トムヴァンダービルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
好きか嫌いかはなかなかわからない。好みについて語ったりすることでそれが好きになる。どんなところが好きかを話すことが大事。という至極当たり前のことが書いてある本だが、ワインのテイスティングの話に行ったり、味覚や嗅覚が好きに与える影響を考えていたり、色んな可能性を感じられる本だった。特に私は昆虫食や昆虫を関心領域とするので、なぜそれが嫌いになるのかに関心があったが、目に入るものが好きになり、好きなものが目に入るという理屈は(美術館の話)とても面白かった。要するに身近にあるかが大事なのだ。
趣味や好みで選ばれる対象の場合、「賞の最終選考にとどまった作品は受賞作よりも評価が低かった――受賞作が決まる -
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Posted by ブクログ
年齢関係なく新しいことに挑戦したい気持ちはあるものの、取り組みに対する思考が凝り固まっているのでは?と思い本書を手に取りました。
予想通り、自分の考えが正しいかどうか再確認できたり、新たな知識を得たりできました。
一般的に効果的とされる反復練習より少しずつやり方を変えていく練習の方が習熟度が高いというエビデンスは今後に活かせると思いました。
しかし本書の残念な点は、全体的にエピソードトークが長いところです。
ほしい情報がエピソードトークに埋もれてしまっていたので、もう少しサクッと読めるボリュームだとよかったなぁと感じました。
とはいえ本書を読むことで、練習中のギターのやる気が湧いたり -
Posted by ブクログ
・私たちは選ぶのが好きなのだ。選ぶ楽しみは、自分で選ばずに何かを楽しみにするよりも神経活動を活発にするようだ。
・きっと気に入ると思っていれば、本当に好きになる可能性が高い
・人の評価は願望から生まれる。自分ってこうなんだ、というのを示すために、「ホテルルワンダ」に星5つ、キャプテンアメリカに星2つをつけておいても、見るのはキャプテンアメリカだったりする
・私たちは肯定的な意見に追従し、否定的な意見には懐疑的でいる傾向にある
・やや否定的なレビューは役に立ったかどうかの評価において、やや肯定的なレビューに比べて結果が悪かった。不確かな場合には、私たちは肯定的な方へ傾くのである。
・否定的なレビ -
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Posted by ブクログ
人間のよろこびはみんな砂糖からくる。全員味覚顔面反応が起きる。嫌いな人はいない。好きの程度が違うだけ。
フランス料理のアミューズブーシュは口を愉しませるもの。
何か一口おなかに入れるとインスリンが分泌される。空腹の合図。空腹を感じる。アペタイザー効果。
料理がバラエティーに富んでいると食欲も刺激する。感覚特異性満腹=進化にとって有益なメカニズム。
最後にデザートを食べるのは、満腹であっても絶対的に美味しいものだから。
Googleのads/preferemses で、好みがわかる。
若いころの音楽がいちばんいいと思う=焼き印を押された。
接触効果=接する頻度の高いものを好む。
知覚的 -
Posted by ブクログ
「行動科学の最大の謎」とタイトルされているように、「人の好き嫌いは説明できない」というのが常識のようだ。
そのテーマにあえて挑戦した著者の中間報告的な書ととらえた。全体的に著者の調査や研究の過程で得られた情報が羅列的に書かれているように感じるが、客観的な分析結果が述べられているものではない(と思う)。
しかし、その「好き・嫌い」というものの特徴をおぼろげながら掴んでおり、それを表現した一つの言葉が、以下のものではないだろうか。
「好みにはさまざまな無意識のバイアスがつきまとい、そのときの状況や社会からの影響であっけなく揺れ動く。」
「今日好きなものを明日も好きでいる可能性は思いがけない