斉藤詠一のレビュー一覧
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温室効果で海面上昇して関東地方とか沿岸部から荒川沿いの埼玉辺り、千葉浦安の例の施設も人口の山を残して水没しちゃった10数年後の近未来が舞台。こんな世界になったのは環境破壊したからだからと、環境を守ることが第一義となった世界で、その取り締まりを行う実行部隊、環境省管轄のEDRAが今作の舞台となる(説明長い)。
設定は武器内容や地理情報含めてリアルだが、ゴリゴリヘビー一辺倒ではなく、部隊の若者らの他愛もない会話もあったりで、それだけにリアリティが強調されている。パトレイバーな雰囲気というと伝わりやすいかもしれない。
が、謎が謎呼ぶ伏線張りが続く前半はかなりかったるく、話があちゃこちゃに飛ぶ感じでな -
Posted by ブクログ
ネタバレ現実のロシアウクライナの戦争から地球規模の大規模災害が起こって、自然環境の保護こそが最優先になったif世界のお話。
なんかちょっと・・・設定はなかなかに興味深かったんですが、内容があんまりあわなかったかな。ミリタリー的な描写が細かいわりに犯人たちの描写が最後までかなり少なめだった印象。名前だけでてきたモブくらいのキャラクターが実は犯人でこんなことを考えてこんなことを企てて・・みたいなことがラスト付近で急に語られて面喰いました。
最後、海に飛び込んで助かりましたというのも・・・とんでもない威力の爆弾みたいに思ったんだけどそれくらいでほとんど無傷なんだ・・・と。 -
Posted by ブクログ
斉藤詠一『到達不能極』講談社文庫。
第64回江戸川乱歩賞受賞作。
2018年の南極大陸と1945年のペナン島の日本陸軍とを交互に描きながら、南極大陸の『到達不能極』の謎を描いたSFミステリー小説。期待を大きく裏切る凡作だった。そして、ついでに収録された表題作のスピンオフ『間氷期』も、さらに傷口を広げたばかりという有り様。この種の小説の場合、決定的な何かを描かないと迫力が出て来ない。
2018年に南極大陸を遊覧中に通信障害とシステムダウンで不時着を余儀無くされたチャーター機。チャーター機に乗っていたツアーコンダクターの望月拓海は、アメリカ海軍特殊部隊のランディ・ベイカーと共に物資を求め、『