斉藤詠一のレビュー一覧

  • 環境省武装機動隊EDRA

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    近未来SF
    気候変動により窮地に立った人類は人命より環境保護を優先する世界に
    普遍的な正義はあるのか?
    多数派の意見に同調しているだけでは?
    自分の正義を押し付けてるだけでは?
    今の社会で表立って言えない筆者の思いが伝わって来る感じがする

    小泉さんか誰かが言ってた「○○ナチズム」
    環境だけではない…多様性とか…

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    2023年06月09日
  • 一千億のif

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    認知症が疑われる曾祖母に託された、
    「戦地から持ち帰った大事なもの」をめぐり、
    大学の仮想歴史研究の「有賀研」が正体を追う。

    もしも、戦争が1945年に終わってなかったら、日本はどうなっていたか・・・
    恐ろしいifの世界があったかも。

    秘密が少しずつ解明しながら、徐々に人類史、国際問題に広がっていく。命を狙われることにも!

    ミステリーとハードボイルドを合わせたような、どきどきハラハラで一気読み。
    ユニークな登場人物にクスッとなりほっとする場面も。

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    2022年09月25日
  • 到達不能極

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    2018年、突然の電波障害で南極に不時着した遊覧飛行中だったチャーター機。基地との連絡が取れなくなった南極観測隊。そして1945年、戦時下の兵士たちに下された極秘の指令。現在と過去が交互に語られ、見えてくるものは……。圧巻の舞台設定とスケールで描く江戸川乱歩賞受賞作。

    この話の最大の謎は、2018年の電波障害と、1945年の戦時下の指令がどうつながるのか、というところなのですが、その謎が明かされるまでの各時代の描写がまず読ませる。
    2018年では南極のリアルな描写が見もの。知識的な面はもちろんなのですが、食料や燃料を求め、今は使われていない基地へ向かう描写の迫力はかなりのもの。冒険小説として

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    2021年03月07日
  • 環境省武装機動隊EDRA

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    地球温暖化による“大異変“とそれに続く“異変戦争”更には過去のウイルス。安生正さんを彷彿とさせるパニック小説。一気読みしてしまった。そう遠くない近未来に現実に起きそう。「絶対の正義なんてもんはない」そう。人の数だけそれぞれの正義があるけど、結局は力のある人の正義しか…。

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    2023年08月11日
  • クメールの瞳

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    ネタバレ

    面白かった。
    ただ異国の遺物を探し出す長い旅の話かなと思ったら、遺されたヒントを元に故人が辿った道筋を辿る冒険譚。過去と未来を行き来する話と、全て繋がった時の爽快感が素晴らしかった。オタクの知識はやはり凄い。。恩師の言葉や思い出、遺物を元に受け継がれる想い等、人が亡くなっても受け継がれるものがある事に心が温まった。
    前後編で話が膨れそうなのに1巻でサック読める綺麗にまとまった話だった。

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    2023年07月09日
  • レーテーの大河

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    あるある。北海道でなく新潟へのロシア侵攻に備えて…。満州起点にオリンピックまで、風呂敷広がりすぎた所へ“点と線”。大河ドラマみたいで楽しめたが、推理ついていけない部分も…。「ごく一部の者が民衆を騙し利益を吸い上げる構図が変わることなく続いている」“レーテー”忘却の意味だったんだ。参院選投票日の今日、この国のみんなが、またしても無意識のうちに河の水飲もうとしているんだろうなぁ…。

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    2022年07月11日
  • レーテーの大河

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    今回の斉藤さんは割かしいつもより重め。
    もちろんミステリーとお馴染みのラブロマンスはあるのだけど、ちょっとその結末がいつもより切なめ。

    終戦間近の朝鮮で、
    その時その場に居た日本軍の若者のおかげで、
    なんとか朝鮮から脱出し、子供3人が戦後を生き抜いて大人になった所から話は始まる。
    戦後の東京。
    オリンピック開催まであと1年の日本で、
    現金輸送電車の担当職員が死体となって発見される。
    同時期米兵の指示の元、ある荷物を運ぶよう秘密裏に依頼される自衛隊員。

    過去の辛い思いは忘れ去り、
    綺麗な思い出だけを残して未来に伝えていく。
    それがいい事なのか今一度考えさせられた。

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    2022年06月03日
  • 到達不能極

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    冒険&SF。
    南極はとにかく謎な事が多く、それだけでワクワクする。
    本書は現代で南極を探索するパートと過去の戦中時代に南極にいた部隊の2つの話が交差して進んでいく。

    戦時中に南極である研究が進められていたのだが、
    それが本当にありそうなのだ。
    現代ではもう使われていそうな気がする。

    何もかもが凍ってしまう南極、とても魅力を感じるけれど行きたくはないな…。

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    2022年05月16日
  • 到達不能極

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    スケール感の大きい作品を読みたいと思っていたところで出会い、楽しく読めた。
    欲を言えばアクションシーンの描写をもう少し描き込んで欲しかった。
    併録されている間氷期も本編では詳しく語られなかった部分か描かれていて良かった。

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    2021年08月04日
  • パスファインダー・カイト

