デイヴィッド・ライクのレビュー一覧

  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    おもろいのはおもろいんだけどとにかく長い。
    そしてムズい。不眠症の方は是非お試しを。

    訳者あとがきからパクります(堂々)
    「第一部は人類の歴史解明になぜDNA解析が威力を発揮するのかを説明、第二部では古代の集団による大規模な移動や混ざり合いで今日の世界各地の集団が今の姿になったことを明らかにしていく、第三部ではDNA解析の社会的個人的意味、従来の定説を覆す圧倒的な威力に触れる。」とあります。

    なんのことや分からんですよねぇ。

    私なりの解釈としては「人類なんて皆んな雑種なんだし人種とか◯◯人はどうとか訳の分からんこと言うな!でもまぁそれぞれ差はあるにはあるけどあんま気にすんな。要は個人個人

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    2025年04月24日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    面白いです!
    初等中等教育ではおそわることがまだない、人類史の最新の知見が述べられています。文字としては記録が残っていない「神話」の時代をDNA分析で探究するという興奮の試み。
    印象的であったのは、インドの成り立ちと、ストーンヘンジへの推察。
    発行から時間を経ているので、その後の研究成果を反映した改訂版を期待します。
    通しで全編を丁寧に読むのは時間を要するので、忙しい方は、興味を抱く章だけを読むことがおすすめ。

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    2022年02月20日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    現世人類とネアンデルタール人が交雑していたというのは現代では有名な話だが、それを明らかにしたのは「古代DNA分析」という研究分野。その第一人者である著者が、古代DNA分析の仕組み、ヨーロッパ、インド、アメリカ、アジア、アフリカの各地域に住む人々の由来に関する最新の仮説、そして集団間の遺伝的差異(優劣)という極めてセンシティブな問題に対してどう向き合うべきかを論じる一冊。

    人類が進化の樹形図のように枝分れして進化してきたという直感は実は誤りであり、現世人類を含む様々な人類がお互いに交雑を繰り返して現世人類に至っているという。「集団間の実質的な差異の発見という避けられない未来への正しい対処は、差

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    2020年07月04日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    凄かった。
    しっかりとした検証に裏打ちされた事細かなデータを自分のような一般の人にとても分かりやすく提示してくれる。
    歴史や人種を形だけなぞるよりこういう本がもっと増えることを祈りたい。
    その上で、じゃあ自分は何ができるんだろうと考えさせられた。

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    2020年02月10日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    しばらく前に、ミトコンドリアイブという説が流行ったことがあった。それは、ミトコンドリアの遺伝子のみに着目した系統樹であったが、これは全DNAを対象とした人類の遺伝的変遷の研究における今日の到達点を書いたものである。
    ミトコンドリアイブほど有名にならないのは、分かり易い結論を避けているためだろう。現生人類にも、若干のネアンデルタール人DNAが受け継がれているとか、単純なアフリカ起源説ーアフリカを出た現生人類の祖先がそれぞれの地域に散らばって独立して発展したーを否定するなど、それなりに影響のある説を提示している。
    DNA解析による人類史の研究はまだ始まって間がなく、サンプル数も手法も限られている。

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    2020年01月05日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    旧人類と現生人類の交雑について知りたかったのだが、
    ついていけなかった。
    科学的な説明が難しいというではなく、
    仮説を組み立てている論理展開に。

    そして、自分が興味があったのは、
    DNAが明らかにする人類の移動や交雑ではなく、
    もっと文化的な交雑だったことに気が付いた。

    カーストとジャーティという制度によって、
    特定の集団内でしか結婚できなかったインドが、
    遺伝学にとって重要な意味を持つのには、
    ちょっと複雑な気持ちになった。
    そして、アシュケナージュ系ユダヤ人社会では、
    遺伝的に潜性遺伝病(以前の劣性遺伝子が引き起こす病気)を内包しているがゆえに、
    高校生の遺伝子を調べてから、お見合いさ

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    2019年02月10日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    ライフハックに出てきた科学者の本。
    ネアンデルタール人、デニソワ人のdnaはアフリカの祖先の系統の人たち以外みな2パーセントくらい持っている。ゲノムで明らかになってきたことの最前線を教えてくれる。

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    2024年10月15日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    古代人DNAの解析から旧人類、現生人類の混ざり合いの流れが分かる。集団における人種の混ざりあいの性的バイアス(男性のDNA)、人種に残るDNAの違い等は納得できる。全般に詳しすぎて疲れた。▼P288日本人について;何万年にもわたって狩猟採集民であり、2300年前ごろにアジア本土起源の農業が始まる。斎藤成也の現代日本人のモデルは、現代朝鮮人と関連のある集団(農耕民、弥生人?)とアイヌに関連のある集団(狩猟採集民、縄文人?)の混じり合い。農耕民が80%、狩猟採集民が20%で、混じり合いの平均の時期は1600年前ごろの古墳時代。狩猟採集民と農耕民との間の社会的な障壁の打破に何百年も要した。

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    2019年11月16日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    日本では人類学、考古学は文系に属するけど、多く海外では理系に属する。データの解析、地質や年代の測定など、学際的な知識が求められるからだ。そんなわけで日本の考古学の学徒だった自分には、少々難しい内容だった。地理感がつかめず、何より方法論がよくわからない。星3つの評価は内容の問題ではなく、多分に自分の知識不足に原因があると思う。そうは言っても、古い知識をいくつかアップデートすることができたのは有益だった。性的バイアスなど、印象的な内容もあった。日本人の由来にも軽く触れられている。
    本書を読んで感じたのは、とにかく人類は移動する動物なんだなということ。何か目的があったわけてはないと思う。定住革命を経

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    2019年09月08日
  • 交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史

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    ネアンデルタール人のゲノムの割合がヨーロッパ人よりも東アジア人で高いことと、逆かと思っていた。

    東アジアの中に日本の記述も入っている。農耕民族系と狩猟民族系が1600年前くらいに徐々に交雑したと推定しいている。そんなこと知っているよと言いたい。

    遺伝子間に書き込まれた集団間の差異がどのような性質、方向性をもつか本当に見当がつかない、との作者の意見には賛成。個人をそのグループの想定上のステレオタイプで判断することが人種差別の本当の罪なのだ、と思う、という著者の判断は正しい。

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    2019年07月21日