アンソニー・トゥーのレビュー一覧

  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    まさか、このテーマの本で感動するとは思わなかった。。

    ■ 著者アンソニー・トゥ氏
    台湾生まれ、日本が台湾統治をしていた時代に日本語教育を受けていたため 日本語で死刑囚の中川と直接対話できたことが、事件解明において決定的だった。

    日本の加害の歴史すら、数十年後には人類の命を救うことに転化する可能性がある――という逆説的なつながり。日本がやった歴史はともかく、台湾統治時代からその糸がつながっていたかと思うと、感慨深い。

    科学者としてだけでなく、歴史のなかで事件と事件、人と人を「つなぐ」存在だったことに、圧倒される。

    ■ 中川智正
    マレーシアでのVX暗殺事件を見て「これはVXだ」と即答できた

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    2025年06月15日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    新しい視点でサリン事件を見ることができた。
    わかりやすく書かれており、この本を読んだ後に当時のニュースや映像などを見ると、また違った印象を受けた。
    風化させないためにも、多くの人の目にとまってほしい本。

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    2024年12月17日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    サリン事件確定囚にアメリカの毒物研究者である著者が、本人インタビューを通して、事件を掘り下げています。特に化学的な部分は、化学に造形がないと理解しにくいですが、確定囚の人柄がよく分かる著作です。化学者と医師で分野は異なりますが、日本語でのインタビューにより、高い学識者同士の意見交換による事件背景がよくわかる内容でした。何かが狂い、優秀な人物が犯罪に手を染めてしまった事は、とても残念に思います。

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    2022年03月06日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    高橋シズエさんの「サリン関係の本は大抵読んだが、自分の知っていることが多かった。しかし先生の本には半分ぐらい知らないことがあった」との言葉の通り、中川氏と対話を重ねた化学者でなければ知り得ない、書けない情報が数多い。後世への教訓として残すべき名著。

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    2018年10月07日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    著者であるアンソニー・トゥー氏と中川智正元死刑囚との面会及びメールでのやり取りの記録と、そこから見えるオウム真理教幹部の役割や、サリンやVXなどの化学兵器、ボツリヌス菌や炭疽菌などの生物兵器開発の過程をまとめたもの。

    死刑囚との対話の過程(手続き的なものを含めて)や確定死刑囚の処遇等々からして初めて知ることが多かった。また、中川氏の人となりについても、初めて触れる部分が多かった。ここまで情報交換をし、その上で一連の事件の考察ができたのは、著者が中川氏を一人の人間、もしくは科学者として敬意を払い、関係を丁寧に構築したこと、その信頼に中川氏が応えてきたことが大きいように思う。

    最終章「中川氏最

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    2018年08月26日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    【覚めての告白】サリン事件への関与等により死刑判決を受け,2018年7月に執行がなされた中川智正。執行の直前まで行われた面会や文通を通し,オウム真理教が化学兵器へと手を染める課程やその内情に迫った作品です。著者は,コロラド州立大学名誉教授のアンソニー・トゥー。

    当事者の独白として生々しい肉付けを伴うと,すでに情報としては知っていることでも改めて現実感を伴って感じられるものだなと痛感した作品。日本社会にとっても一連の事件は分水嶺であったと思うのですが,それらを振り返る上で大変貴重な一次資料であることは間違いないと思います。

    〜私は6年間にわたって,彼と文通や面会をしてきた。彼を死刑囚としてで

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    2018年08月22日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    サリン事件に関わった医師の1人、中川死刑囚。執行されたこともあり、ようやくこの人のことを知ることができた。京都府立医大に入れたのだから秀才なのは間違いない。その人がどうして、というのは、もうひとりの医師林郁夫と並んで興味を持っていた。ただ、林郁夫は積極的な捜査協力もあって、無期懲役に減刑され、手記もまた出ているからある程度は知ることが出来てたが、中川に関しては余り知らなかった。結局麻原に帰依した部分などはよくわからなかったが、言葉の端々からは承認欲求が強かったのかなとは思ったりする。
    著者は幾度も重ねた面会の中で中川の誠実な回答に満足していたようだ。実際彼の証言はサリン製造に関係して大変興味深

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    2018年08月11日
  • 毒 サリン、VX、生物兵器

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    著者は台湾出身で米国で毒蛇の研究をした後に軍での兵器研究に転じ、日本での地下鉄サリン事件の捜査に協力したという、毒、兵器のプロフェッショナル

    VXガスやマスタードガスなど、よく聞く兵器がどのようなものかが簡潔に纏まっており、適度な深さで理解できた。

    驚いたのが、執筆時点で著者がアメリカの老人ホームに入っているとのことで、知性は衰えないものだな、と感心した。

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    2023年07月25日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    ふとオウム真理教のことが気になり読んでみた。化学兵器を作り出す経緯など読めて面白かった。
    優秀な人達が悪の組織で働かされ、こんな結果になり悲しいなぁ。