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    速水櫂人は自然保護の活動をしている月読記念財団に再就職した。自然保護NGOの月読財団は旧華族の月夜見家が私財をなげうって設立した。イベントを主催し、自然の保護を訴えている。
    嫌われているらしい氷室専務の口利きで採用された櫂人は瑞光物産の社有林での社員の自然観察会を担当させられ瑞光物産の情報を探るよう命ぜられていた。
    櫂人は元空自の救難員の経験を活かし目立たないように調査を進めていった。

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    2023年12月04日
  • 環境省武装機動隊EDRA

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    想定以上で温暖化が加速した近未来で、環境保護・自然保護こそが最優先の社会正義になった世界が舞台。導入からの舞台設定の件までは良かったが、そこからのミステリーのプロットには全然興趣を感じなかった。大きく構えて尻すぼみになった印象。設定はいいんだけどなあ。

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    2023年08月29日
  • 到達不能極

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    南極に最近行った知り合いがいる。死ぬまでに富士山登頂したいとよく言うが南極も面白そうだが本書を読むととてもじゃない感じがする。
    発送はとても面白いし、SFとして読むなら楽しめる。

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    2023年08月04日
  • 環境省武装機動隊EDRA

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    温室効果で海面上昇して関東地方とか沿岸部から荒川沿いの埼玉辺り、千葉浦安の例の施設も人口の山を残して水没しちゃった10数年後の近未来が舞台。こんな世界になったのは環境破壊したからだからと、環境を守ることが第一義となった世界で、その取り締まりを行う実行部隊、環境省管轄のEDRAが今作の舞台となる(説明長い)。
    設定は武器内容や地理情報含めてリアルだが、ゴリゴリヘビー一辺倒ではなく、部隊の若者らの他愛もない会話もあったりで、それだけにリアリティが強調されている。パトレイバーな雰囲気というと伝わりやすいかもしれない。
    が、謎が謎呼ぶ伏線張りが続く前半はかなりかったるく、話があちゃこちゃに飛ぶ感じでな

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    2023年07月25日
  • 環境省武装機動隊EDRA

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    ネタバレ

    現実のロシアウクライナの戦争から地球規模の大規模災害が起こって、自然環境の保護こそが最優先になったif世界のお話。

    なんかちょっと・・・設定はなかなかに興味深かったんですが、内容があんまりあわなかったかな。ミリタリー的な描写が細かいわりに犯人たちの描写が最後までかなり少なめだった印象。名前だけでてきたモブくらいのキャラクターが実は犯人でこんなことを考えてこんなことを企てて・・みたいなことがラスト付近で急に語られて面喰いました。
    最後、海に飛び込んで助かりましたというのも・・・とんでもない威力の爆弾みたいに思ったんだけどそれくらいでほとんど無傷なんだ・・・と。

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    2023年07月24日
  • クメールの瞳

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    北斗は、「預けたい物がある。」と恩師から電話で告げられた。数日後、その恩師が不審死を遂げる。
    クメールの遺跡から持ち出された秘宝が、フランス軍人によって、幕末の日本に持ち込まれた。
    恩師の不審死とクメールの秘宝が繋がった時、秘宝の恐るべき機能が明らかになる。
    久しぶりの冒険小説は、やはり面白い。

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    2023年07月22日
  • 環境省武装機動隊EDRA

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    「環境は人命に勝るんだ!」
    環境省武装機動隊というパワーワード。
    色々と突っ込みどころはありますが、細かいことは気にしない。映像作品ならおもしろそう。

    私権を制限してでも…
    少数の犠牲で済むならば…
    環境を守るための行動は正義なのか?
    それとも平等な権利の名のもとに滅びるのか。
    これは今日においても通じる課題。

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    2023年07月15日
  • レーテーの大河

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    134藤原ていさんの流れる星は生きている、を思い出した。満州国の棄民は軍が原因。右とか左とか色々あるけど、戦争はしたらあかんね。強硬な意見の方が勇ましいけど、国民が不幸になる選択は間違っている。だっておじいさんは最前線に行かないでしょう。

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    2022年10月20日
  • 一千億のif

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    歴史に“もしはない”が決まりだけど、大胆に「歴史は無数のifで成り立っている」からスタート。「過去に生きた多くの無名の人それぞれに人生の選択肢があった。その果てに我々が生きているともいえるが…」仮想歴史学。面白い発想だけど、いま世界で起きていること見てると、人間はまったく歴史に学ばないことが、はっきりしてしまった。トホホ

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    2022年10月09日
  • 到達不能極

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    南極大陸を部隊にしたSF小説。
    第二次世界大戦と現代の2つの時代の話が交互に進んでいく。南極大陸に秘密基地を建設し、そこで昨今のAIに相当する技術を軍事目的に開発していたという設定。詳細は記載しないが、エンタテイメントとしては問題ない範囲で、スムーズに腹落ちしながら読み進めることができる。
    南極探検隊の話の中で、頻繁に「しらせ」の名前がでるため、その存在だけは知っていたが、軍に所属するいわゆる軍艦であることを初めて知った。

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    2022年06月30日
  • レーテーの大河

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    戦時中の満州が題材の一つになっていますが、内容にあまり壮絶さはありませんでした。鉄道ミステリとして楽しめます。

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    2022年06月12日