新谷隆史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かつて授業で聞いてボンヤリと覚えていた世界史知識の点と点が、「食」を通じて綺麗に線で繋がれてゆく爽快感が楽しかった。世界史を習っていた人は同じ快感を味わえると思うし、人間の好む食のメカニズムを科学の視点から解いているのも興味深い。誰かに話したくなる「へえ〜」ポイントがたくさん。
人類発展の歴史はグルメを追い求めるそれと共通していると同時に、争いの歴史でもあった。食に限らず、科学や技術が発展するタイミングには必ず戦争が伴っていると言っても過言ではない。皮肉なことだけれども。
印象に残ったこと(ネタバレを含む⚠️)
・人類が生まれた経緯と食の嗜好は切っても切り離せない。古代から脈々と受け継が -
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 人類の進化と食~私たちは生まれながらにしてグルメである
第2章 先史時代の食~食糧不足が農耕と牧畜を誕生させた
第3章 古代の食~食が集まるところに文明が生まれた
第4章 中世の食~食の貧しさがイスラム国家を誕生させた
第5章 近世の食~新大陸の食が世界を変えた
第6章 近代の食~食の工業化が人口爆発を引き起こした
第7章 現代の食と未来の食~フードテックとともに
<内容>
世界史にしっかりと準拠しながら、新しい知見も取り入れた力作。コショウが肉を腐らせないから、これを必要とした欧州の人がイスラム国家を避けて東南アジアへ向かったのはウソとのこと。