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    2021年08月13日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    オウムの本はたくさん読んでいたけど、
    死刑囚の方にターゲットした本は初めてだった。

    反省をしてくださっていてよかった。

    化学兵器はいかにして作られたか、
    という話たちは興味深かった。

    中川さんから見た教団幹部評価も。

    他の死刑囚のかたの本も読んでみようかな

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    2020年08月03日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    地下鉄サリン事件は何より衝撃的だった。日本人の記憶に共有された事件として、誰もがあのときに自分はどういうことをしていたと語り合うことができるほど、大きく日本現代史に刻まれている。
    そして事件発生後20年以上経った2018年7月、オウム真理教教祖麻原彰晃を含む13人の死刑が執行された。本書の主役である中川智正もその一人であった。ここに書かれている内容の一部は、彼の死刑後であれば公開してもよいとされたものであり、皮肉なことに望まない彼の死刑執行が本書刊行のきっかけとなったのである。

    著者アンソニー・トゥー(杜祖建)は、毒物専門の化学者であり、サリン検出の方法を警察に伝えるなど、オウム事件の捜査に

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    2019年06月10日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    許されるべき罪。恐ろしい兵器。隠されたままの真実。オウム事件に関しては麻原元死刑囚が何も語らなかった今、明らかにされない部分は多すぎる。しかし中川智正がアンソニー・トゥー博士に語った事件の内実は、オウム事件の解明、化学兵器、テロに対する研究の大切な資料にもなりうるだろう。アンソニー博士の中川に対する「人対人」の功績と言わざるをえない。

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    2018年10月27日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    中川智正はオウム真理教で松本智津夫の主治医を務め、サリンの製造に関わった元死刑囚である。
    アンソニートゥーはサリン事件当時、科学の専門家として捜査に協力し、留置された中川と度々面会した。

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    2018年09月27日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    これまで読んだ本はオウム事件の話しや
    死刑囚がオウムに入信して事件を起こす
    ドキュメントの本を読んでいたが
    この本は科学者から見たオウムと中川元死刑囚の
    話しでいままでと違った目線だった

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    2025年09月12日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    地下鉄サリン事件で使われたサリンはどのようにして作られたのか?
    どのような経緯で化学テロを行うことになったのか?
    死刑囚中川智正と何度も面会をしていたアメリカの毒物学者が書いた本。
    今まで読んだオウム関連の本とは切り口が違うので新鮮だった。

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    2025年06月05日
  • 毒 サリン、VX、生物兵器

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    日本統治下の台湾に生まれ、米国で学んだヘビ毒学者で、日本のサリン事件解決に協力した上にオウムの中川智真正死刑囚との対話集まで出版したという奇矯な経歴の著者が化学兵器、生物兵器について概観した一冊。

    米国の炭疽菌テロからオウム事件、日本軍731部隊、金正男殺害事件から、新型コロナウイルスの生物兵機説(著者は否定的)に至るまで幅広く概観した後、民間防衛(Civil Defence)の重要性について語る。全般的に著者の見識は卓越しているのだが、いかんせん表層的に過ぎて薄っぺらいのは角川新書の編集方針がそうだからなのだろうか。あまりこの新書シリーズで面白い本に当たったことがない。

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    2020年11月15日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    この本を読む前に、井上嘉浩を中心に書かれた「魂の遍歴」を読んでいたのだが、色々なところが食い違っていて興味深く読みました。
    他の当事者から見た事実も千差万別で、まさに「藪の中」という感じです。
    誰かが嘘をついているのか、本人から見たところはそれぞれ事実なのか、記憶が改変されてしまっているのか。

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    2019年03月03日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    中川智正の視点からの証言として貴重な記録だと思う。

    特に中川からの手紙が原文のまま掲載されている点や、中川の他のオウム関係者の印象を聞き出している点など。

    彼自身は周りに載せられて、皆を喜ばせようとしていたら殺人にまで手を染めてしまったという印象。この本を読めば、そして彼にあった人々の印象としてもいわゆる「良い人」というイメージを持っていしまう。しかし彼の罪はあまりにも大きい。
    殺人罪
    坂本一家
    落田薬剤師
    VXによる大阪での殺人
    松本サリン実行
    地下鉄サリンのサリン製造

    殺人未遂
    滝本弁護士襲撃
    VXによる襲撃2件
    新宿駅青酸ガス
    東京都庁小包爆弾事件

    仮谷氏拉致監禁致死

    こんな事

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    2019年01月07日
  • サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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    誰かに肩入れするのではなく、自分の知ったこと感じたことを率直に書いているという点で、貴重な本だと思う。
    オウムに関して、こういうスタンスの本がもっと出てもよいのではないか。

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    2019年01月03日