てる一縷の望みがあるとすがってしまったようだ。翻って見れば、世界における日本の地位が脅かされていた時期で、最高に切羽詰まって開戦せざるを得なかったと考えるのが妥当であろう。
報告書の有無を問わず、日米開戦は不可避であったのだろう。なぜなら今日における対北朝鮮、対北ベトナム、対イラク戦争を見ても、アメリカの謀略・戦略は明確で、どの国相手でも良いが戦争をしたかったのは明らかである。その相手が、その時はちょうど日本だったと言うだけだ。第二次大戦の一部分ではあるが