犬養道子のレビュー一覧

  • お嬢さん放浪記

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    書名の『お嬢さん放浪記』から受ける印象とはだいぶ異なる。「お嬢さん」という看板は犬養家の娘だからしょうがない。でも、おとなしく勉学などしていない。好奇心の赴くままに突き進み、経済的な窮地も妙案を実行して切り抜ける。そして「放浪」でもない。1948年から10年間、日本に戻ることなく、ボストン、アムステルダム、パリに根をおろし、見聞を広め深めてゆく。
    なかでも、オランダについての2つの章、「オランダ風物」と「洪水」は読み応えがある。「オランダ風物」では、オランダの四季の移ろいが描かれる。その風景描写がすばらしい。人々が繰り広げる風習や行事の記述も、臨場感にあふれる。一方、「洪水」は、1953年にオ

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    2025年06月12日
  • お嬢さん放浪記

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    「ベルリンうわの空」ドイツの生活、社会文化等をマンガとして描いたもの(こちらも面白い)内に紹介があり、手に取った。
    海外生活について情報も少なかったであろうこの時代に1人で渡航し逞しく突き進む姿は、今の時代を生きる私達にとってその時代以上に、鮮烈に映る。
    著者の行き方を決めた旅に寄り添い、共に知見を広められるそんな1冊。

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    2023年05月21日
  • お嬢さん放浪記

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    これはいい本です。もっと早く読めばよかったし、特に女友達に勧めたい本。
    こんな旅をするには、私には行動力も知性も公平さも率直さも足りないけど、海外行きたくなりました。

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    2023年04月24日
  • お嬢さん放浪記

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    コアさんのレビューを拝読し、俄然興味が湧いた。

    犬養毅の孫と家柄的なものは大きいだろうが1948年の、戦後間もない頃に単身留学。(しかも旅費は友人達から工面!) 現地の人に引けをとらない語学力や交渉力(これが凄かった!)・教養・時にはユーモアを発揮。トラブルがあっても瞬間冷静になり、知らない土地にいても前進できる度胸。
    これ全部日本国内で身につけたの…?
    勉強内容の難易度といい勉強量といい、コアさんの仰る「この時代のインテリは賢い」というのは確実なんだろうな。

    著者は27歳の頃に出国、ボストン留学からのヨーロッパ周遊へと繰り出し、計10年異国を"放浪"する。

    彼女のそ

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    2022年08月29日
  • お嬢さん放浪記

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    行動力と知性の化身みたいなお嬢さんの旅日記。
    そこらのバックパッカーとは比べ物にならない程の経験を自らの力で切り開いていく様に圧倒される。化け物みたいな内容と反して、文章がとてもお上品でかわいいです。

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    2021年03月15日
  • お嬢さん放浪記

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    行動する「お嬢さん」の話。
    犬養家という名家のお嬢さんでありながら、とてもそうとは思えない行動力。
    でも、そういった家の出身でなければ、その発想はないだろうと思われる行動力。
    特にお金を稼ぐことに関しては、単に働いて稼ぐのではなく、事業として動いていく様子には、「お嬢さん」でなくてはできないことだと感心した。

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    2019年08月17日
  • お嬢さん放浪記

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    著者の犬養道子さんは、五・一五事件で暗殺された犬養毅のお孫さんである。カトリック教徒であり、長年難民の支援活動に力を入れてこられたが、二〇一七年に鬼籍に入った。
    著者の家柄を知っているわれわれは、題名から親の援助を受けて気ままに世界を旅する女性像を思い浮かべてしまう。だが、そのような思い込みは見事に裏切られる。
    舞台となっているのは一九四〇年代後半から五〇年代にかけてのアメリカやヨーロッパ。まだ海外へ渡航すること自体が珍しかった時代に、自分の旅費は自分で稼ぎ、女性ひとりで旅をして回ったのだから、その好奇心と行動力には驚かされる。
    しかも、彼女は旅行者として上っ面の欧米を見聞したのではない。その

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    2025年02月15日
  • お嬢さん放浪記

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    放浪記はよくあるものだけど、戦後間もないアメリカやヨーロッパを渡り歩いた記録はとても貴重で興味深い記述がたくさんあった。
    しかも著者は犬養毅の孫娘。
    でもこれが賢くて大胆なとんでもないお嬢さん。
    どう考えても無謀なことも危険なことも怯むことなくやってのけてしまう。
    おそらくかなり博識な方で、各国の様々な人種と意見交換をしているため、彼らが戦後どのような価値観になっていたかを知ることができて勉強になる。
    こんなに肝が座った女性がいたなんて信じられない。
    放浪記なのに時系列が整っていないところは、わかりにくく感じた。

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    2025年01月13日
  • お嬢さん放浪記

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    青年期に読んだら、もっと影響を受けていたのは間違いない。小田実の「なんでも見てやろう」より10年も前に、そして女性が書いたことに驚き!

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    2018年10月30日
  • お嬢さん放浪記

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    星3.5

    五・一五事件の犬養毅の孫であり、家系図を見ると華麗なる一族に生まれた著者。
    戦後すぐ、ほとんどの人は海外旅行など夢の時代に、アメリカのカレッジのスカラシップを取って渡米するが、本当の目的はそこを経由してヨーロッパに渡ることだった。

    とにかく、著者の語学力と教養には目を見張らされる。
    留学したカレッジも、レベルが低すぎたと書いているし、アメリカ人からも、「あなたはアメリカ人ですか?東洋人の訛りがない」と言われるほどの英語のレベル。
    ヨーロッパでも、住んでいたオランダ語、フランス語はもとより、旅行中のイタリア、ドイツでも現地人の会話を聞き取り、返答できるレベル。
    ところどころで見せる

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    2025年12月11日
  • お嬢さん放浪記

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    若い時にこれを読んでいたらもっと感動したかもしれない。確かに今の時代でもこれほどのバイタリティーを発揮できる人は稀だろうと思う。が、過剰にスゴイ人のエピソードを読むとなぜか疲れてしまうようになってしまった。最後まで読み通せなかった。

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    2024年10月13日