大原通郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【アメリカメディアのダイナミズムには驚かされるばかりだ。その新旧メディアの競争の中から、新しいコンテンツやメディアビジネスの方程式が生まれてくる。そして瞬く間に、世界を制覇してしまうのだ】(文中より引用)
ストリーミングという大波に乗り、瞬く間にメディア界の王者となったネットフリックス。それに対抗する巨人・ディズニーなどの動きを追いながら、世界のメディア業界に起こっている変化に迫った作品です。著者は、NHKやTBSでの勤務経験もある大原通郎。
ここ5年間の進展が手際よくまとめられているのですが、「わずか5年の間にここまでの変化があったのか!」と改めて驚かされる一冊。誰もが触れるメディアのあ -
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人間ドックの結果報告書のような2018年夏現在の「メディアの健康診断」レポートです。たぶんクオータリー、マンスリー、いやデイリーに症状というか、状態は変化していくのだと思います。だから、今、読まなくちゃどんどん古くなっていく本です。しかし、これからの変化のベクトルはハッキリクッキリ。そのキーワードは動画で、現在のキープレイヤーはネットフリックス。日本でチコちゃん的「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」なテレビ視聴態度だとまだまだ存在感を感じない企業ですが、ケーブルテレビや衛星放送をなぎ倒し、三大ネットワークを飲み込み、GAFAを巻き込み、勢力を拡大しているメディア台風であることがよくわかります。これ
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Posted by ブクログ
サブタイトルに「世界のメディア界で何が起こっているか」とあるように、日本のテレビ業界だけでなく世界各国のメディア事業者による猛烈なビジネスの様子を伝えている。
本書の大半が、欧米のメディア、ネット企業による買収合戦の話だ。額の巨大さと、新興企業が短期間に世界中で影響力を行使する展開の速さが凄まじい。
日本に限らず、どこの国でも既存メディアを守る規制と、新興勢力への反発がある。しかし消費者の強力な支持の下、色んな問題が発生してもなお拡大していくトップランナー達のエネルギーは大したものだ。
日本のテレビはどうか。同じようなネタ、同じような番組構成で、ただ放送枠を埋めるための惰性で番組を作って -
Posted by ブクログ
コロナ禍の映像ストリーミング、エンタメコンテンツの現在地図を描いた一冊。とんでもないスケールの金額での投資・買収が動く米国市場にビビり、全然知らなかったアジア圏の動き、国際市場でまったく無い日本の存在感などなど、まるっと総括されていて良かった。何のコンテツを出すか、とんなサービスを提供するか?が戦略上かなり重要なファクターだと思うけど、この勢力図の変遷をみると「誰と作るか」もかなり大事なんだなと思ったりも。保身に走らず、未来にチャレンジをする判断をできる長がいないのか、それとも投資家や金融機関が阻害してるのか?いろいろ考え込んでしまうのだった。
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Posted by ブクログ
比較的に初心者向けを意識して書いたのだろう。分かりやすく、概略を知るには充分だ。
結局「世界」と言いつつ、メディアはアメリカを中心に回っている。
そして、アメリカで起こっていることは、確実に日本でも起こる。(というか、すでに起こっている)
その状況をどう分析し、把握するかだ。
もうすでにインターネットが世界のメディアになっている。
そう、インターネットは、決して世界に開かれたフラットなテクノロジーではない。
つまりメディアはすでにGAFAに牛耳られているのだ。
(もちろんメディアだけでなく、富も、個人情報すらもGAFA独占だ)
この状況で、さぁ日本はどうするか?
完全に出遅れたこの国で再起はあ